月とアマリリス の商品レビュー
初めは上滑りするように、それからどんどん剥がれていくそれぞれの心情と事情。こんなはずじゃなかった。そんな声が聞こえてきそうな小説。本当に自分のことを思い、心から愛してくれる人の元に間違わないで辿り着けたらこんな思いはいなくていいのに。でも現実はそうはいかない。みんな間違えながら、...
初めは上滑りするように、それからどんどん剥がれていくそれぞれの心情と事情。こんなはずじゃなかった。そんな声が聞こえてきそうな小説。本当に自分のことを思い、心から愛してくれる人の元に間違わないで辿り着けたらこんな思いはいなくていいのに。でも現実はそうはいかない。みんな間違えながら、それでも幸せになりたくて手を伸ばす。この小説は、主人公である記者のように最後までとても丁寧に書かれていると感じた。
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プロローグがどのような場面であったのか、彼らがどのような関係で、なぜこのようなことになってしまったのか。主人公のみちるが事実に近づき、いろいろなことが一つに繋がっていく流れが読みやすく、ページを繰る手が止められなくなった。 同時に、この事件に関わった人物たちの心が明かされるにつれ...
プロローグがどのような場面であったのか、彼らがどのような関係で、なぜこのようなことになってしまったのか。主人公のみちるが事実に近づき、いろいろなことが一つに繋がっていく流れが読みやすく、ページを繰る手が止められなくなった。 同時に、この事件に関わった人物たちの心が明かされるにつれ、なんとも言えない気持ちにもなった。 その人の特性などによる生きづらさ、家庭環境などによって得られ難かった愛を求める心、無自覚に人を傷つける残酷さなど、おそらく誰しもが持つ弱さや脆さに繋がるところを突きつけられて、胸が苦しくなりながら読み進めるところもあったが、最後はある種の救いも感じられる結末で、読後感はすっきり。 人との繋がり方を考えさせられる一冊でした。
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サスペンス巨編とのことですが、町田その子さんらしいヒューマン小説でした。 しかし、重い。 今日もどこかで人を支配する人される人、逃げる人逃げられない人がいるんだろうな。 町田その子さんの重めの本を2冊連続で読んだので、癒しが欲しい。フェロ店長とツギさんを欲してます。
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ミステリーときいて想像していたものより とても柔らかく、人に寄り添った優しいお話だった。ミステリーで心温まったのは初めて。 辛かったね、苦しかったね、って想像するのは簡単だけど、想像だけでとやかく言うなって、勝手にかわいそうにするなって、思うよなあ〜 井口みたいなストリップみた...
ミステリーときいて想像していたものより とても柔らかく、人に寄り添った優しいお話だった。ミステリーで心温まったのは初めて。 辛かったね、苦しかったね、って想像するのは簡単だけど、想像だけでとやかく言うなって、勝手にかわいそうにするなって、思うよなあ〜 井口みたいなストリップみたいな、心の拠り所があるって強い
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
近所の男性が、なんで熱心に協力してくれるのか?怪しんでたけど何でもなく、理由がよくわからなかった...心が女性というのも取ってつけたような。 とはいえ人間ドラマにはとても読み応えがあって一気読みしました。 町田そのこさんハズレが無いなぁ(今のところ)
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事件はあるがミステリーと言うよりヒューマンドラマの様だった。 いじめの被害者も過去は加害者だった事あるよな・・ 事件の加害者側の小説だった。 町田そのこさんの作品何冊か読んでるが軽い作品の方が私は好きだな。 コンビニ兄弟5がそろそろ出るので楽しみ。
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吉永さんよかったなぁ やった方は覚えてない的な?と最初は不快に思ったが、自分の気持ちをあんなにストレートに話してくれるって印象がガラッと変わった 昔の思い出って結構自分の中で自分本位に作り替えてたりする 自分のやったことを認めながらも丁寧に説明してくれる吉永さんが私の中でとて...
吉永さんよかったなぁ やった方は覚えてない的な?と最初は不快に思ったが、自分の気持ちをあんなにストレートに話してくれるって印象がガラッと変わった 昔の思い出って結構自分の中で自分本位に作り替えてたりする 自分のやったことを認めながらも丁寧に説明してくれる吉永さんが私の中でとても印象的だった 事件はイヤな事件だったけれど 町田さんらしいそれぞれの登場人物の描き方とかすごく良かった
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町田さんのとてもやさしい表現力にとても引き込まれました。ミステリーでありながら、事件の謎を解くばかりでないストーリーがとても新鮮でした。事件はとても辛く、目を背けたくなるものばかりであったけど、それをみちるがちゃんと取材する姿に感銘をおぼえました。みちるの記者としての成長ぶりがと...
町田さんのとてもやさしい表現力にとても引き込まれました。ミステリーでありながら、事件の謎を解くばかりでないストーリーがとても新鮮でした。事件はとても辛く、目を背けたくなるものばかりであったけど、それをみちるがちゃんと取材する姿に感銘をおぼえました。みちるの記者としての成長ぶりがとてもよかった。 また再読したい1冊となりました。
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読み終わった後のこのモヤモヤは何でしょう? 作者の思い入れが強すぎる為か、主人公は記者なのにあまり物事を多角的に見ていないような…。 人生が狂ってしまったのは境遇のせい?生まれつきの性質のせい?深くは語られなかった加害者たちの背景や、答えの出ない多くの問いで胸がいっぱいになってし...
読み終わった後のこのモヤモヤは何でしょう? 作者の思い入れが強すぎる為か、主人公は記者なのにあまり物事を多角的に見ていないような…。 人生が狂ってしまったのは境遇のせい?生まれつきの性質のせい?深くは語られなかった加害者たちの背景や、答えの出ない多くの問いで胸がいっぱいになってしまいました。
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主人公みちるは記者の仕事をある事件をきっかけに辞めてしまうが、山奥での遺体発見のニュースをみて、また動き始める。 依存するしかなかった被害者や、同性愛者であるみちるの協力者、不器用な元彼など、それぞれの登場人物がリアル。 引き込まれていき感動の作品だった。
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