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移動と階級 の商品レビュー

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43件のお客様レビュー

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2025/06/22

1045円 「作家でお笑い芸人の西野亮廣は、「移動に投資したときに人は成長する」と言う。ある日のブログでは、「以前、 20代の社員に『移動距離がバグってるヤツが勝つ』と言ったら、『分かりました!』と返ってきて、次の日の朝には金沢に飛んでて、そして、そこで得たことを、今、自分達の...

1045円 「作家でお笑い芸人の西野亮廣は、「移動に投資したときに人は成長する」と言う。ある日のブログでは、「以前、 20代の社員に『移動距離がバグってるヤツが勝つ』と言ったら、『分かりました!』と返ってきて、次の日の朝には金沢に飛んでて、そして、そこで得たことを、今、自分達の事業の一つに落とし込んでいます」と、すぐに遠くまで移動したことで事業へと結びついたエピソードを良い例として紹介している。」 —『移動と階級 (講談社現代新書)』伊藤将人著 「作家で編集者の長倉顕太が 2024年に書いた『移動する人はうまくいく』は、移動強者 =成功者を全面に押し出したことでヒットした。ある業界の成功者でありトップランナーであると自称する著者は、「移動力」という考え方を提唱する。それは、環境を切り替える力であり、環境を変えることで、行動が変わり、人生が変わり、成功する力だという。  他にも、「人生は移動距離で決まる」「学力も社会での稼ぎも、その人間の移動距離で決まる」「ヤンキーがイマイチ伸びないのは移動距離が少ないからで、投資して移動させることでヤンキーも高校生も伸びる」なんて、言い切る経営者や実業家もいる。  移動することで成功する、移動することで成長する、移動することで人生が変わる──成功者と言われる人の中には、類似の主張をする人は多くいる。」 —『移動と階級 (講談社現代新書)』伊藤将人著 「ロードムービーがもたらす希望  いつの時代も、移動は映画や文学作品で人気のテーマである。主人公と仲間たちが移動中に遭遇する事件や出来事を描く「ロードムービー」は、その典型だろう。山あり谷ありの道中はそれ自体が人生を意味していることも多く、子どもだけでなく、紆余曲折を経験した大人だからこそワクワクする作品もたくさんある。」 —『移動と階級 (講談社現代新書)』伊藤将人著 「理由は、移動という行為が「男性的なもの」として社会的に受容されてきたからである。「車が趣味 =男性」「電車や飛行機の操縦士 =男性」といった印象は未だに強いと思うが、こうした傾向は、地方移住でも同じというわけだ。  男性稼ぎ主モデルの家父長制の下、家族の柱として働き稼ぐ男性の意思に従って移動するのが「当然」であり、住まいの変更を主導する権利は男性にあるのが「当たり前」とされてきた。女性は男性の移動を一歩下がって支えるべきで、ときには男性の主体的な移動を阻害する存在ともみなされてきたのである。移住記事をはじめとするメディアの言説や表象には、こうした移動をめぐるジェンダー不平等を生産、再生産してきた部分がある。」 —『移動と階級 (講談社現代新書)』伊藤将人著 「でも、そもそもなぜ、飛行機に乗ることが恥であるという考え方が広まったのだろうか。背景には、階級・階層間の飛行機移動の経験の格差がある。たとえば、全世界の中で飛行機に乗る人はわずか 11%である。さらに、過去 1年以内に海外に渡航した人はなんと 4%だけである。  他の調査でも、いくつもの国で国民の多くは空の旅をしていないことが報告されている。アメリカで 53%、ドイツでは 65%、台湾では 66%の人たちが、航空サービスをまったく利用していないというのがリアルである。今回、日本の状況も調べてみたところ、過去数年間に一度も飛行機を利用していない人は 53・ 2%にのぼることが明らかになった。」 —『移動と階級 (講談社現代新書)』伊藤将人著 「「移動する人がすごい」「移動が成功を導く」とされる世の中では、移動しない人々へのバッシングが高まりやすい。限界集落と呼ばれる地域に住む人に対しては、「税金泥棒」「自分勝手」という声が投げられることもある。このとき、私たちは無意識のうちに「その集落を離れたくない人は、なんとかその集落を維持させたいし、何が何でも離れたくない」と思ってしまう。しかし、語りからみえてきたのは、集落がなくなる未来も、暮らしの限界も誰よりも冷静に認識し、移動できなくなったら終わりだと理解している姿だった。」 —『移動と階級 (講談社現代新書)』伊藤将人著

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2025/05/27

以前『体験格差』という本も読んだが、『移動格差』問題もあるのか!ただ確かに、先立つものがないので旅行なんて難しいし、住んでる県や市から出ることにハードルを感じる。政府はGo to travelなどで支援を行ったが結局は上位層の経験の再生産になってしまった。また意外と驚いたのが移動...

以前『体験格差』という本も読んだが、『移動格差』問題もあるのか!ただ確かに、先立つものがないので旅行なんて難しいし、住んでる県や市から出ることにハードルを感じる。政府はGo to travelなどで支援を行ったが結局は上位層の経験の再生産になってしまった。また意外と驚いたのが移動格差とジェンダーの関係性について。確かに言われてみてようやく気づいたというほど顕在的ではないが問題として扱うべき内容だった。最近は住んでいるところでもコミュニティが徐々に作られてきたが、もしかするとこれも関係するのかもしれない。

Posted byブクログ

2025/05/22

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