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ティファニーで朝食を 新潮文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 新潮社 |
| 発売年月日 | 2008/11/27 |
| JAN | 9784102095089 |

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商品レビュー
3.9
393件のお客様レビュー
映画から入り小説→映画と何度もループしてしまう大好きな作品。 ホリー・ゴライトリーの奔放な美しさと、その裏側にある苦悩、自由を求めるあまりその自由に苦しむ、ホリーの言う"いやったらしいアカ"は、現代人、とくに都市で生きる僕らに通ずるものがある。 オードリー・ヘ...
映画から入り小説→映画と何度もループしてしまう大好きな作品。 ホリー・ゴライトリーの奔放な美しさと、その裏側にある苦悩、自由を求めるあまりその自由に苦しむ、ホリーの言う"いやったらしいアカ"は、現代人、とくに都市で生きる僕らに通ずるものがある。 オードリー・ヘプバーンのキュートさがこの作品を有名にした一助であることは間違いないが、物語としては小説の方が好みである。映画版の結末はややご都合主義というか、映画を見終わった人たちが肩透かしを喰らわないように配慮したのでは、と感じる。小説の結末の方が、ホリーというどうしようもなくは魅力的な人間の内面を表していると思う。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
『でももしそうなっても、私はなおかつ自分のエゴをしっかり引き連れていたいわけ。いつの日か目覚めて、ティファニーで朝ごはんを食べるときにも、この自分のままでいたいの』 『私の言ってるのは、自らの則に従うみたいな正直さなわけ。(中略)不正直な心を持つくらいなら、癌を抱え込んだ方がまだましよ。だから信心深いかとか、そういうことじゃないんだ。もっと実際的なもの。癌はあなたを殺すかもしれないけれど、もう一方のやつはあなたを間違いなく殺すのよ』 ホリーの台詞には時々ハッとさせられたし、終盤の美しくも儚く閉じていく描写(作品自体の雰囲気?)には心惹かれるものがあった。 性に奔放な生き様や、彼女の自己に重きを置くが他者に対しては責任を持たないような(軽い)発言が常に気になってしまい、「僕」がホリーに「ぞっこん」になる理由が分からず終いだったのだが(仮に相当な美人だったのだとしても、それだけで「僕」はホリーと友達になるだろうか)。私が作品の時代背景や彼女の出自、状況等を正確に認識できていなかったせいだろうか。戦争を知らない時代に生まれ、安定した家庭で育ち、あらゆる豊かさに囲まれて過ごしてきた平和ボケした私の想像力ではそこのところの理解が及ばず(彼女の倫理観と自分の正義感が所々で噛み合わず)、うまく作品の世界に入り込めなかった。何というか、作品の「彩度」をうまく捉えられなかったとでも言うべきか......。しかしそれでも「いやったらしいアカ」に塗れた人生で、己の信条を曲げずに凛として生きられる場所を求め続けるホリーの内面的な魅力や、彼女の理想が簡単には叶わない現実の苦さはひしひしと伝わってきた。美しくて、哀しくて、本物の人生のような小説だと思った。 以降余談だが、恥ずかしながら海外文学を手に取るのが子どもの時以来だった(たぶんハリーポッターとか赤毛のアンとか、児童文学しか読んだことがない)ので、前半は読み進めるのにかなり時間を要してしまった。映画も見たことがない。聞き慣れない単語や地名を調べ、登場人物の名前を覚え、彼らの出自や性別や職業を理解するためだけにページを行ったり来たりする始末だった。いつかリベンジにカポーティの初期の作品や「冷血」に挑戦できたらと思う。
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村上春樹さん訳 訳者あとがきで、『ティファニーで朝食を』時代のトルーマン・カポーティについて書いてあります。 あまりにも映画が有名すぎて、そのイメージで読んでしまうと小説の方が違うのでは…と思ってしまう。 やっぱり先に小説を楽しんだあと、映像化がいいな
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