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世界は「関係」でできている 美しくも過激な量子論
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | NHK出版 |
| 発売年月日 | 2021/10/28 |
| JAN | 9784140818817 |

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世界は「関係」でできている
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商品レビュー
3.7
45件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
量子論を論じた物理学者たちの思索を経由しつつ、量子力学という切り口から世界のすべてが相互作用によって成り立っている事を、形而上学としてではなく、あくまで科学哲学的な解釈として捉えようとしている本書。(垣根を越えようとしている?) ただし、ここでいう"相互作用"というのは『華厳経』に由来する「一即一切・一切即一」に近い感覚です。「一つのものの中に全体が宿り、全体の中に一つが宿る」という華厳思想。すなわち世界を独立した実体の寄せ集めとしてではなく、すでに互いの中に互いが折り込まれているものとして見る事を指しています。 す〇ぢさんはこれを『サク〇ノ刻』だと仰いました。 (ヴィジュアルノベル) 本書を元に解釈すれば、「芸術」は個人の表現であると同時に、他者、過去、喪失、継承、さらには世界全体が、一つの形を通して映し現れるものである、と捉える事が出来ます。それは単なる自己表現ではなく、その人の生き様を通して世界そのものと接続するもの、という解釈です。 直哉や圭、他の登場人物達もまた、孤立した主体では無く、互いを映し合い、傷つけ合い、救い合いながら、世界という”網”の中で燃えています。芸術は、作者と世界と受け手が交差する、華厳的に言えば「珠玉」であり、一つの形の中に無数の関係が反射し、結晶したものとも言えます。 そして完成した「強き神」に奥行きはない。いや、全てを自足したものは強いのかもしれない。けれど、同時に閉じてもいる。だから本当に重要なのは、「弱き神」であること。まさに、”未完成の筆”であることです。 欠けていること、届き切らないこと。その未完成さこそが、他者を受け入れ、喪失を抱えつつも未来へ手を伸ばすための余白になる。完成したものはそこで終わる。しかし未完成なものは終わらない。閉じる事なく、別の生の中で反響し続ける。だからこそ、未完の筆は帝網に参加できる。 この所謂「帝網重々無尽」の感覚。「世界は独立した実体の集まりではなく、帝網のように相互に折り込まれた関係の網である」という世界像を、芸術と人物の生を通して描いた作品。それが『サク〇ノ刻』そのものであるという事。そう思えました。
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エルンスト・マッハは絶対不変な存在を大前提とする形而上学からの脱却を訴え、その後の科学者へ多大な影響を与えた。そこにはレーニンとの論争で有名なボグダーノフも、アインシュタインも、ハイゼンベルクも、筆者自身も含まれる。物質や心など、旧来から人間の認識を支配してきた固定観念を捨て、相...
エルンスト・マッハは絶対不変な存在を大前提とする形而上学からの脱却を訴え、その後の科学者へ多大な影響を与えた。そこにはレーニンとの論争で有名なボグダーノフも、アインシュタインも、ハイゼンベルクも、筆者自身も含まれる。物質や心など、旧来から人間の認識を支配してきた固定観念を捨て、相対的な関係こそが現実に起きている現象を最もうまく説明できるのではないか。摩訶不思議な量子力学における現象も同様な話の流れになるが、そこからさらに飛躍して脳と意識や、意味論にまで適応が広げられていく。 量子力学の基礎となるのはハイゼンベルクの不確定性原理であり、多世界解釈や、観測し得ないが存在している波など、現実への当てはめは様々なものがある。お馴染みの2重スリット実験やツァイリンガーの実験、量子ゆらぎや量子干渉を解釈するのに、相対的な関係を考えるとうまくはまる。プランクはエネルギーがその波の振動数の何倍になっているか示す比例定数をh(プランク定数)と表した。ハイゼンベルクによるXP-PX=ih/2πは、粒子の位置に運動量(速度x質量)をかけたものは、その逆にかけたものと異なることを表す。相互作用がなければその対象物には属性がない、事実は相対的である、と考えることでシュレディンガーの猫を解決する。公準として①ある対象物に関連する情報の最大量は有限である。②いかなる対象物に関しても、常に新たに関連する情報を得ることができる。を前提とする。すべての物理変数をどこまでも正確に知り得たとすると無限の情報を得たことになり、ここでプランク定数が歯止めとなる。ΔXとΔPをどこまでもゼロに近づけることはできない。そのため、光子はそれ以上小さいエネルギーに分割されることなく粒状性とみなされることになる。また、新しい情報は無限には得られない、より古い情報がその系に関連しなくなる原理が作用する。これにより非可換性が重要となる。e=mc2もそうだが、単純に見える数式に深い意味が存在するのが非常に面白い。ハイゼンベルク、ボルン、ヨルダンが行列を使って量子飛躍を計算していたときと同時にディラックも同じ着想にたどり着いていた。3人がかりで難儀した難しい計算を、一番の切れ者のパウリに相談し、数週間で計算してしまった。量子力学の黎明期、人類で初めて不可思議な現実を説明する理論を編み出した天才たちの物語。当時の興奮も伝わってくる
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世界は物でできている――私たちは長くそう考えてきた。石や木、人や星がまずあり、そこに関係が生まれるという見方である。だが物理学者 カルロ・ロヴェッリは逆を言う。世界は「もの」ではなく「関係」でできているのだと。山と川、人と人、過去と未来さえ、互いの結びつきの中で姿を得る。 そ...
世界は物でできている――私たちは長くそう考えてきた。石や木、人や星がまずあり、そこに関係が生まれるという見方である。だが物理学者 カルロ・ロヴェッリは逆を言う。世界は「もの」ではなく「関係」でできているのだと。山と川、人と人、過去と未来さえ、互いの結びつきの中で姿を得る。 そう聞くと難しく思えるが、日々の暮らしを振り返れば合点がいく。人は出会いで変わり、言葉ひとつで景色の色も変わる。孤立した存在など、実はどこにもないのかもしれない。 私たちもまた、無数の結び目の一つとして、この世界を静かに編み続けている。
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