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ウナノハテノガタ の商品レビュー

2.8

24件のお客様レビュー

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  4. 2つ

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    3

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2025/07/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

螺旋シリーズの年表では最も昔の物語。 正直とてもグロかった。読後は食欲がなくなり呆然としていた。 「死」が理解できない人類の「死」への向き合い方がとても残酷でおぞましい行為の連続だった。 ここまで特殊な状況における人間をリアルに描いた作者を心底尊敬する。 始めはまず固有名詞がわからなくてなかなか読み進められなかった。 読んでいく内に言葉の意味やその特殊な状況が掴めてきてどんどん恐ろしくなっていった。 何より奇妙だったのが、「死」を単に「動かなくなった」と解釈し、その後はイソベリ魚になって痛みもなくなってまた生きていけるという人生観。 その考え方のせいで自分の死も他人の死も怖がらない。とても怖い表現だった。 また人間の醜さも生々しく描いている。 武器を手に入れた途端に生き物や他者を嬉々として攻撃する様子、「死」を理解して仲間に暴露したオトガイを迫害する様子、他にも物語の節々に人間のひどく醜い部分が描かれている。 改めてウェレカセリは何だったのだろう。 螺旋シリーズの観測者であることは明らかだが、洞窟に残された正確な予言、遥か昔から生きている描写、そして神のような存在なのかと思ったら穴におちて呆気なく死んでしまう。 読んだ後に残る一番の謎はウェレカセリだった。

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2025/05/18

螺旋プロジェクト9作品のうち、 「死にがいを求めて生きているの」に続き2冊め読了。 物語は原始の時代。海岸に住む民族であるイソベリは「死」を知らない。 代々ハイタイステルベという役割の親子だけが死にまつわる全てを引き受ける。 考えるとおもしろいなあ、と思ったことは、 ・「死」...

螺旋プロジェクト9作品のうち、 「死にがいを求めて生きているの」に続き2冊め読了。 物語は原始の時代。海岸に住む民族であるイソベリは「死」を知らない。 代々ハイタイステルベという役割の親子だけが死にまつわる全てを引き受ける。 考えるとおもしろいなあ、と思ったことは、 ・「死」の概念がないことは、「死」の恐怖がないということ。 ・「死」の概念が生まれると、「死」の恐怖とともに「生きる」ことに主体性がもたらされる。 ・「死」の概念は、人の心に「生」と「死」という「葛藤」をもたらす。 ・強すぎる「葛藤」は人の心を蝕む。 ………なんとも哲学的で心理学的。 嫌いじゃない。

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2024/07/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

カタカナの固有名詞がたくさん出現してサクサクとは読めなかったが、言葉の意味を推測しながら読むのも1つの楽しみ方だろうか。個人的には「オオキボシ」=「太陽」が秀逸で、イソベリたちは海が太陽を飲み込み、そして生み出すとしていた。確かに原始時代の人はそう思っていたかもしれない。 異なる部族の交流や対立は昔は頻繁に起こっていただろう。この物語では、イソベリとヤマノベが交わることでイソベリにとって当たり前であった風習や精神に疑問を持つ機会となった。特に「死生観」については、読者である私も考えさせられた。「死ぬ」という概念が無いイソベリたちは、それと対をなす「生きる」という概念が無い。無い物には執着することが無いので、イソベリ達は「生きる」ことに執着しない。

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2024/03/25
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いろんな概念が育ちきっていない時代の会話、確かにこんな感じだったのかも。カタカナの名詞の意味考えるの楽しい。みんな素直で可愛い。 他の螺旋プロジェクトの本では、誰が青い目かがわからなくなることあるけど、この本では全ての人の立場間違えようがない。ありがたい。伊坂幸太郎が書いた螺旋プロジェクトの本で出てきたウェレカセリはプログラムとかシステムの名前?だった気がする。キーワード共通してるだけで使い方とか自由なんだ。

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2022/10/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ウナノハテノガタ 大森兄弟 ✼••┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈••✼ ★螺旋プロジェクト作品---原始 紀元前3000年の舞台。カタコトの言語もままならない子供のような拙い感じが初めは分かり難かったのだけど、馴染んでしまえば私の好きな世界観だと分かって割とサクサク読めた。 人の死を知らないイソベリと、生贄の風習を持つヤマノベ。 イソベリは動かなくなったらハイタイステルベによって島へ連れて行かれるが、そこでイソベリ魚になって幸せに暮らすと言われてる。 ハイタイステルベがどれだけ多くの秘密を抱えているか、尋常じゃないほど辛いとは思うけど、人を騙しているのには違い無い。 みんなが体をもったいながらないのは、島やハイタイステルベのせいだとオトも気付いて忠告するけど、誰も信じない。みんなそれぞれ身体に大きな傷があって、痛い思いをしてきてるはずなのに。 時々マダラコの言葉で書かれているところがやたらと読みやすかったり、イソベリが死を知らなかったり、圧倒的にヤマノベの方が知識があるのが分かる。イソベリにはデロデロデロリンベルベッベ(これ気に入ってる)みたいに聞こえるけど、意外と賢いこと喋ってるのかも。 マダラコ自身はヤマノベの生贄だったけど、オト(ハイタイステルベ)もイソベリの生贄かも知れない。 マダラコとヤキマの関係がすごく良くて、ヤキマにはすごく好感が持てたので途中辛かった。 イソベリはヤキマが行きたかったタビに出る。無事に辿り着いたところがウナノハテノガタ。 ナリソコナイって言葉、暴力性あるよね。 ⁡ この頃は対立はしてたのかって言うと、ただの部族の違いって感じだったけど、その違いは面白かった。山の方が完全に知能上なのに、主人公が海側なので、山のベロベロがバカに聞こえる感じとか、上とか下とかもないのか、自分の知らないものは「敵」ただそれだけなのか。 こうやって人間は少しずつ色々と学んでいって今日が至るのか。と、しんみりしてみたり... 2022/10/08 読了(図書館)

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2021/11/13

コマツシンヤさんのファンなので装丁が気に入り読んでみました。 紀元前3000年の設定なので、言語が拙い感じを出す為に創作の固有名詞が多く確かに読みづらい。慣れるまでしんどいし眠くなる。特に情景描写がよくわからなく迷子になる。 反してストーリーはわかりやすいです。 螺旋プロジェ...

コマツシンヤさんのファンなので装丁が気に入り読んでみました。 紀元前3000年の設定なので、言語が拙い感じを出す為に創作の固有名詞が多く確かに読みづらい。慣れるまでしんどいし眠くなる。特に情景描写がよくわからなく迷子になる。 反してストーリーはわかりやすいです。 螺旋プロジェクト?の一作目らしいのでもう何作か読んでみようかなと思う。

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2020/10/17
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海辺に住むイソベリと、山に住むヤマノベ。 オオクチ壁によって行き交うことのなかった2つの種族が 交わる時、争いが起きる。 死を知らないイソベリたち。 ハイタイステルベとなった父カリガイと一緒に息子のオトガイが死体を運ぶ島には イソベリたちが知らない、朽ちていくだけの死体だらけだった。 ヤマノベの風習の生贄から逃れ イソベリの住む集落までやってきたマダラコ。 自分達と似ているようで似ていないマダラコに怯えていたイソベリたちだったが 森の精霊ウェレカセリの言葉を信じ、 次々と怪我をしてやってくるヤマノベたちを看病していたが 生きることに貪欲な彼らたちによって 次第にイソベリたちの領域は侵されていく。 マダラコの指示によって 武器を手に、ヤマノベたちと戦うことにしたイソベリ。 死を知らないイソベリゆえに、戦いに命を落としたヤキマ。 あっけなく穴にはまって死んだウェレカセリ。 父カリガイの優しさゆえの弱さを目の当たりにして 死について、本当のことをイソベリたちに伝えるか迷うオトガイ。 大きなウナクジラが浜辺に座礁し 島全体を揺らした大きな地震の後に迫り来る津波。 自分達の命の危機に直面した2つの種族が 互いの手を取りウナノハテノガタへと旅立つとき。 ウェレカセリがあまりにもあっけなく死んでびっくり。 でも未来の壁画が描かれてるから生き返ったのかな? いつの時代も人々は争い手を取り合い、 そうやって生きてきたのかもね。 螺旋プロジェクトの原始時代、らしい。 他のも読んでみたいな!

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2020/08/23

正直、話がよく解らなかった。この作家の話は、いつもこうなのだろうか?せめて登場人物の名前を分かりやすくして欲しかった。シリーズの趣旨からそれが出来ないのなら仕方ないが。

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2020/07/28

伊坂幸太郎作品で知った螺旋プロジェクトの中の一冊とのことで読んでみたけど…。うーん。 結構グロいことが書いてあるような。 人間は、「死ぬ」ってことをきちんと知らないといけないんだな。

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2023/01/15

海と山、螺旋をモチーフにした8人の作家の小説シリーズという事で出版社の策略にのっとって読んでみた。 もうね、カタカナ名が名詞なのか動詞なのか固有名詞なのかもよくわからんところからスタートし、海をウナといっている割に他のところでは現代用語を使っていたりで作者の偏ったこだわりに翻弄さ...

海と山、螺旋をモチーフにした8人の作家の小説シリーズという事で出版社の策略にのっとって読んでみた。 もうね、カタカナ名が名詞なのか動詞なのか固有名詞なのかもよくわからんところからスタートし、海をウナといっている割に他のところでは現代用語を使っていたりで作者の偏ったこだわりに翻弄されまくりました。 物語の内容は分かりやすく人は永遠に生きるという古代からの理想を信念に生きる海の民と即物的な山の民との絡みがクライマックスに来る辺りはなかなか読んでいて面白くもあったが、いろいろと無理があり過ぎる設定のこだわりに最後まで抵抗を感じ続けた作品だった。 このシリーズ、今で2冊目だが残り6冊を読破する自信がなくなってきた。

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