未必のマクベス の商品レビュー
「マクベス」はシェイクスピアの四大悲劇のひとつ。 「未必」とは、そうなることを期待していたわけではないが、なってもかまわないという意味。 マクベスは読んだこと無いが、本編にもあらすじが紹介されており、実際それに準えて話が進んでいく。 たぶん原作のマクベスよりおもしろい。 と...
「マクベス」はシェイクスピアの四大悲劇のひとつ。 「未必」とは、そうなることを期待していたわけではないが、なってもかまわないという意味。 マクベスは読んだこと無いが、本編にもあらすじが紹介されており、実際それに準えて話が進んでいく。 たぶん原作のマクベスよりおもしろい。 というのも、マクベス夫人が本作では、誰なのか、終盤まで分からない仕掛けがある。 そして、世界観も刺激的。 マカオ、香港、ベトナムといった地域が舞台で、 主人公はICカードの暗号化関連でお金を贅沢に使える社長。しかし、命を狙われている。 マクベスを現代的なストーリーで楽しめるのが本作の一番の魅力だと思う。 一方、どうしてマクベスに固執するのか、また主人公と高校時代の女友達が40近い年齢でお互いを思い続けている状況に共感ができなかった。
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読んだことのない本で、少し戸惑ったが、いつの間にか物事の世界に没入していた。面白い。 この本を読む前にマクベス読んでおいて良かったと感じた。 主人公の中井の捉えどころのない感じが不気味ではあったが、物語にあっている。
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普通の日常のほんの些細な事から、物語はとんでもない方向へ進んでいく。 主人公の目線で、彼を取り巻く人々の野心だったり欲望だったりが、ただ淡々と時が流れていく様に書かれている。 帯に書かれていた、『経済小説でもあり、犯罪小説でもあり、ハードボイルドでもあり、恋愛小説でもあるのだが…...
普通の日常のほんの些細な事から、物語はとんでもない方向へ進んでいく。 主人公の目線で、彼を取り巻く人々の野心だったり欲望だったりが、ただ淡々と時が流れていく様に書かれている。 帯に書かれていた、『経済小説でもあり、犯罪小説でもあり、ハードボイルドでもあり、恋愛小説でもあるのだが…』と言う言葉が、物語を読んでいくうちに、しっくりとくる、そんな物語でした。
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序盤の専門用語や香港の漢字の多さには少し戸惑ったが、舞台がマカオの危険な空気へと切り替わってからは、その独特な世界観に引き込まれた。登場人物たちの含みのある会話や、どこか達観した語り口が新鮮に感じた。主人公の、諦念でクールな佇まいが格好いい。不吉な予言に抗わず、自分を犠牲にしてで...
序盤の専門用語や香港の漢字の多さには少し戸惑ったが、舞台がマカオの危険な空気へと切り替わってからは、その独特な世界観に引き込まれた。登場人物たちの含みのある会話や、どこか達観した語り口が新鮮に感じた。主人公の、諦念でクールな佇まいが格好いい。不吉な予言に抗わず、自分を犠牲にしてでも愛する人や仲間たちを信じ、守ろうとするその静かな覚悟に痺れた。現実でもこんな陰謀が?と怖くなるほどのリアリティがあり、不思議な読後感が残る一冊だった。ちなみにマクベスについてはよく知らないけど問題はなかった。
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なんにも知らない、予備知識0で今年初の重たい本に向かった。本家のマクベスが好きではなくて「未必」これはナンダ?という興味で読んだ。 マクベス関連、話せば長いんで。彼はあたりかまわず敵に切り込んでいくような勇敢を超えた蛮人で、予言を真に受けるは、そそのかされて実行するはどうしよう...
なんにも知らない、予備知識0で今年初の重たい本に向かった。本家のマクベスが好きではなくて「未必」これはナンダ?という興味で読んだ。 マクベス関連、話せば長いんで。彼はあたりかまわず敵に切り込んでいくような勇敢を超えた蛮人で、予言を真に受けるは、そそのかされて実行するはどうしようもない、それが主人公。これが4大悲劇の一つか。話は短くてリア王の足元にも及ばない、もの思うハムレットやオセロの話には遠く及ばないと思っていたのに、分厚い本の見出しになるのか。「未必」なんだ。読まねば、というわけで、感想行きます。やっぱりここまでも長い。 中井優一の高校時代と伴、鍋島冬香はつながっている。違った方向に進んだかのように思えたが、伴とは偶然同じ会社に勤め、鍋島への淡い思い出はずっと尾を引いている。 英語教師がバンコーと呼んでから、伴には密かに心に刺さる名前になっている。あのマクベスに殺された名前。 花のIT企業で二人は仕事も順調にこなし、周りの昇進実績も斜に見て販売実績を上げている。だが栄転という名でそろって香港の子会社に飛ばされる。社長とは名ばかりの幽霊企業だが、業務実績も上がっていて組織としては社会的にも通用している。だが前任者は自殺、調べると死屍累々と言ってもいい歴史がある。 一方もてあますほど時間があり、ふと入った澳門のカジノで大金が入る。澳門(マカオ)という文字がどうも読み辛い。よく文字を見ると水の突き当りの入り口か、なるほどまぁいいかも。 近くのマンションにいる娼婦の中で、中井を占った女が「王になる、進め」などという。 中井という普通人でこれと言って人生に花もなさそうな男が心の底でこれに影響される。そこで「未必」が「未必」になる。 香港やバンコクまで伴と二人、謎と策謀の中を歩き回る。雲吞麺にこだわり続ける伴の方がより哀切な悲劇男で、頭が切れるが重荷からは逃げきれない、終盤、悲しい。 先輩の由紀子が香港に来て中井に連れ添うが、これがレディー・マクベスかと思っていると、彼女は気づかないうちに中井を待って帰国する。香港で非現実の世界に墜ちて精神科の世話になったり、ここ少々無理話かも。帰国の解決法も中井の生き残り術も酷で醜い。よく書いてくれたというか、中井の計画を実行する美しい陳さん、素敵に悪いヤツだが本人にその意識がなく話のグロ化を救っている。 中井の理解者、藤川秘書も訳ありすぎてさすが香港、彼女の頭の切れっすぎで中井を何度も助けるが。野暮ったくても美しい女性がここでも一輪の明るさを添えて中井のだるい会社生活を救う。 時々本社から出張してくる謎な男高木といつもけんか腰なのもアクセント。 又逃亡生活中のかっての王子も中井サイドで時々登場する、ここらも深みを加えるいい役目だ。 そんなわけで、中井と伴の仕事はICチップが埋め込まれ暗号の読み取りができる交通カードが売りなのだが。 ここらはどんなものかよくわからないのでこの辺りは自分のカードを眺めて、これがなんなの、個人名義のデータが入っているのが暗号かな、こういうので業績を伸ばしているのかJプロトコルという会社は、今時だな。ていどだった。 時々思い出したように中井の初恋物語が挟まれるが、相手女性は謎だらけ、だがこれも悲劇な話しながらちょっと暖かい光が指すシーンもある。 読み始めると、長い話だが物語の中では短期で解決する。読んでよかった一冊。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
旅とは何か、そして王位に就くということに言及されて始まった本作は、恋愛小説と銘打たれていたこともあって、緩やかな気持ちで読みはじめたが、いつの間にかハードボイルド・サスペンスに変貌しており、後半は600ページの長さを感じさせない畳みかけだった。森川が鍋島冬香だということはかなり前から匂わされていただけに、何か違う展開があるのかなと思ったが、そこは予想通りだったのは少し意外だった。いつか香港にも行ってみて、雲呑麺を食べたい。
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この作者の小説を読むのは初めてだが、文章にセンスを感じた。一言でいうと「おしゃれ」。自意識高めの語り口だが全然嫌らしくなく、長い作品だけど読み進めるのは苦じゃなかった。東南アジアの各都市の描写や暗号化技術の詳細など、細かな部分に丁寧な取材の跡がうかがえ、相当コストをかけた作品であ...
この作者の小説を読むのは初めてだが、文章にセンスを感じた。一言でいうと「おしゃれ」。自意識高めの語り口だが全然嫌らしくなく、長い作品だけど読み進めるのは苦じゃなかった。東南アジアの各都市の描写や暗号化技術の詳細など、細かな部分に丁寧な取材の跡がうかがえ、相当コストをかけた作品であることが分かる。 著者が情熱を注いだ力作であることは疑いないのだが、肝心のリアリティの部分はというと、他所から見ると成功者の部類に入り、一般常識や社会性を持ち合わせていそうな主人公が、なぜここまで異常な行動をとり続けるのか、私にはさっぱり理解できなかった。 ほぼ全編主人公視点で物語が進んでいき、心の声が都度丁寧に描写されているのに、それと実際の行動との間に乖離があるように思える。 中盤で主人公が副社長と対峙するために帰国し(そもそも真の目的のためわざわざ本人が帰国する必要があったのかも疑問だが)、その後目まぐるしく物語が展開するが、徐々についていけなくなってしまった。 とある女性を10数年間ほぼ毎日欠かさず思い出していたのにアレに気付かないというのも無理があるし、最後はヤクザというかチャイニーズマフィア同士の抗争みたいなことになっちゃうしで、色々もったいないなあという思いが残った。
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読書備忘録972号。 ★★★★★。 今年のナンバーワン作品に決定! まだ10冊しか読んでないですが、何か。 いやはや。完全に参りました。完敗です。 早瀬さんの透明な文体と切ない恋愛物語。 それに加えて珠玉のミステリーと来た! ★5つじゃ足りないわ。 「グリフォンズ・ガーデン...
読書備忘録972号。 ★★★★★。 今年のナンバーワン作品に決定! まだ10冊しか読んでないですが、何か。 いやはや。完全に参りました。完敗です。 早瀬さんの透明な文体と切ない恋愛物語。 それに加えて珠玉のミステリーと来た! ★5つじゃ足りないわ。 「グリフォンズ・ガーデン」は粗削りと思った。 後日譚の「プラネタリウムの外側」は完成されていた。 そして本作は、2作品の間に出版された作品。 600pの大作だったのでちょっと手を出すことに躊躇していた。分厚い本が萌える奇特な方もいらっしゃいますが。でもこいつはもっと早く読めばよかった! 表紙のセピア色の香港のスターフェリーを見ただけで切なくなる。 香港、澳門を舞台にした珠玉の恋愛ミステリーです。 だってマクベスですよ。 シェークスピアの四大悲劇とやらだそうですよ!全く知らんけど。 全然知らんかったけど全く問題ない!この作品を読めば全く問題ない! そして「未必」が付くんでよ、タイトルに。 すなわち、そうなっても良いかな・・・、と主人公中井が達観してるんです。 カッコいいんです。でもね、中井はレディマクベスの悲劇は回避しようと辻褄合わせに頑張るんです。繰り返しますよ。カッコ良すぎです。 そしてモテるんです。殺し屋の女子からも、秘書の女子からも、占い師の女子からも・・・。キューバリブレが似合うんです。 すべては都立青葉台高校の同級生中井(♂)、伴(♂)、鍋島(♀)から始まるんです。 伴浩輔のあだ名がバンコーだったことからマクベスは始まるんです。 マクベスを殺したのはバンクォーなんですよ。 でもね。中井と伴は大親友なんです。 中井の秘書、森川はサイコーですよ。涙が出ます。 カイザー・リーはサイコーですよ。暗殺された正男くんですよ! 高木だっていずれは・・・。涙が出ます。 ああ、切なくて備忘録には出来ん。 もし百万が一、この作品を読んでも良いかな、と思われた方は、ダイエットコークで作るキューバリブレを飲みながら読んでくださいませ。 そうそう。 これ読んでる時、AppleMusicで2000年代ベストヒットをヘビロテしてたんです。ちょうどゴスペラーズの「永遠に」が物語に被っちゃって! 読み終わった後もずっと頭の中でヘビロテしてますわ。誰か止めて。
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この小説はできるだけ何の前情報もなく読み始めた方がよいと思う。きっと何の話を読まされているのか、どこに進んでいくのかわからず不安になるはず。でもその不安こそがこの小説の魅力だと思う。主人公と一緒に行き先のない旅をしている気分。人生ってなんて不安なんだろう…と。○○小説というジャン...
この小説はできるだけ何の前情報もなく読み始めた方がよいと思う。きっと何の話を読まされているのか、どこに進んでいくのかわからず不安になるはず。でもその不安こそがこの小説の魅力だと思う。主人公と一緒に行き先のない旅をしている気分。人生ってなんて不安なんだろう…と。○○小説というジャンル分けをするのは野暮。読み終えた感想はSo coolの一言です。
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最初の方は読むのがしんどかった。 内容も難しい部分はあるけど、文体や話の展開に不思議な魅力があって後半は一気に読んでしまった。 読了後も不思議な感覚は抜けなかった。 犯罪小説でもあり恋愛小説でもある。
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