すべての、白いものたちの の商品レビュー
詩のような形をした、悲しくて冷たくて優しくて美しい小説。 私自身が過去に見たことのある景色が描写されていて、涙しながら読んだ。私のための小説だった。本当に出会えてよかった。作中に描かれた、決して自分では見たことのない景色も、まるで私の過去に存在したような気がしてくる、そんな愛しい...
詩のような形をした、悲しくて冷たくて優しくて美しい小説。 私自身が過去に見たことのある景色が描写されていて、涙しながら読んだ。私のための小説だった。本当に出会えてよかった。作中に描かれた、決して自分では見たことのない景色も、まるで私の過去に存在したような気がしてくる、そんな愛しい1冊だった。 生も死も表すたくさんの美しい白色を見せてもらった。 掲載されたモノクロ写真も美しく、美術館のようだった。そしてこの美しく繊細な言葉たちを美しい日本語に翻訳した斎藤真理子さんも本当に素晴らしい。『すべての、白いものたちの』としたタイトルも見事すぎて唸ってしまった。 この先の人生でも、何度も読み返したい大切な1冊となった。
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他の方の感想でも見受けられたが、詩のようなぼんやりした表現で、決して詩が嫌いなわけではないのだ、最後まで読めずにリタイヤ。 作家が死に強く囚われているように感じる。 ボーランドの戦争にことが書かれていると思ったが、そこまで読めなかった。
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初めてハン・ガン氏の本を読みました。綺麗な文章と静謐な世界に引き込まれていきました。姉と兄を亡くし、母の悲しみを背負って生きている主人公。その母も亡くし、孤独感と優しさが淡々と語られる文章の中から伝わって切なくなりました。他の作品も読んでみたいと思いました。
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あらゆる白いものに、生と死、私とあなたがいる。あらゆる白いものが、あなたの指に冷たく触れ、目をくらませ、鼻腔を広げ、傷口に入り、あなたは祈っている。あなた自身と全ての死者のために。
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決して読むのが難しい本では無い。ただ、小説というには詩的すぎるし、詩というには小説的で、何かまだ名前のついていないジャンルの文学を読んでいる不思議な感覚。そして、だからこそ新しいのだと思いました。それは作者のレンズ(といえば良いのか分からないが)のピントもそうで、具体的とも抽象的...
決して読むのが難しい本では無い。ただ、小説というには詩的すぎるし、詩というには小説的で、何かまだ名前のついていないジャンルの文学を読んでいる不思議な感覚。そして、だからこそ新しいのだと思いました。それは作者のレンズ(といえば良いのか分からないが)のピントもそうで、具体的とも抽象的とも言えない、ぼんやりとした写真のような描写が続く。そしてそのボケ感というのが景色に対しても心情に対しても効いていて、結果、テーマとも接着しているという妙技。読み終わって思わずははぁと唸ってしまいました。
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言葉の選び方だとか心動かされるものに対する目の付けどころだとか、そういうところに余韻を感じつつ、 全てを読み終わって、あとがきも、解説も読み終わると「え、そういうこと!?」となり、もう一度最初から読まざるを得ない。
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美しい写真を見ているような気持ちで読んでいた。作者の文章もさることながら、こんなに美しいことばで訳す翻訳者がいてこその、この作品だと思う。読めないけれど、原文でも読んでみたい気持ち。
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生まれて2時間で亡くなってしまった姉、誰も助けが来ない状況で、独りで姉を出産し看取った母。 死と生が混在する、冷たく、美しく繊細な、詩のような一冊。 共感して読むには鋭すぎて、一定の距離を保ったまま読んだ。 「死なないで」「死なないで」 何度も出てくるこの言葉が昇華される時は来る...
生まれて2時間で亡くなってしまった姉、誰も助けが来ない状況で、独りで姉を出産し看取った母。 死と生が混在する、冷たく、美しく繊細な、詩のような一冊。 共感して読むには鋭すぎて、一定の距離を保ったまま読んだ。 「死なないで」「死なないで」 何度も出てくるこの言葉が昇華される時は来るのだろうか。 この小説はレクイエムなんだろうなあ。 ポカめいた春に読む本ではなかったな。 静かな、雪の降る音しかしない、寒い冬の日に読むべき本だった。
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詩集のようでありながら、全体を貫く生と死というテーマによって一つの物語として読むことができる。 白いものを描写した美しく、かつ寂しくもある文章がしっとりと胸に沁み込んでくる一冊。 読んでる最中の違和感については訳者の補足でヒントが与えられたので、それを踏まえてもう一度読み直して...
詩集のようでありながら、全体を貫く生と死というテーマによって一つの物語として読むことができる。 白いものを描写した美しく、かつ寂しくもある文章がしっとりと胸に沁み込んでくる一冊。 読んでる最中の違和感については訳者の補足でヒントが与えられたので、それを踏まえてもう一度読み直してみたい。
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やっと読むことができたこの作品。 読む前から決めていたことは、静寂の中で一人で読むということ。 すっかり春になってしまったけれど、寒い雪の日だったら尚、良かったなと思う。 散文詩のような短い文章に加えて写真もあるので、文章のボリュームは少ない。それなのに読者に色々なことを考えさせ...
やっと読むことができたこの作品。 読む前から決めていたことは、静寂の中で一人で読むということ。 すっかり春になってしまったけれど、寒い雪の日だったら尚、良かったなと思う。 散文詩のような短い文章に加えて写真もあるので、文章のボリュームは少ない。それなのに読者に色々なことを考えさせ、想像させる力はすごい。 感覚的に受け止めたものを言葉にするのがとても難しくて、なかなか感想を書く手が進まないので困ってしまうけれど… 今、感じているのは、「白」が決して無色ではないのだということ。「白」という色が持つ圧倒的な力を感じて、それに包まれている気分になっている。
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