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宙わたる教室 の商品レビュー

4.5

184件のお客様レビュー

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2024/06/04

定時制高校の科学部を描いた物語。設定が面白い。多様な仲間と一つの目標に向かって壁にぶつかりながら超えていくまさに青春。周りの大人のサポートもかっこいい。おすすめできる本です。

Posted byブクログ

2024/06/03

心に響く素晴らしい作品でした 登場人物全員が主人公 先生と生徒の学園物とは違う次元で読み進め、人物毎に展開されるストーリーにどんどん引き込まれていった 伊予原新さんの他の作品も読んで見たくなりました

Posted byブクログ

2024/05/30

この世の中は大変広いから、科学に興味を持つ不良青年や科学に興味を持つ不登校女子とか、科学に興味を持つ50歳を過ぎたおばさんとかいるかも知れない。その偶然を踏まえるとこの小説はとてもおもしろい。定時制や科学に興味がなくても、なんとなく理解できるし夢中になれる。さすが伊予原さんと思い...

この世の中は大変広いから、科学に興味を持つ不良青年や科学に興味を持つ不登校女子とか、科学に興味を持つ50歳を過ぎたおばさんとかいるかも知れない。その偶然を踏まえるとこの小説はとてもおもしろい。定時制や科学に興味がなくても、なんとなく理解できるし夢中になれる。さすが伊予原さんと思いました。

Posted byブクログ

2024/05/28

「火星の夕焼けは、青いんですよ」 こんなにも希望が持てる結末って、最高です。就寝前に読み終えて、しばらく余韻にひたって眠れなかった。レイリー散乱とミー散乱なんてよく分からなかったけど、「火星の夕焼けは青い」なんて言われたら気になっちゃうでしょ。最高のつかみだった。そこから一気に...

「火星の夕焼けは、青いんですよ」 こんなにも希望が持てる結末って、最高です。就寝前に読み終えて、しばらく余韻にひたって眠れなかった。レイリー散乱とミー散乱なんてよく分からなかったけど、「火星の夕焼けは青い」なんて言われたら気になっちゃうでしょ。最高のつかみだった。そこから一気に持っていかれた。各章のタイトルが絶妙。第三章のオポチュニティの轍と第六章の恐竜少年の仮説が好き。読み終えて、「なるほど!」とニヤニヤしたり、唸ったり。火星探査車オポチュニティの話も、ランパート・クレーターなど様々な形のクレーターがある話も全部、興味深かった。思わず検索してしまった。 舞台は東京の新宿にある都立高校の定時制。 両耳に10個ピアスがついてる金髪。教室の最前列に陣取る74歳になる通称「長老」。小太りでよく喋る東南アジア系の通称「ママ」。ずっと保健室で過ごす少女。他にも、事情や問題がある生徒ばかり。 どうしようもない現実は確かにある。でも、「この学校には、何だってある」と言い切り、4月から赴任してきた新しい担任の藤竹が数人の生徒と共に「科学部」を立ち上げる。 年齢も性別も国籍も境遇も考え方も違う、凸凹の部員たち、それぞれの思いで「火星のクレーター」の実験にのめり込んでいく。周りの人間をどんどん巻き込みながら、そして、実験室に火星を作り上げることに成功する。 ここからネタばれあり 「俺に限らず、親を殴るなんて、そう簡単にできるもんじゃないと思うぜ。そんなことをしたらたぶん、相手だけじゃなく、自分まで壊れちまう。自分を守るためにも、代わりに物をぶっ壊すんだよ」 壊してる本人はここまで気づいてないのにね。 「なんでわざわざ定時制を選ぶんですかね」 「単純に、来てえからじゃね?学校に」 なんだかんだ言って、学校に希望を持って通っているんだと。 普段、飄々としている藤竹の秘めていた熱い思いに胸が熱くなった。その思いを部員たちにぶつける前に長嶺に言われた「彼をこれ以上その気にさせて、期待を持たせて、本当にいいのかね?」には、相当の葛藤があったと思う。長嶺の言い分も痛いほど分かる。 佳純が藤竹をかばった「そんなの実験じゃない」と言う言葉にぐっときた。 あと、真耶が怖かった。 あの対処の仕方で良かったのか? 絶対、仕返しに来ると思う。怖い。

Posted byブクログ

2024/07/11

第70回青少年読書感想文全国コンクール課題図書 高等学校の部 実話を元にしたフィクション。 グイグイ引き込まれ、あっという間に読了。 主人公は、ディスレクシアであることに気づかず自分はバカだと思い込んで高校を中退した21歳の岳人。 それが原因で父親とも確執があり、家を出てアル...

第70回青少年読書感想文全国コンクール課題図書 高等学校の部 実話を元にしたフィクション。 グイグイ引き込まれ、あっという間に読了。 主人公は、ディスレクシアであることに気づかず自分はバカだと思い込んで高校を中退した21歳の岳人。 それが原因で父親とも確執があり、家を出てアルバイトで生活を繋ぎつつ定時制高校に通うが、そこも辞めそうになっている。 ある日岳人は、ちょっと変わった理科教師藤竹に声を掛けられ、自分がディスレクシアであることを知る。 そして藤竹に、科学部を立ち上げようと考えていることを知らされ、様々な背景をもつ年齢もバラバラな定時制高校の生徒と一歩を踏み出す…。 私も学校教育の現場の末端にいるが、生徒達の特性はグラデーションがあり、またそのような特性のある生徒は相当数いる。 一人一人にどのようにアプローチしてどのように支援すればいいのか、現場の先生には時間も余裕もない。 側で見ていても今の教育制度には限界を感じるが、一朝一夕に変えられるものでもない。 この小説が実話を元に書かれていることを知り、希望を感じるが、これは奇跡に近い出来事だということも身に染みて感じる。 2024.6

Posted byブクログ

2024/05/23

登場人物のキャラクターが立っていて、話がわかりやすくて、感動するしスカッとする。現代社会の抱える問題点も描かれる。 ドラマになりそうだと思いながら読んだ。 あとがきで、実際の定時制高校の科学部による研究に刺激を受けて書かれたフィクションだと知ってたまげた。全くの絵空事じゃないん...

登場人物のキャラクターが立っていて、話がわかりやすくて、感動するしスカッとする。現代社会の抱える問題点も描かれる。 ドラマになりそうだと思いながら読んだ。 あとがきで、実際の定時制高校の科学部による研究に刺激を受けて書かれたフィクションだと知ってたまげた。全くの絵空事じゃないんだ、すごい。

Posted byブクログ

2024/05/19

新宿にある都立の定時高校の話。 さまざまな事情を抱えた生徒達と裕福な家庭で育ったエリート教師。科学部を作ることで変わっていく生徒達。 難しい科学の話が沢山出てきて、文系の私には?の所もあったが(笑)第3章のオポチュニティの轍の話は良かった。 そして元看護師で養護教諭の言葉は心に残...

新宿にある都立の定時高校の話。 さまざまな事情を抱えた生徒達と裕福な家庭で育ったエリート教師。科学部を作ることで変わっていく生徒達。 難しい科学の話が沢山出てきて、文系の私には?の所もあったが(笑)第3章のオポチュニティの轍の話は良かった。 そして元看護師で養護教諭の言葉は心に残った。 不幸な環境下に置かれた人を全て救うことは難しい。救ってあげられる人は「自分を救おうとする人間」でなければならないこと。他人を巻き込んで危険にさらす人は救われる順位が低くなる。 命を救う順位に正解はないが、説得力があった。

Posted byブクログ

2024/05/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

初読みの作家さんです。 東新宿高校定時制に通う生徒たちが繰り広げる青春科学小説 定時制2年の岳人は 文章を読むのが苦手な学習障害(ディスレクシア)のため 中学で落ちこぼれ、定時制にも挫折を感じていた。 そんな岳人の理系分野での才能に気づき、理科の実験に誘う理科教師の藤竹。 「この教室にささやかな”青空”を作ってみます」 様々な事情で定時制に通う学生たちを  その子たちの事情に合わせたアプローチで 科学に・宇宙に興味を持たせ 定時制高校に科学部を立ち上げる。 生徒たちの1つ1つの事情が重く、苦しくなるのだけど 素直な知的欲求を感じて 学ぶことを楽しんで、変わっていく生徒の姿は読んでいてワクワクする。 作家の伊予原新自身が「地球惑星物理学」博士課程の理系作家さんだからか 科学部の実験も藤竹先生の授業も興味深い。 あとがきを読むと またまた驚くので、 ぜひ学生たちの青春を感じながら 一気に読んで欲しい。 面白い1冊でした。おすすめ 

Posted byブクログ

2024/05/16

問題を抱えている定時制高校の年齢も生い立ちも様々な生徒達が、変わり者の藤竹先生に出会い、科学にのめり込み、学会で発表までしてしまうと言う物語。 学生の頃のワクワク感が止まらなかった。 先生や周りの生徒達とのかけがえのない出会いが、人を突き動かす原動力なんだなと思った。

Posted byブクログ

2024/05/15

読み終えた後は爽快な気分で、そして少し前向きに頑張りたくなります。あとがきまで読んだら、泣けてきました。

Posted byブクログ