ユニクロ の商品レビュー

杉本貴司(著者)

2024/07/08

巨大なUNIQLO帝国を一代で作り上げた柳井正という人間とそれを支え、失敗しながらもそこから学び直し恐れず世界に飛び出していった人々の物語。

無口で無気力。大学時代には周りから寝太郎と呼ばれた柳井氏はいかにしてグローバル企業に育てたのか。

色々な本を読み、興味がある事にはその師を見つけ質問攻めにする。
自分の見たものに少しでも疑問があれば追求し、理解するまで質問力を養う必要がある。
香港で見たポロシャツ、一般的な視野を持つ人間であればアジアだから安いのは当たり前。
と思うところが、柳井氏は疑問に思いオーナーに話を聞くところまでアクションをとった。
そのアクションが無ければ、今のUNIQLOはないかもしれない。

過去には、社長第一主義と設定した理念を
柳井氏は転換し、店長にスポットライトを当てユニクロ塾で育成にも力を入れてきた。
本社からメッセージを届ける事、
部下を信じ、どんなに失敗しても見守り、叱責し、立ち直るまで支える。
冷酷な人間に見えても誰よりも考えているからこそなんだろう。

何故UNIQLOが現場を大事にしているか理解できた気がする。
お客との接点、一緒に働く仲間との団結、
ディスプレイ、店舗の財務、マニュアルの理解
ボーッとしていれば学びは少ないが、
意識していれば成長できる環境はそこにはある。
これはUNIQLOに限った事ではない。
今自分が置かれている環境にも沢山転がっている。

2024/07/07

自分たちがお客様に提供している価値の本質とは何か。

おおよそ仕事をしている人なら、一度は考えたことはあるでしょう。
それらに答えを出すためのヒントが、この本には詰まっています。

山口の小さな紳士服店が、一代でグローバル企業に成長した要因。それは自分たちの「ユニクロらしさ」を追求したが故でもあるし、失敗や挫折を繰り返し、そこから学び取ったからでもある。そういったことが綿密な取材をもとに描かれています。

また、この本の中には、成功、失敗含め、ユニクロの成長とともに中の人が体験した様々なエピソードがありますが、自分の仕事に向き合っているひとなら、少なくとも一つや二つは共感できるエピソードがあるのではないかと思います。

総じて学べたことが多く、今年読んだ本の中ではベスト5に入る本でした。

また、ビジネスに携わっている人ならば、一度は読んでおいて損は無い本です。500ページ近い本ですが、文字通り、読みだしたら止まらない、と言えるような本でした。

2024/07/11

サクセスストーリーかな？
楽しみです。

読後。
もっと物語のようなものを想像していましたが、教科書ですね。
もともと経営論は勉強しなければならなかったのですが、友人に勧められた「ブルー・オーシャン戦略」を読み始めていたところ表紙やられて、この本に出会い止まらなくなりました。
この本の中には、柳井正さんがむさぶるように読んだという本が何冊か登場します。
今はそれらの本を読みたくてうずうずしています。

2024/06/29

◆まずはひょっとしたら大成功するんじゃないかと考えることがすごく大事なんです。その手掛かりを世界中に聞いて回ればいいんです。

◆ 「それまでも僕は努力してきた。でも、たいして成長がなかった。それはなぜか。行き先を決めていなかったからです」

2024/06/28

柳井正自身への丹念なインタビュー含めた地道な情報の積み重ねを元に、単なるヨイショ本ではなく負の部分もフェアに記載がされており、安心感があり骨太な内容。今年読んだ中では1番タメになった。

2024/06/24

職場の上司から薦められた一冊。
ユニクロは気付いたらユニクロとしてそこにあったが、現在の世界で通用する地位を確立するまでに、当然ながら壮大な物語があったのだとまざまざと思い知らされました。
衣食住という昔からある産業の基本。いわゆるレッドオーシャンの中で、しかも既に親が地盤を形成している中で方向転換し、飛躍的に現在の地位へ登り詰めたプロセスには驚きばかりでした。先が気になり夢中で読み進めました。

2024/06/22

街の紳士服店からユニクロがここまで来るまで、何回も転んで立ち上がって突っ走ってきた話が、大河ドラマのようだった。

2024/06/22

ユニクロとはなにか、ユニクロの服とはなにか、、
思えばユニクロはいつも近くにあった。高みに向かってまだまだ成長を続けるユニクロ、自分は何ものなのかと、それでいいのかとひしひしと問われている感じがする。素晴らしい本です！

2024/06/18

2024年　35冊目
ユニクロの原点から始まり、これまでの功績を緻密に書き記した長編大作。
柳井会長の見据えるビジョンの高さと、それを実現するための行動力は、追随を許さない凄みを感じた。また、小売業に携わる人間、大企業に勤めている人間にとって参考になるような情報や失敗談も書かれており、ビジネス書としても参考となる１冊であった。
管理者・経営者の立場になった時に改めて読み返したい。

2024/06/11

最初、本書を手に取った際には、あまりの本の分厚さに気後れしましたが、意外にも、文字がそれほど小さくなかったので、安心して読めました（500ページ弱あります）。

本書では、ユニクロというブランドが誕生するはるか以前から、現在の巨大企業に成長するまでの壮大な物語が、柳井正という人物を中心に語られます。
泥臭い人間描写が随所にあり、著者が綿密な取材をされていることが分かり、好感が持てました。

本書を読んで、私なりに思ったのは、やはり、企業というものは人の集合体だなということです。どれだけ企業をシステマチックにしようとも、最後には人が意欲的に動かなければ企業は成長しないという当たり前のことに気づかされました。

ユニクロというブランド自体に興味がない方でも、企業経営に興味がある方には、本書を読んで、何か得るものがあるはずなので、本書は自信を持ってお勧めできます。

著者は他にも企業経営に関する著書を書かれているみたいですので、是非読んでみたいですね。