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未必のマクベス ハヤカワ文庫JA
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 早川書房 |
| 発売年月日 | 2017/09/22 |
| JAN | 9784150312947 |

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商品レビュー
4
393件のお客様レビュー
序盤の専門用語や香港の漢字の多さには少し戸惑ったが、舞台がマカオの危険な空気へと切り替わってからは、その独特な世界観に引き込まれた。登場人物たちの含みのある会話や、どこか達観した語り口が新鮮に感じた。主人公の、諦念でクールな佇まいが格好いい。不吉な予言に抗わず、自分を犠牲にしてで...
序盤の専門用語や香港の漢字の多さには少し戸惑ったが、舞台がマカオの危険な空気へと切り替わってからは、その独特な世界観に引き込まれた。登場人物たちの含みのある会話や、どこか達観した語り口が新鮮に感じた。主人公の、諦念でクールな佇まいが格好いい。不吉な予言に抗わず、自分を犠牲にしてでも愛する人や仲間たちを信じ、守ろうとするその静かな覚悟に痺れた。現実でもこんな陰謀が?と怖くなるほどのリアリティがあり、不思議な読後感が残る一冊だった。ちなみにマクベスについてはよく知らないけど問題はなかった。
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なんにも知らない、予備知識0で今年初の重たい本に向かった。本家のマクベスが好きではなくて「未必」これはナンダ?という興味で読んだ。 マクベス関連、話せば長いんで。彼はあたりかまわず敵に切り込んでいくような勇敢を超えた蛮人で、予言を真に受けるは、そそのかされて実行するはどうしよう...
なんにも知らない、予備知識0で今年初の重たい本に向かった。本家のマクベスが好きではなくて「未必」これはナンダ?という興味で読んだ。 マクベス関連、話せば長いんで。彼はあたりかまわず敵に切り込んでいくような勇敢を超えた蛮人で、予言を真に受けるは、そそのかされて実行するはどうしようもない、それが主人公。これが4大悲劇の一つか。話は短くてリア王の足元にも及ばない、もの思うハムレットやオセロの話には遠く及ばないと思っていたのに、分厚い本の見出しになるのか。「未必」なんだ。読まねば、というわけで、感想行きます。やっぱりここまでも長い。 中井優一の高校時代と伴、鍋島冬香はつながっている。違った方向に進んだかのように思えたが、伴とは偶然同じ会社に勤め、鍋島への淡い思い出はずっと尾を引いている。 英語教師がバンコーと呼んでから、伴には密かに心に刺さる名前になっている。あのマクベスに殺された名前。 花のIT企業で二人は仕事も順調にこなし、周りの昇進実績も斜に見て販売実績を上げている。だが栄転という名でそろって香港の子会社に飛ばされる。社長とは名ばかりの幽霊企業だが、業務実績も上がっていて組織としては社会的にも通用している。だが前任者は自殺、調べると死屍累々と言ってもいい歴史がある。 一方もてあますほど時間があり、ふと入った澳門のカジノで大金が入る。澳門(マカオ)という文字がどうも読み辛い。よく文字を見ると水の突き当りの入り口か、なるほどまぁいいかも。 近くのマンションにいる娼婦の中で、中井を占った女が「王になる、進め」などという。 中井という普通人でこれと言って人生に花もなさそうな男が心の底でこれに影響される。そこで「未必」が「未必」になる。 香港やバンコクまで伴と二人、謎と策謀の中を歩き回る。雲吞麺にこだわり続ける伴の方がより哀切な悲劇男で、頭が切れるが重荷からは逃げきれない、終盤、悲しい。 先輩の由紀子が香港に来て中井に連れ添うが、これがレディー・マクベスかと思っていると、彼女は気づかないうちに中井を待って帰国する。香港で非現実の世界に墜ちて精神科の世話になったり、ここ少々無理話かも。帰国の解決法も中井の生き残り術も酷で醜い。よく書いてくれたというか、中井の計画を実行する美しい陳さん、素敵に悪いヤツだが本人にその意識がなく話のグロ化を救っている。 中井の理解者、藤川秘書も訳ありすぎてさすが香港、彼女の頭の切れっすぎで中井を何度も助けるが。野暮ったくても美しい女性がここでも一輪の明るさを添えて中井のだるい会社生活を救う。 時々本社から出張してくる謎な男高木といつもけんか腰なのもアクセント。 又逃亡生活中のかっての王子も中井サイドで時々登場する、ここらも深みを加えるいい役目だ。 そんなわけで、中井と伴の仕事はICチップが埋め込まれ暗号の読み取りができる交通カードが売りなのだが。 ここらはどんなものかよくわからないのでこの辺りは自分のカードを眺めて、これがなんなの、個人名義のデータが入っているのが暗号かな、こういうので業績を伸ばしているのかJプロトコルという会社は、今時だな。ていどだった。 時々思い出したように中井の初恋物語が挟まれるが、相手女性は謎だらけ、だがこれも悲劇な話しながらちょっと暖かい光が指すシーンもある。 読み始めると、長い話だが物語の中では短期で解決する。読んでよかった一冊。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
旅とは何か、そして王位に就くということに言及されて始まった本作は、恋愛小説と銘打たれていたこともあって、緩やかな気持ちで読みはじめたが、いつの間にかハードボイルド・サスペンスに変貌しており、後半は600ページの長さを感じさせない畳みかけだった。森川が鍋島冬香だということはかなり前から匂わされていただけに、何か違う展開があるのかなと思ったが、そこは予想通りだったのは少し意外だった。いつか香港にも行ってみて、雲呑麺を食べたい。
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