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光あるうち光の中を歩め 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社/新潮社 |
発売年月日 | 2005/05/01 |
JAN | 9784102060124 |
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光あるうち光の中を歩め
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3.3
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原始キリスト教の…
原始キリスト教のようにキリスト教的愛のうちに生きること。これが「幸せに生きるとはどう生きることなのか」という問いに対するトルストイの答えなのだろう。主人公は世俗における成功者であるが、人生の節目節目でつまづき、そのたびにキリスト教的幸福と世俗での幸福の間を行ったりきたりする。...
原始キリスト教のようにキリスト教的愛のうちに生きること。これが「幸せに生きるとはどう生きることなのか」という問いに対するトルストイの答えなのだろう。主人公は世俗における成功者であるが、人生の節目節目でつまづき、そのたびにキリスト教的幸福と世俗での幸福の間を行ったりきたりする。この迷いを通してキリスト教的「正しさ」の証明が試みられているのであるが、納得する読者はすくないだろう。なぜ納得できないのか。その先を見つめれば自分なりの答えがでるかも知れない。
文庫OFF
著者、トルストイの作品、ブクログ登録は2冊目。 まず、著者、トルストイ、どのような方か、ウィキペディアで見てみます。 ---引用開始 レフ・ニコラエヴィチ・トルストイ( 1828年9月9日〔ユリウス暦8月28日〕 - 1910年11月20日〔ユリウス暦11月7日〕)は、帝政...
著者、トルストイの作品、ブクログ登録は2冊目。 まず、著者、トルストイ、どのような方か、ウィキペディアで見てみます。 ---引用開始 レフ・ニコラエヴィチ・トルストイ( 1828年9月9日〔ユリウス暦8月28日〕 - 1910年11月20日〔ユリウス暦11月7日〕)は、帝政ロシアの小説家、思想家。 ---引用終了 で、本作の内容は、次のとおり。 ---引用開始 性的な愛、私有欲、名誉心、我々を支配する障害からいかに放たれるか――。 晩年のトルストイが到達した、新しいキリスト教の世界観。 本書新潮文庫版は昭和27年刊行、101刷73万部超えのロングセラー。 ---引用終了 読み継がれています。 ちなみに、私が読んでいるのは、92刷になります。 そして、本書の書き出しは、次のとおり。 ---引用開始 ある日、金持の邸へ数人の客が集まった。そして偶然にも、人生に関するまじめな会話が交わされることになった。 一同は席にいる人、いない人の誰彼についてさまざまに話しあった。が、自分の生活に満足している人物を、一人も見出すことができなかった。 誰一人自分の幸福を誇ることができなかったばかりでなく、自分は真のキリスト教徒にふさわしい生活をしていると思っている者さえ、一人もいなかった。 ---引用終了 そして、本書の訳者は、原久一郎さん(1890~1971)。 原久一郎さんの息子さんは、原卓也さん(1930~2004)ですが、親子そろって、ロシア文学者とのことです。
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トルストイの晩年の思想をよく表している佳作。私有財産を否定する、アナーキズム的要素の強い原子キリスト教的価値観を主張するストーリーから、肉欲や功名心と言った肉体的な欲望に終始することで人生を破滅させていることを伝える。肉体的世界はあくまで他人の葡萄園なのである。そこで得られる葡萄...
トルストイの晩年の思想をよく表している佳作。私有財産を否定する、アナーキズム的要素の強い原子キリスト教的価値観を主張するストーリーから、肉欲や功名心と言った肉体的な欲望に終始することで人生を破滅させていることを伝える。肉体的世界はあくまで他人の葡萄園なのである。そこで得られる葡萄は人のものであり、主のものであることを理解し、善業に務めるべきである。霊を満足させるために、勤労に勤しみ、人と物を分かち合い、質素な生活を勤しむという、原子的なキリスト教価値観が、現代のキリスト教的世界にどれだけ受け継がれて残っているのだろう。
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