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ウナノハテノガタ
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ウナノハテノガタ

大森兄弟(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 中央公論新社
発売年月日 2019/07/06
JAN 9784120052125

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商品レビュー

2.8

24件のお客様レビュー

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2025/07/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

螺旋シリーズの年表では最も昔の物語。 正直とてもグロかった。読後は食欲がなくなり呆然としていた。 「死」が理解できない人類の「死」への向き合い方がとても残酷でおぞましい行為の連続だった。 ここまで特殊な状況における人間をリアルに描いた作者を心底尊敬する。 始めはまず固有名詞がわからなくてなかなか読み進められなかった。 読んでいく内に言葉の意味やその特殊な状況が掴めてきてどんどん恐ろしくなっていった。 何より奇妙だったのが、「死」を単に「動かなくなった」と解釈し、その後はイソベリ魚になって痛みもなくなってまた生きていけるという人生観。 その考え方のせいで自分の死も他人の死も怖がらない。とても怖い表現だった。 また人間の醜さも生々しく描いている。 武器を手に入れた途端に生き物や他者を嬉々として攻撃する様子、「死」を理解して仲間に暴露したオトガイを迫害する様子、他にも物語の節々に人間のひどく醜い部分が描かれている。 改めてウェレカセリは何だったのだろう。 螺旋シリーズの観測者であることは明らかだが、洞窟に残された正確な予言、遥か昔から生きている描写、そして神のような存在なのかと思ったら穴におちて呆気なく死んでしまう。 読んだ後に残る一番の謎はウェレカセリだった。

Posted by ブクログ

2025/05/18

螺旋プロジェクト9作品のうち、 「死にがいを求めて生きているの」に続き2冊め読了。 物語は原始の時代。海岸に住む民族であるイソベリは「死」を知らない。 代々ハイタイステルベという役割の親子だけが死にまつわる全てを引き受ける。 考えるとおもしろいなあ、と思ったことは、 ・「死」...

螺旋プロジェクト9作品のうち、 「死にがいを求めて生きているの」に続き2冊め読了。 物語は原始の時代。海岸に住む民族であるイソベリは「死」を知らない。 代々ハイタイステルベという役割の親子だけが死にまつわる全てを引き受ける。 考えるとおもしろいなあ、と思ったことは、 ・「死」の概念がないことは、「死」の恐怖がないということ。 ・「死」の概念が生まれると、「死」の恐怖とともに「生きる」ことに主体性がもたらされる。 ・「死」の概念は、人の心に「生」と「死」という「葛藤」をもたらす。 ・強すぎる「葛藤」は人の心を蝕む。 ………なんとも哲学的で心理学的。 嫌いじゃない。

Posted by ブクログ

2024/07/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

カタカナの固有名詞がたくさん出現してサクサクとは読めなかったが、言葉の意味を推測しながら読むのも1つの楽しみ方だろうか。個人的には「オオキボシ」=「太陽」が秀逸で、イソベリたちは海が太陽を飲み込み、そして生み出すとしていた。確かに原始時代の人はそう思っていたかもしれない。 異なる部族の交流や対立は昔は頻繁に起こっていただろう。この物語では、イソベリとヤマノベが交わることでイソベリにとって当たり前であった風習や精神に疑問を持つ機会となった。特に「死生観」については、読者である私も考えさせられた。「死ぬ」という概念が無いイソベリたちは、それと対をなす「生きる」という概念が無い。無い物には執着することが無いので、イソベリ達は「生きる」ことに執着しない。

Posted by ブクログ