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迷いを断つためのストア哲学 人生が変わるストア哲学
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 早川書房 |
| 発売年月日 | 2019/04/03 |
| JAN | 9784152098528 |
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迷いを断つためのストア哲学
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商品レビュー
4.1
10件のお客様レビュー
この書籍『迷いを断つためのストア哲学』は、マッシモ・ピリウッチ氏によって書かれた、古代ストア哲学を現代生活に適用するための実践的な指南書です。本書の核心は、人生の「迷い」を解決し、現代人がより良い人生を送るためのストア哲学のエッセンスを、三つの原則「欲求の原則」「行動の原則」「受...
この書籍『迷いを断つためのストア哲学』は、マッシモ・ピリウッチ氏によって書かれた、古代ストア哲学を現代生活に適用するための実践的な指南書です。本書の核心は、人生の「迷い」を解決し、現代人がより良い人生を送るためのストア哲学のエッセンスを、三つの原則「欲求の原則」「行動の原則」「受容の原則」に体系化して解説している点にあります。ストア哲学は紀元前300年頃にゼノンによって創始され、エピクテトス、セネカ、マルクス・アウレリウスといった賢人によって発展されてきた実践哲学で、物理学(自然の探求)、倫理学(生き方)、論理学(思考の訓練)の三分野から構成されています。 第1部の「欲求の原則」では、ストア哲学の最重要概念である「制御の二分法」が詳述されています。エピクテトスの教えに基づき、私たちの意見、衝動、欲望、嫌悪といった内面的なものは制御可能だが、身体、財産、評判、官職といった外面的なものは制御不可能であるという根本的な区別を確立します。この区別こそが心の平静を得るための基盤となり、制御できないものへの執着が怒り、恐れ、欲望を生み出す原因であると説かれています。また、「自然に従って生きる」という教えは、原始的な生活への回帰ではなく、宇宙の合理的秩序(ロゴス)と調和し、人間特有の理性と社会性を最大限に発揮することを意味します。 第2部の「行動の原則」では、ストア哲学の中心である四つの美徳(実践的知恵、勇気、正義、節制)の実践に焦点が当てられています。美徳は幸福(エウダイモニア)を達成するための不可欠な「技術」として位置づけられ、財産や健康といった外部のものは「無差別」であり、美徳のみが真の善であるとされます。言葉の正確な理解の重要性も強調され、「悪いもの」とは外部の出来事ではなく「徳の欠如」を意味するという概念的な区別が示されています。また、ソクラテス、小カトー、エピクテトスといったロールモデルの設定により、困難な状況における具体的な行動指針を学ぶことの価値が説明されています。 第3部の「受容の原則」では、死、怒り、不安、孤独といった人生の困難な側面への対処法が体系的に論じられています。死は自然なプロセスの一部であり、それ自体は良いものでも悪いものでもないというストア派の死生観が示され、「理にかなった辞去」(自殺)についても哲学的な考察が加えられています。感情管理については、エピクテトスの「人を動揺させるのは出来事ではなく、出来事についての判断である」という教えを基に、怒りは「短期間の狂気」として抑制すべきものとし、不安や孤独についても私たちの解釈や判断を変えることで対処できると説かれています。 実践面では、12の具体的な精神的訓練が提示されています。これには自分の心を客観的に調べること、永遠に存在するものはないことを忘れない「悪いことの予期」(プラエメディタティオ・マロルム)、制御できない外部の出来事を受け入れる「運命次第」の姿勢、感情的反応の前の一時停止、状況を個人的感情から切り離す「他人化」、日記による判断の記録と振り返りなどが含まれています。これらの訓練は、ストア哲学の原則を日常生活に統合し、心の平静と理性的な判断力を養うための実用的なツールとして機能します。 本書の特筆すべき点は、ストア哲学と現代の認知行動療法(CBT)との関連性を明確に指摘している点です。ストア哲学の実践が幸福感の向上や怒りの減少に寄与することが科学的研究によって示されており、古代の知恵が現代の心理学的アプローチと共通の基盤を持つことが証明されています。また、身体的・精神的困難(ALS患者の例など)への対処や、現代社会の具体的な問題(情報公開、食の選択、政治状況など)への応用例も豊富に示され、ストア哲学が単なる古典的な学問ではなく、現代人の実生活に直接的に役立つ実践哲学であることが明確に示されています。
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私はもうすぐで節目となる年を迎える。それもあってか最近、「もう人生の●分の1くらいは終わってしまったのだな」と感じ、死ぬのが怖いという気持ちになりがちだった。 時間潰しに立ち寄った本屋でこの本が目に止まった。哲学については素人で、有名な哲学者の名前なら知っている程度だったが、パ...
私はもうすぐで節目となる年を迎える。それもあってか最近、「もう人生の●分の1くらいは終わってしまったのだな」と感じ、死ぬのが怖いという気持ちになりがちだった。 時間潰しに立ち寄った本屋でこの本が目に止まった。哲学については素人で、有名な哲学者の名前なら知っている程度だったが、パラパラとめくったページにあった 「わたしがストア哲学を信奉するようになった最後の理由は、死が必然であり、それにいかに備えるかについて、ストア哲学がもっとも直接的に、説得力をもって論じているからだ。」 の一文が気になり、買ってみることにした。 結論から言えば、読み終わった今、死ぬことへの恐怖は薄まったと感じる。ただそれは、死ぬことへの解像度が上がったとか、死後の世界に何か見通しが持てたとかではなく、「いつか自分は死ぬ、周りの人も死ぬ。それはどう頑張っても変えられない。逆に、誰かの存在がなくなり、居場所を譲ってきてくれたからこそ、いまここに自分は存在していられる。」という当たり前の事実を、この本がまっすぐに、ただし悲観的でないように教えてくれたからだと感じる。 読み終わって新幹線の窓から風景を見た時、夕日が見えて、毎日のように見ている太陽にも寿命がある、と教わったことを思い出した。頑丈に見えるビルも、文明の結晶みたいに輝く都市も、例えば地球の薄皮1枚めくれてしまえば、簡単になくなってしまうようなものなんだなぁ、とも思った。だから悲観的になろう、という訳でなく、だからこそ、家族や友人、自分自身に対して「今が最後かもしれない、今が大切」と、ある種の緊張感を持って接するように、というのが、この本が教えてくれたことだと感じる。 当たり前だが、現代社会によってうまく包み隠されているような感覚を思い出させてくれる良書と感じる。また死ぬのが怖くなった時、自分の人生に対しての緊張感が緩んでしまったとき、この本に戻ってきたいと思うし、同じような思いを持つ人におすすめできる本だと感じた。
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※このレビューにはネタバレを含みます
変えられないものを受け入れる心の平静と変えられるものを変える勇気とその二つを見分ける知恵を私に与えたまえ=平成の祈り。心の平静を得られる。 西風はいつふくか。西風がふこうと思ったとき。 神に対する態度は、ストア派の中でも違っていた。マルクスアウレリウスは神を信じたが、信仰というより敬虔な姿勢を持つことを重視した。神が存在しようとしまいと同じ態度をとるべき。 ランプを盗んだものは、ランプの代わりに義を失った。財布を盗まれたら、怒る代わりに出来ることをして平静を取り戻す。
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