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葬送 第2部(下) 新潮文庫
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葬送 第2部(下) 新潮文庫

平野啓一郎(著者)

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葬送 第2部(下) 新潮文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2005/09/01
JAN 9784101290362

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商品レビュー

4.5

34件のお客様レビュー

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2025/09/12

ついに終わりがやってきてしまいました イギリスで体調を崩して やっとパリに戻ったショパン 自分の死期を少しずつ受け入れて 言葉を残していく どうしても会いたい人がいた 母親、そしてサンド どちらも叶うことはなかった ショパンの人生ははたして 輝かしいものだったのか? 少なくとも...

ついに終わりがやってきてしまいました イギリスで体調を崩して やっとパリに戻ったショパン 自分の死期を少しずつ受け入れて 言葉を残していく どうしても会いたい人がいた 母親、そしてサンド どちらも叶うことはなかった ショパンの人生ははたして 輝かしいものだったのか? 少なくとも亡くなる前のこの3年間は 苦悩ばかり 天才ゆえに受け入れられない ことがある 天才ゆえに思い通りに 生きられないことがある ドラクロワとて同じ 同じような苦悩を抱えながら 不器用に生きていくことに 必死で ショパンの死を受け入れることが できなかった ショパンのそばで寄り添うことが できなかった 毎日会わなくても 心通う2人だけに ショパンもわかっていたのかもしれない ショパンの楽譜だけは残った 今も演奏する人々がいる だが、ショパンが奏でるピアノは もう聞くことはできない どれほどやさしく どれほどかなしい音だったのだろう‥

Posted by ブクログ

2025/06/22

やっと最終巻 附箋 ・ドラクロワが聴いてきたドニゼッティ「ロッシーニのアルジェのイタリア女」だと思ったら、愛の妙薬だった。 ・49番のヘ短調の幻想曲を検定されたカトリーヌスーゾ大公妃 ・ロマン派に与する芸術家だと考えたことは一度もない。僕ほどバッハやモーツァルトを尊敬している音楽...

やっと最終巻 附箋 ・ドラクロワが聴いてきたドニゼッティ「ロッシーニのアルジェのイタリア女」だと思ったら、愛の妙薬だった。 ・49番のヘ短調の幻想曲を検定されたカトリーヌスーゾ大公妃 ・ロマン派に与する芸術家だと考えたことは一度もない。僕ほどバッハやモーツァルトを尊敬している音楽家はいない。 ・ドラクロワにかけた言葉「君は、自分の才能を、人には得難い或る特権的な穏やかさの中で楽しむことができる。」 ・ショパンが書き留めた言葉「音によって表現される芸術は音楽と呼ばれる。音によって思想を表現する芸術。音を操作する術。音によって表現された思想。音による我々の知覚の表現。音による思想の表現。音による我々の感情の表出。人間の定かならぬ、模糊らる言葉、それが音楽である。定かならぬ言葉、つまり音楽。言葉は音から生じた。即ち、言葉以前の音。言葉、つまり或る種の音の変容。話すのに言葉を用いるように、音楽を奏でるには音を用いる。」 ・フランショームがノクターンに「オー・サルタリス」の歌詞をつけて編曲。ラマルティーヌの「湖」にニデルメイエールの俗臭芬々たる節回しで ・フーガこそは音楽に於る最も純粋な論理であって、フーガに精通することは音楽に於る動機と結果とのすべての鍵を握る要素を理解することにほかならない ・ベルリオーズの「これでもか!」というほど詰められるだけ詰め込んだ和音を目一杯に響かせる曲の書き方を意地悪く揶揄する ・マイヤベーアの「預言者」オペラ座 ・ソヴィンスキのオラトリオを聴いてもばったり倒れて死んでしまうこともなく 毒舌 ・ベートーヴェンの「英雄」は散漫に感じる ・会場で多くの人と同じ一つの感動を共有するというのは格別の興奮を与えてくれます。 ・マイヤベーアの口調を滑稽に真似てみせた。 ・バルザックの真似をする時に、顎を引いて頬を膨らませ、顔までそっくりに作ってみせる ・荒々しいまでの情熱も、決して嫌悪感を催させるほどに表現されてはならない。恐ろしい場面に於てすら、音楽は決して耳を傷つけてはならないし、音楽であることを已めてはならない。 ・没頭ということはともかくも時間を満たしてくれた。それ以外はみんな哀しみの種だった。 ・カルクブレンナーの弟子になろうとしていた ・クレメンティ「プレリュードとエテュード」を生徒には練習させる ・ホ短調の協奏曲 今でも本当に好き 第一楽章 ・リストは根本に於ては本当に君の天才を尊敬していた ・ベッドの中で一曲の短いマズルカを作曲した ヘ短調のロンド形式 ・まるで凡人のように苦悩する天才 六週間かかって何度も書き直した数小節が、まるで1分と掛けずに書き上げられたかのような自然さを持っています。彼の貴重な美質の最たるものです。苦しみ抜いた挙句に発した声が讃歌のように明るく美しいというのは一体どうした訳なのでしょう。 ・フランス人にはマズルカは分からないだろう ・ショパンが弾けば紛れもなくマズルカに聴こえるでしょう ・昔話 大きな胡桃の木 ・お父さんそのものとは出会えない。その一つ一つの記憶と再会するだけである。それは彼に、次の瞬間にはどんな彼にでもなり得る自由があるからではあるまいか。 ・ヴォイチェホフスキ 十代の頃のショパンが最も愛し全幅の信頼を寄せていた友人 ・ノートルダム大聖堂の魅力は正面は荘厳に積み上げられ寧ろその或る種の不規則さこそが観る者を楽しませる。 ・モンテスキュー 精神がまさに成熟へと至らんとする時、肉体は最早衰え始めているという議論 ・終油の秘蹟 ・ショパンの望んだ ヘンデル作「デッティンゲン・テ・デウム」のラルゴのロ短調の中にある「ディニャーレ・ドミネ」 ・葬儀ではモーツァルトのレクイエムを ・自然はそこに身を預け一体となる時人を自らの部分として治癒しようとするものではあるまいか ・ピアノソナタ変ロ長調第三楽章の葬送行進曲 ・参列者の中にベルリオーズ ・作曲ができない自分の状態を「まるでコントラバスにヴァイオリンのE弦が張られているようだ 人生は大きな不協和音だ ・ショパンの墓の記念像の制作 オーギュストクレサンジュ 最初に戻ってもう一度葬儀の部分を読み直そう

Posted by ブクログ

2025/03/27

いや〜ゴールイン! 第一部でも書いたけれど、難解な芸術論…は苦戦。 ただ、第二部はショパンの最期があり、彼を取り巻く人々の群像劇もあり…一気に読んだけれど、読後は魂が抜けたような、でも、壮大な時代を共に駆け抜けたような…そんな脱力感もありつつ、平野さんの力量を改めて実感した体験で...

いや〜ゴールイン! 第一部でも書いたけれど、難解な芸術論…は苦戦。 ただ、第二部はショパンの最期があり、彼を取り巻く人々の群像劇もあり…一気に読んだけれど、読後は魂が抜けたような、でも、壮大な時代を共に駆け抜けたような…そんな脱力感もありつつ、平野さんの力量を改めて実感した体験でした。 政変があり、伝染病があり…混乱する何か大きな出来事の中では芸術は…芸術家というものは…やはり影響をダイレクトに受けるものなのですね。。。 生きるか死ぬかと言う時に、絵画や音楽や文学なんて「不要不急」と云われた、コロナ禍を思い出し、なんだ何も変わってやしないじゃないか…と感じました。 ただ、だからそれらが無くなったのか?と問えば、決してそうではない。病んだ時代にこそ、悲痛な時にこそ、優れた芸術は人々に寄り添い、慰め、語りかける。自論ですが「良い文学とは常に弱者に寄り添うもの」と思っているので、そういった意味では、まさに優れた芸術とは、不滅なのだと思います。 1人は病に苦しみ抜いて短い生涯を閉じた天才。 もう1人は画壇から遠ざけられながらも信念を貫いた孤高の天才。 2人の天才に共通する「孤独」が、ふと何気ない会話の中に交差して、他の者には理解し難い、けれど唯一無二の絆があった。 ドラクロワはショパンの最期に間に合わなかった…いや、意図的に遠ざけた…その点において、他の友人とは異なっているけれど、彼にとってショパンとの別れはもっと根源的な部分で感じる何かであって、物理的な距離よりも、尚、そこを超えて、共に歩み続ける芸術家として深い部分での繋がりを表しているように感じました。 そこにあるはずの者が居ない… まさに「不在」こそが「死」なのだろうけれども、ドラクロワがそこに留まらずに描き続けることは、天才同士の暗黙の了解の上に成り立つ友情なのではないかな。。。 この小説には書かれていないけれど、、、 この後、ドラクロワはあれほど嫌われたアカデミーの会員となり、多くの公共事業を請け負い、大家となります。そして、印象派といわれる後の画家達に大きな影響を与えるようになる。 彼も結核性の喉頭炎を患いながら、最期は家政婦のジェニーに看取られて亡くなるまで、旺盛な意欲を仕事に注ぎ、膨大な作品を残しています。 ショパンの楽曲は今に至っても燦然と輝清華続けているだけでなく、「ショパンコンクール」は国際的なコンクールとしてピアニストの聖地にもなっている。 2人の天才の成した功績は、彼らの情熱を裏切らず、時を超えて今でも人々に寄り添い続けていることを思うと、やはり優れた芸術は不滅だと、改めて思います。 そして、文字通り身を削って作品に心血を注いだ芸術家達に、深い尊敬と感謝の念を抱きます。

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