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昭和の犬 幻冬舎文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 幻冬舎 |
発売年月日 | 2015/12/01 |
JAN | 9784344424203 |
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商品レビュー
3.3
37件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
直木賞受賞作ですが、芥川賞と勘違いされると、解説にありました。なんかわかる気がします。 自伝的要素の強い小説と、巻末のご本人の解説で書かれています。 個性的な視点を持つ著者・姫野カオルコさん…他の小説も読んでみたいような…ちょっと怖いような…。 滋賀県に生まれた幼児期から、幼稚園、小学校、高校、大学で東京に、就職しても東京、49歳で東京で暮らし滋賀の親を看取る…。 淡々と静かに流れる物語、傍らには犬の存在が。 両親が強烈に変わっていて、ちょっと可愛そうな気がしますが…昭和時代って、こんな気もします。ここまでではないですが、昭和に生まれた私も、親には気を使っていましたね。10年以上下の世代ですが…。 今が、あまりに子どもに気を使いすぎな気も…。 親と暮らすのが息苦しくて、家を出た。私もそうかもしれません。 小説読了187冊目。ブクログ内で。
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昭和33年生まれの柏木イクの半生と、彼女の人生に関わってきた犬たちの話。 シベリア帰りの父は突如切れる(作品上では割れる)ので、イクも母も気が抜けない。 母はたいていの時不機嫌で、イクの心を傷つける。 心の交流が全くない家庭。 幼い頃からいろいろな人たちに預けられ、5歳で両親と同居するようになってからもずっと、周囲の人の気持ちを推しはかり、気配を気取られぬよう生きてきたイク。 両親がイクに向ける心無い言葉は、読んでいる私の心をも傷つける。 イクの人生と交差するように、その時代それぞれに流行った犬種と犬の飼い方っていうのがあって、確かにそうだったなあと思う。 犬は犬なのに。 家を出ていきたくて東京の大学に進み、東京で就職するイク。 アパートではなく下宿ですらなく、貸間住まいで結婚もせず、両親どころか親戚一同の介護のため実家のある滋賀と東京をしょっちゅう往復しなければならなかったにしろ、イクの人生は幸せなのだった。 悪い記憶ばかりではない。 それを歴代の犬たちが教えてくれる。 それにしても昭和33年生まれで名前がイクって古すぎない? 母の名前は優子なのに。 と思ったけれど、最後にこの名前に意味があったのだとわかる。(名付け親が計算したわけではないにしても)
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この作品で直木賞を受賞した時、ジャージで走ってきた事が話題になりました。 主人公・イクは、昭和33年滋賀県生まれ。姫野さんは、同世代同郷の女性を、昭和から平成を振り返りながら語るという構成で、その時代を描きました。 全八章からなります。イクの幼児期から年代順に、時代の背景、イクの...
この作品で直木賞を受賞した時、ジャージで走ってきた事が話題になりました。 主人公・イクは、昭和33年滋賀県生まれ。姫野さんは、同世代同郷の女性を、昭和から平成を振り返りながら語るという構成で、その時代を描きました。 全八章からなります。イクの幼児期から年代順に、時代の背景、イクの生活、そして、流行していたと思われる種類の犬が書かれていきます。タイトルには、その時代印象的だったアメリカのテレビドラマの番組名が使われます。タイトルと内容は、関係するところはありません。 シベリア抑留経験を持つ気質の荒い父親。そんな夫を嫌悪する為か、娘への慈しみを見せない母親。イクは居心地の悪い家庭で、高校生まで、寡黙に生活します。昭和の戦後から復興、そしてバブルから平成へと、翳りある部分はあったとしても、華やかな変貌を遂げた時代を慎ましく献身的に生き抜きます。 半分ほど読んでも不確かだった物語が、最終章に向かって意味合いが深まっていきます。 50歳を目前としたイクは、両親の介護をやり遂げ、自身も幾つかの病気を経験します。決して贅沢でないむしろ抑制的とも思われる生き方の中、真の幸福感に満たされる瞬間がやってきます。「今までの私の人生は恵まれていました。」彼女は大きな声で言います。たぶん、この1行を読むために書かれてきたそんな小説です。 いつも、あともう少しと何かを求めてきたことに恥ずかしさを感じてしまいます。 昭和を全く知らない方には、読み難いと思います。あくまで一人の普通の女性の人生なので、淡々とした物語です。平成から令和への生き方への問いかけをしているようでもありました。
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