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ラブカは静かに弓を持つ の商品レビュー

4.3

138件のお客様レビュー

  1. 5つ

    58

  2. 4つ

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2025/10/13
  • ネタバレ

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もし映像化するならば橘くんを作間龍斗くんにするな!と思いながら読み進めていました。 今までチェロにも、クラシックにも興味は無く自ら調べて聴くことをしなかったけれどこの本に出てくる曲名を調べて聴きながら本を読み進めていました。 仕事の任務としてスパイする事になって、嘘を重ねて2年間過ごした橘くん。でも全部が嘘だった訳じゃなくて、チェロが好きという気持ちとかみんなで過ごす時間が宝物だったのは本当であって。彼の葛藤がすごく伝わった。私も同じように葛藤したと思う。私だったら、チェロから離れるためにコンサートにも行かないしアンサンブルにも行かなかっただろうなー。怖いから。橘くんは怖いと思いながらもアンサンブルに行ってさ、そんな選択をとれる彼が羨ましいなって思ったの。1度めちゃめちゃに信頼関係が崩れてさ、そしたら私は修復するの諦めちゃうもん、会社の犬になって他のところにも割り切って潜入調査しちゃいそうだもん。浅葉先生がちゃんと向き合ってれたりだとか他の登場人物が橘くんのことを思ってくれたりだとか、そういうのが橘くんをアンサンブルに引き寄せたんだろうなあって思った。いいなあそんな仲間とすごく羨ましい。

Posted byブクログ

2025/10/11
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チェロの深い音色を思い浮かべながら読んだ。 スパイと言っても大袈裟なことはないなと思いつつ読んでたら、マジで007もどきの場面も出てきて(ちょっと大袈裟?)、ドキドキした。 人間関係がうまく築けない、壁を作ってしまうし不器用な主人公だけど、真面目なんだなとわかるし、チェロへの愛は本当に深い。 先生との関係や、チェロ仲間との関係など、一緒になって緊張したし楽しかったりいろいろあったり、距離を詰めていく様子も良かった。 チェロのアンサンブル、聴きたいなぁ…

Posted byブクログ

2025/10/10

啓光図書室の貸出状況が確認できます 図書館OPACへ⇒https://opac.lib.setsunan.ac.jp/iwjs0021op2/BB50403094 他校地の本の取り寄せも可能です

Posted byブクログ

2025/10/15
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美しい...とにかく美しい。 橘の中に眠る深海というイメージを一貫させて、シックな雰囲気を崩さずに終わらせやがった! 展開もベタじゃない。大団円で終わらせずに1つ2つねじれを作って、複雑なドラマを構築させている。 キャラクターに対する造形も並大抵じゃない、最後に浅葉の焦点で終わる時にガラッと雰囲気が変わるあたり、相当登場人物に対して情報を加えて整理したんじゃないかな。 ひとつ違和感があったとしたら、全著連が必要であるという橘の考え方はどのぐらい強くて、どのようにして身についたかが分からない。 じゃないと浅葉に対して講釈を垂れる意味が分からない。 それでもこの小説は面白かったとしか言いようがないな。

Posted byブクログ

2025/10/08
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スパイ×音楽の小説という前提知識のもと読んだが、007のような雰囲気では無く、ゆったりとまるで深海を泳ぐ魚ような雰囲気で物語が進んでいく。タイトルのラブカとは深海を泳ぐサメであるが、そのサメが人間の音域に最も近いチェロを弾くというのが面白いなと思った。ラブカはサメであり、獲物を狙うために虎視眈々と暗い海の底を泳ぐが、他のサメとは違いゆったりと泳ぐものである。その様が主人公の橘と重なった。そんな橘がチェロという楽器を通してより人間的なものを取り戻していくのがとても情緒的だった。もしかしたらラブカというのは講師の浅葉の方かも知れない。

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2025/10/06

この作品では法的かつ世間的には正しいことをしているからと言って人情的かつ倫理的に正しい言動とは限らないということを考えさせられた。 「みんなでなんとなく集まってご飯を食べることが楽しい。特別なことはないかもしれないけど、そう言う時間が大切」。実際、私は大人数のところが苦手だけど...

この作品では法的かつ世間的には正しいことをしているからと言って人情的かつ倫理的に正しい言動とは限らないということを考えさせられた。 「みんなでなんとなく集まってご飯を食べることが楽しい。特別なことはないかもしれないけど、そう言う時間が大切」。実際、私は大人数のところが苦手だけど、行ったらなんだかんだ楽しい。疲れるのは事実。きっと本音で素で話すことができないから。ただ人を信じれない、疑っているのは自分が何かに傷つけられるのを怖がっている、すなわち自己愛が強いから話すのが苦手になっているのではと考えるきっかけが得られた。「人が信じられない、だから私は行かない」と強がるのは実はただ自己愛が強く、弱いはずの自分を対外的には強く見せるために虚勢を張っているだけなのでないかと。

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2025/10/05

チェロが気になる最近、この本に出会えてよかったなと思います。作中に登場する作曲家や曲名を検索して、音楽に触れて、読み進める間もとても楽しかったです。

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2025/10/04

一度見たら忘れないほどのイケメンなのに、いつも自分に自信がない主人公に目黒蓮を当てはめて読んでいた。 よくある展開ではあるけれど、独特でとても面白かった。 エピローグもとても良かった。

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2025/10/04

鮮明に色をイメージさせるタイプの本がある。この本もそのひとつだった。私がこの本で思い浮かべたのは、藍色。それも黒に近いような、近づいてみたら実は色がありましたって言うような藍色だった。 この本は深く暗い。その暗さは社会への絶望を示しており、深さは絶望から逃れる事への諦念を表して...

鮮明に色をイメージさせるタイプの本がある。この本もそのひとつだった。私がこの本で思い浮かべたのは、藍色。それも黒に近いような、近づいてみたら実は色がありましたって言うような藍色だった。 この本は深く暗い。その暗さは社会への絶望を示しており、深さは絶望から逃れる事への諦念を表しているように感じた。こちらの気分も何だか塞ぎ、主人公を応援したくなる。 しかし、出だしからそうであったように、この本には何か出口を感じる。一辺倒の藍色ではなく、濃淡があり、その淡い場所には希望がある感じがする。 暗くヒリヒリした雰囲気の中だったけど、聞こえる音楽を頼りに、希望へと近づいてはくれているような感じの本でした

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2025/10/01

めっちゃおもしろかった一気読みした、流石にクラシック聴きながら読んでしまった没頭できた、あたしも社会人になったらなんか音楽教室とか通ってみたいハープがしたいの、、、

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