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ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事の理論
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2020/07/30 |
JAN | 9784000614139 |
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商品レビュー
3.7
126件のお客様レビュー
いや~、長い期間をかけたけど、読了! 読んでいる間に、世の中は混沌度合いを増していった。 ウクライナ侵略、パレスチナ・ガザ戦闘はレバノンやイランまで巻き込み拡大しようとしている。 日本の政局も混沌。 来週には、アメリカ大統領選挙が行われるというタイミングだけれど、背後にある大国の...
いや~、長い期間をかけたけど、読了! 読んでいる間に、世の中は混沌度合いを増していった。 ウクライナ侵略、パレスチナ・ガザ戦闘はレバノンやイランまで巻き込み拡大しようとしている。 日本の政局も混沌。 来週には、アメリカ大統領選挙が行われるというタイミングだけれど、背後にある大国の「分断」の背景を読み解けたのは大きい。 「自由のエリート」のリベラル左派、白人労働者階級の右派。 くそどうでも良い仕事(BSJ)があるからこそ、支えられてきた経済や政治、そして社会。 はたして、今後は? 読後の成果としては、微力ながらいかに行動するかだが、もうひとひねりしてみよう。
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アメリカのアナキストでもある文化人類学者デヴィッド・グレーバーが書いた世界のカラクリを解き明かす「解放の書」との触れこみで、前から気になっていたものをついに読んだ。 3名で訳しているのもあり、かなり読みにくい。訳も色々と迷ったようで、訳注も多い。原文も修飾語が多く一文が長いの...
アメリカのアナキストでもある文化人類学者デヴィッド・グレーバーが書いた世界のカラクリを解き明かす「解放の書」との触れこみで、前から気になっていたものをついに読んだ。 3名で訳しているのもあり、かなり読みにくい。訳も色々と迷ったようで、訳注も多い。原文も修飾語が多く一文が長いのだと思う。日本語もそのとおりに訳しているらしく、やたらと「~の~の~における~については~か?」みたいな冗長な表現が多く、章立ても行き当たりばったりで、全然頭間に入らなかったため、2回ほど通読するはめになった。 ブルシット・ジョブというのは「その仕事にあたる本人が、無意味であり、不必要であり、有害でもあると考える業務」、「それらが消え去ったとしてもなんの影響もないような仕事であり、なにより、その仕事に就業している本人が存在しない方がましだと感じている仕事」のことである。本書の目的は、各種の仕事の社会価値を明らかすることではなく、自分の仕事にそれらが欠けていると考えながら働くことの心理的、社会的、政治的効果を理解することである。 ■ブルシット・ジョブの5類型は以下のとおり ・取り巻き 企業の受付など ・脅し屋 ロビイストなど ・尻ぬぐい 無償ソフトウェアへの互換性対応を行う有償プログラマーなど ・書類穴埋め 役人など ・タスクマスター 取り巻きの逆(必要のない従業員ではなく、必要のない管理者) また、ブルシット・ジョブの特徴として、欺瞞と曖昧さもあげられている。欺瞞というのは、どんな無意味な仕事でも、どんなに時間を持て余していても、働いているふりをしなければならないということ。つまり堂々とサボってはいけないのだ。曖昧さは、その欺瞞をまわりの人がどこまで自覚し、演じているのか分からない状況であり、「サボり」はどこまでが許容範囲か、「手が空いている」と宣言していいものか不明確ということである。 なぜブルシット・ジョブが人間の精神を侵すのか、なぜ人はブルシット・ジョブに耐えるのか、なぜブルシット・ジョブは増えているのか、なぜ問題視されないのか、といったことが400ページをもって解き明かされる。正直なところ、ちょっと長くて回りくどくて、読むのが面倒になりかけた。歴史に残りうる良書だと思ったし、もはや「革命の書」なのだけど、咀嚼に時間がかかる。何度も読んで、考えて、じわじわと蒙が啓かれる。 本書にはグレーバーのもとに届いたブルシット・ジョブの実例がいくつも含まれていて、それがかなり面白い。ドイツ軍内で隣の部屋にPCを動かすためにいる委託業者(遠くからやって来て隣室にPCを運んでくれる)とか、会社受付ですることがなく、クリップの色分けに従事する人とか…。ブルシット・ジョブに就いて自尊心が傷つき辟易している労働者が多いが、正直、それでそれなりの給料がもらえるならいいのではと思う。労せず大金を得られるのは幸運だと考える者はグレーバーは少ないと考えているようだが、本当だろうか。また、出てくる例が暇そうな仕事ばかりだけど、ブルシット・ジョブのくせにやたら忙しく責任も重い仕事も多くあるはずで、それが一番精神を蝕むのではと思う。 ジョブ型雇用の国とメンバーシップ雇用の国、キリスト教圏とそのほか(イスラムや儒教、仏教圏等)でかなり労働観は違うのではと思いつつ、そのあたりの論考はなかった。
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ブルシットジョブという概念を作った作者に敬意。 自分はブルシットジョブをなくすためのブルシットジョブに取り組もう!
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