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すべての、白いものたちの 河出文庫
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すべての、白いものたちの 河出文庫

ハン・ガン(著者), 斎藤真理子(訳者)

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すべての、白いものたちの 河出文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 河出書房新社
発売年月日 2023/02/07
JAN 9784309467733

すべての、白いものたちの

¥880

商品レビュー

4.2

49件のお客様レビュー

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2024/11/14

短文で構成された、詩のような、随筆のような、また短編小説のような、生と死の恢復の物語。 産着、雪、灰、おくるみ、骨、塩、氷、月、波... あらゆる白いものたち。 白いものについて読み、白いものを思い浮かべる。 生後すぐに亡くなった姉の死と自らの生。 ホロコースト後に再建されたワ...

短文で構成された、詩のような、随筆のような、また短編小説のような、生と死の恢復の物語。 産着、雪、灰、おくるみ、骨、塩、氷、月、波... あらゆる白いものたち。 白いものについて読み、白いものを思い浮かべる。 生後すぐに亡くなった姉の死と自らの生。 ホロコースト後に再建されたワルシャワの街と、 朝鮮半島の記憶の交差。 静かな雪のように、悲しみや祈りが降り積もるようだった。 この本の感想を言語化することはとても難しいのだけど、静かで儚く美しいことばに圧倒され、独特の世界に引き込まれる。 読み終えたあと、巻末にある著書のことばと訳者の補足文を読むと、もう一度最初から読み返したくなる。何度も読み返して味わいたい、大切な一冊になった。 この本は、"装置であり回廊であり、読むというよりその中を歩く本であり、通過する本" と語る訳者の一文が沁みる。

Posted by ブクログ

2024/11/14

SNSでみかけたこの本に添えられていた言葉がとても素敵だった。雪の日にそんなきっかけで手に取った本を改めて開いたのは快晴で暖かい日の午後で、そんなタイミングもちょっと良いなと思った。 冬に雪、私と彼女、命と死。静かに深くなっていく美しい文章、なめらかな翻訳。そこには...

SNSでみかけたこの本に添えられていた言葉がとても素敵だった。雪の日にそんなきっかけで手に取った本を改めて開いたのは快晴で暖かい日の午後で、そんなタイミングもちょっと良いなと思った。 冬に雪、私と彼女、命と死。静かに深くなっていく美しい文章、なめらかな翻訳。そこには寂しさや哀しさに寒さがあるのだけど、少しづつ体温のようなぬくもりも感じていた。白いものたちの小さい話。小説。 移動中に幾つも付箋を立てる。落ち着いて何回も読み返したいセンテンス。ああ、これはずっと読み続ける本になるかもしれないし、もしかしたら冬が来るたびに開くことになるのかもしれない。とそんなことも思った。 本を閉じて歩き出しながら、父親の死んだ日のことを思い出していた。看取ったあとに入院していた病院を出て、道を挟んだ向かいにあるコンビニの喫煙所で空を見上げると、その日もとても晴れていて。タバコに火をつけると、白い煙が青い空の方に登っていった。それを見ながら父親の死を少しづつ実感していた。そのときの喫煙所はもうないのだけど、たまにその道を通るとその日のことと父親のことを思い出していた。これからはこの本を開くときにも、そのことを思い出すことになるかもしれない。その日の話は前にも少し書き出したことがあるのだけど、もし改めて書くとしたら、数年後に読んだこの本の話も加えて“目録”にならった「けむり」というタイトルをつけてみたいと思う。 「古い苦痛はまだすっかり収束しておらず、新たな苦痛はまだ始まってもいない。日々は完全な光にも完全な闇にもなれずに、過去の記憶に揺さぶられている。反芻できないのは未来の記憶だけだ。」 雪の日に素敵な言葉をきっかけに手に取ったことや読み始めたタイミングにそこから思い出したこと。そこにもSNSでの言葉を使わせて貰うなら「祝福」と言っても良い何かがあったような気もしています。

Posted by ブクログ

2024/11/13

ノーベル文学賞受賞ハン・ガンさんの著書。 静謐で哀しみも漂うけれど、救いもあった。白いものを集めたとのことだが、なぜこんなにも心を打つのか。『彼女』からの展開に急に迷子になる感覚があり戸惑うが、意図がわかった時、読み返して静かな気持ちになった。それはまるで雪の降る寒い、とても白い...

ノーベル文学賞受賞ハン・ガンさんの著書。 静謐で哀しみも漂うけれど、救いもあった。白いものを集めたとのことだが、なぜこんなにも心を打つのか。『彼女』からの展開に急に迷子になる感覚があり戸惑うが、意図がわかった時、読み返して静かな気持ちになった。それはまるで雪の降る寒い、とても白い情景が広がるりを見るような感じを得た。何か大切なものを受け取った。

Posted by ブクログ

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