黒牢城 の商品レビュー
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文庫版を読了 歴史には疎い方ではあるが、歴史小説かつミステリとしてとても面白かった 村重の終わりを知っているからこそ、米澤穂信さんの小説にある苦み、有岡城が次第に淀んでいく様、村重の下から段々と精強たる五本槍が去っていく様も楽しむことが出来た
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初めて読んだ戦国時代×ミステリもの。 籠城戦の閉塞感が身に迫ってくる。 その時々の状況がありありと浮かぶほど丁寧に描写されるのに、時折地の文の視点が今になり、結末を示唆してくるのがジリ貧を感じる。
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【2024年149冊目】 かつて織田信長の臣下であった荒木村重は、信長に反旗を翻し、有岡城に立てこもる。信長の首を取ることを胸に誓いつつ、村重は城内で勃発する騒動に頭を悩ませていた。そして村重は今日も地下牢を訪れる――そこには囚われの智将、黒田官兵衛がいた。 時代小説×ミステリ...
【2024年149冊目】 かつて織田信長の臣下であった荒木村重は、信長に反旗を翻し、有岡城に立てこもる。信長の首を取ることを胸に誓いつつ、村重は城内で勃発する騒動に頭を悩ませていた。そして村重は今日も地下牢を訪れる――そこには囚われの智将、黒田官兵衛がいた。 時代小説×ミステリーな一作。最初は時代小説の空気感しかありませんでしたが、事件が起こって、一気にミステリーの色合いが強くなりました。四つの章で構成されており、それぞれ事件が起こる建付けですが、もちろん独立しているわけではなく、しっかりと物語は繋がっていきます。 うっかりね、これを読むよりも、まあもっと前なんですが映画「首」を観てしまいまして、最初は荒木村重のイメージを変えるのに苦労しました。「首」の村重はなんとも、ほら、あれで、ねぇ(濁す) もともと時代小説はあまり読まないので、ミステリー要素もあるってどんな感じなのかしら…!と、ちょっと期待しすぎたかもしれません。
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かつて馴染んで来た時代物はどちらかと言えば痛快なモノが多かった様に思うが今作は陰鬱としており怨念の様なものが作品全体に漂っているようで。
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久々に歴史物を読む。 この作者さんの歴史物という事でワクワクすっぞ状態で読み始める。 各登場人物がまた味があり好感触。 第二章はオチが分かってしまったなぁと章を読み終えて最終章の謎解きで「あっ!」となる、足をすくわれた感を味わいました。 最終章の真犯人とのやりとりからその後へ続くシーンはもうホラー、ゾッとしたわ。 真相が分かってすっきりするよりもゾッとするなんて最高やん。 読後に司馬遼太郎作「播磨灘物語」と「関ヶ原」を読み返したくなりました。 今作も大大大満足です。
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荒木村重。織田信長に逆らった摂津の武将の物語。黒田官兵衛を地下牢に幽閉したのは知っていたが、そこから荒木が落ちるまでを描くとは。思いもよらないサスペンスになっている。 こんな時代小説は初体験。面白い。
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苦手としている歴史小説です。ミステリー要素が強く、ストーリーの引っ張り方が抜群に上手いと感じました。村重と官兵衛のやり取りは、リアリティがあって面白かったなぁ。村重の「信長殺し過ぎちゃうん?」は真っ当笑。それに反して信長は本当、魔王ですわ。
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歴史小説に興味あるけど詳しくないから手出し辛いな〜って人におすすめ。ミステリ要素があって戦国武将の有名どころしか知らない程度の自分でも楽しく読めた。読み終わった後にWiki読んで、この部分史実なのか〜ってなるのも良かった。
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歴史小説だなと思って読んでるといつの間にかミステリーに。 戦乱の中、次から次へと事件が起こる。 テンポよく楽しく読める作品だった。
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時代小説ミステリー。通常の時代小説読んでる積りでいたら、あぁそうだ米澤作品だったんだと思い出す。 重厚な背景なのに発生する事件が日常的。戦国モノだからバンバン人は死んでいくんだけど、謎解きかいつもの米澤節に。なんとなく現代風に感じられた。探偵役も用意されているしね。 が、最終的に...
時代小説ミステリー。通常の時代小説読んでる積りでいたら、あぁそうだ米澤作品だったんだと思い出す。 重厚な背景なのに発生する事件が日常的。戦国モノだからバンバン人は死んでいくんだけど、謎解きかいつもの米澤節に。なんとなく現代風に感じられた。探偵役も用意されているしね。 が、最終的に重厚なテーマに落ち着く。簡単にひとの生き死にが表される時代が故に改めて、命について考えさせられる。 中盤中々読むペースが滞り気味だったけど、最後半一気に気持ちが持っていかれ読み切った。 最近、あまり知らなかった人物がピックアップされ小説化された作品によく当たり、自分の中での戦国時代の隙間が埋まっていく感じが楽しい。 意図せずに当たりの小説が読めるのに幸運を感じる。
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