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この部屋から東京タワーは永遠に見えない の商品レビュー

3.4

84件のお客様レビュー

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2024/10/01

華々しい東京の街並みの裏で、誰にも見られずに去っていったものたちの悲哀。30歳前後で人生を見直し、大きな転換を迎える様々な境遇の群像劇が輪郭を明確にするための固有名詞で象られていた。

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2024/09/29

上京3年目の自分にとって薄々感じていた違和感が言語化された感覚。地方在住時に読んでいたら理解できなくて★2を付けていたかもしれない。

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2024/09/25

全22編のTwitter小説。 東京、学歴、金持ち、タワマン、妬み、孤独。 若者の深層を短い文章で見事に表現している。地名、大学名、企業名などがリアルで面白い。

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2024/09/22

2024/09/22 以前に自分のタイムラインにリツイートで流れてきたのを読んだことがあったような無かったような薄ぼんやりとした記憶を頼りにして読んでみました。 あとがきにも「Twitter文学」という表現がありました。まさにそれだなって思います。 それぞれの短編はもちろん140...

2024/09/22 以前に自分のタイムラインにリツイートで流れてきたのを読んだことがあったような無かったような薄ぼんやりとした記憶を頼りにして読んでみました。 あとがきにも「Twitter文学」という表現がありました。まさにそれだなって思います。 それぞれの短編はもちろん140字で収まるように表現された内容がいくつか連なることで一つの短編ストーリーとなっています。 小説や物語ともまたちょっと違う、何となくグレーというか仄暗い感じが漂う東京へ出てきた人たちについてのお話。 理想を持って東京で生きて、現実に遭遇して苦労したり元の場所に戻ったり。 制限のない小説と違って、Twitterで140字にどうしても収めなくてはいけない制約があるからこそ詰め込まれた表現が使われるそれぞれの短編はとても現実的だなって思いました。

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2024/09/20

皮肉こもってるし、あーわかるな、っていう表現が豊富。鬱っぽいエピソードもあるけど、あえて言葉にしてくれることでちょっと安心する部分があると思う。得体の知れない、表現できない不安感とか辛さってどうしようもないから。

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2024/09/16

麻布競馬場『この部屋から東京タワーは永遠に見えない』 2024年 集英社文庫 Twitterから生まれた著者デビュー作の短編集。 東京タワーは東京の象徴のイメージ的存在。 僕自身も大阪から大学進学を機に状況し、トータル20年ほど住んだ東京。自分との心情とも重なり、言えなかった...

麻布競馬場『この部屋から東京タワーは永遠に見えない』 2024年 集英社文庫 Twitterから生まれた著者デビュー作の短編集。 東京タワーは東京の象徴のイメージ的存在。 僕自身も大阪から大学進学を機に状況し、トータル20年ほど住んだ東京。自分との心情とも重なり、言えなかったけど、そうだ!そうだ!そうだったんだと思うことも多くて一気に読みふけってしまいました。 でもベースとしてはとても理解できるけど、上京した30数年前からは時代も流れている分、ジェネレーションギャップも感じますが。それは仕方のないことなんだけど。 通ずるところもあるけど、まだわかりやすかったし、暮らしやすかったかな。今の若者の方が暮らしにくいのかも。でもその逆に今だからこそ新しい楽しみや選択肢も増えていてとても羨ましいけど。 小説ですが、本音をぶちまけている感じがとても軽快でおもしろかったです。 #麻布競馬場 #この部屋から東京タワーは永遠に見えない #集英社文庫 #読了

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2024/09/12

「東京」という偶像に焦がれ落ちぶれ嫉妬し劣等感を抱く人たちの短編集 着眼点はとても好きなのだが、どこにでもいる顔の見えない人たちのエッセイ集のような感じで、 物語的起伏はほぼなくタッチも近しいので途中で少し飽きてしまった それでも『大阪へ』『大阪から』の連作など光るものを感じる篇...

「東京」という偶像に焦がれ落ちぶれ嫉妬し劣等感を抱く人たちの短編集 着眼点はとても好きなのだが、どこにでもいる顔の見えない人たちのエッセイ集のような感じで、 物語的起伏はほぼなくタッチも近しいので途中で少し飽きてしまった それでも『大阪へ』『大阪から』の連作など光るものを感じる篇もあり この次作が直木賞候補にもなった『令和元年〜』なのにも驚きを感じるので いずれ筆者が腰を据えて書いた長編をしっかり読みたいなと思わせられます

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2024/09/11

Twitter文学と呼ばれる小説は数あれど、真に文学たるのは、この方の作品のみではないかと思う。 東京の標本(昆虫標本でなくてスライスした植物をプレパラートに挟んだようなやつ)のような掌編だと思った。Twitterの文字数制限によって生み出されたリズムは散文詩のようでもある。 ...

Twitter文学と呼ばれる小説は数あれど、真に文学たるのは、この方の作品のみではないかと思う。 東京の標本(昆虫標本でなくてスライスした植物をプレパラートに挟んだようなやつ)のような掌編だと思った。Twitterの文字数制限によって生み出されたリズムは散文詩のようでもある。 妬み嫉み僻みの根本に、ありのままの自分を愛せない諦念がある。上には上がいることは十分すぎるくらいわかっているから、周りを見下すことで相対的に自分を持ち上げながら、何とか水面から顔を出して息をしている。 自由は責任とニコイチだから、自由を謳歌したいなら、過剰な自己責任論のこの国ではノンストップで幸福を発信し続けなければならない。成功しなければ、自由の責任を果たしている証明ができないからだ。 だって慶應だし。だって大手だし。だってビジュいいし。だってバリュー出してるし。 だから、これでいいんだ、と自分に言い聞かせて直視できない何かから目を逸らしている。 その何かとはなんだろう。いったい、なんだろう。

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2024/09/09

感想 自分には何もない。だからこの部屋から何も見えない。楽しくない。いつかは何か変えなければならない。周りに置いて行かれた。もういっか。

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2024/09/07

東京。 電車に乗っても、散歩をしても、 徒歩1分のコンビニに行くにも人とすれ違う。 常に人の目を気にしながら生きていかなければならない場所。 東京は何でもある魅惑的な世界である。 そんな世界にいればいるほど、何も手にしていない自分の無能さが際立つ。 常に周りと自分を比較して、...

東京。 電車に乗っても、散歩をしても、 徒歩1分のコンビニに行くにも人とすれ違う。 常に人の目を気にしながら生きていかなければならない場所。 東京は何でもある魅惑的な世界である。 そんな世界にいればいるほど、何も手にしていない自分の無能さが際立つ。 常に周りと自分を比較して、落ち込んですり減っていくメンタル。 何でも簡単に手に入るからこそ、何をしても満たされない心。 そんなドロドロとした私の感情や不安に物語が強く結びついて、読んでいてしんどかった。

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