さんかく の商品レビュー
ご飯が美味しそう。 みずみずしい野菜、美味しそうなお肉、魚介、ピカピカのお米全部がとにかく美味しそう、けどやっぱり飯テロ的な食欲促進と言うよりかは、食欲がそそられる宝石みたいな、やっぱり飯博覧会な感じ。 千早さんの描く静かで柔らかく、静謐な感じのする人物がとっても魅力的に感じる...
ご飯が美味しそう。 みずみずしい野菜、美味しそうなお肉、魚介、ピカピカのお米全部がとにかく美味しそう、けどやっぱり飯テロ的な食欲促進と言うよりかは、食欲がそそられる宝石みたいな、やっぱり飯博覧会な感じ。 千早さんの描く静かで柔らかく、静謐な感じのする人物がとっても魅力的に感じる。 ガヤガヤした人間を描くならどんな感じなんだろうってちょっとだけ気になる。 心がじんわり暖かく、何となく、豊かに生きてみたいなと思わせてくれる作品。 人によるとは思うけど、特に人生の豊かさを食で感じられる人なら、読んでてじんわり面白いと思ってもらえるかも。 生きることは、食べることかも、美味しそうなご飯の描写がとっても魅力的。
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読み終わったあと、年下の彼氏に「バインセオ」とLINEを送った。バインセオ。語感がいい。それを照れ隠しに使うラストが大好きです。 お互い干渉しない、楽な距離感。離れる寂しさはあっても、引きとめようとする熱はなかった。 めんどくさいし、疲れる。でも知りたいと思う。それが恋をしてるってことだよ。 ストンと腑に落ちる、さんかく関係でした。
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京都の町屋が並ぶ風景、のんびりした雰囲気を味わいたくて、あえて時間をかけて読みました。 高村さんの決断は伊東くんとの同居があったから決めた部分もあるのかなぁと思ったり思わなかったり。 期待していた分、物語の結末としてはスッキリしない部分もありましたが、全体を通して料理と物語がう...
京都の町屋が並ぶ風景、のんびりした雰囲気を味わいたくて、あえて時間をかけて読みました。 高村さんの決断は伊東くんとの同居があったから決めた部分もあるのかなぁと思ったり思わなかったり。 期待していた分、物語の結末としてはスッキリしない部分もありましたが、全体を通して料理と物語がうまくマッチしていて、ほっこりさせてくれる物語でとても読みやすくスラスラと読めました。
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美味しそうなご飯が沢山出てくるから喫茶店で読むのにぴったりだった。 登場人物にそれはだめでしょ…とツッコミたい場面もあるのに何故か同情してしまったり、自分だったらどうしているだろう…と考えさせられた。 昔、食の趣味が合うという理由だけで交際した経験があるから“食”がきっかけで始ま...
美味しそうなご飯が沢山出てくるから喫茶店で読むのにぴったりだった。 登場人物にそれはだめでしょ…とツッコミたい場面もあるのに何故か同情してしまったり、自分だったらどうしているだろう…と考えさせられた。 昔、食の趣味が合うという理由だけで交際した経験があるから“食”がきっかけで始まる三角関係はとても面白かった。
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丁寧な食生活をしたいなあと思った。食への関心とか好みが同じ人ってなかなか会わないからそこだけで言えば高村さんと正和の相性はよかったんだろうな、、ただ、それ以外の部分では華も含めた3人の思想は私には理解できなかった!でも読みやすくておもしろかったです。
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登場人物全員にこれまで共感できる物語あまりなかった、私が常々思っていたことなどがたくさん言語化されていた
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読んでいて、その場の匂いや高村さんのつくる料理の優しい味がした。 『さんかく』な関係の最後の終わり方には、「あ、そうなるのか」って感じで,高村さんが幸せならいいなと思った。
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夕香のように食をおろそかにせず、丁寧に食事をしている人が好きだ。食べることは人間の基本なので、そこを大切にしている人というのは他のことにおいても丁寧に生きている感じがして好感がもてる。 食べ物を一緒に美味しく食べれる関係ってとても大切だと思う。付き合うというのはどういうことなのか...
夕香のように食をおろそかにせず、丁寧に食事をしている人が好きだ。食べることは人間の基本なので、そこを大切にしている人というのは他のことにおいても丁寧に生きている感じがして好感がもてる。 食べ物を一緒に美味しく食べれる関係ってとても大切だと思う。付き合うというのはどういうことなのか、一緒に生活することと恋愛をするということは一直線上にあるようであって、もしかしたら違うのかもしれない。 人間の幸福とは??なかなか考えさせられる。
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ご飯の描写がたくさんある話って好きだなと改めて思った。 一文の言葉が短くて、難しい言葉がなくてとっつきやすいしわかりやすくて、するする読める感じが心地よかった。以前にお勧めしてもらった本の中から何となく選んだけど、久しぶりに小説を読む身としては良い選択をした気がする。 高村さんと伊東くんが一緒に暮らし始めるあたりでは「マジで言ってる?」って特に伊東くんに対して思ったけど、ちょっと居心地の良い相手とずるずるというほどみっともなくはないけど、ぬるっと距離を縮める感じはなんかリアルだなぁ……と思った。 あと、食が合う相手というのは楽しいものだよね。 高村さんの場合は、肉体関係がないのに女性として扱われるのが居心地良かったんだろうね。 でも女性としては扱われたいけど、おかんにはなりたくないから油断して欲しくなかったんだろうな。 登場人物の中で一番興味深かったのは華ちゃん。 子供の頃、解剖したことを母親に「好きなんじゃなかったの⁉︎」って言われるくだりがつらかった。好きなら解剖なんてしない、と華ちゃんの『好き』を否定するような言葉に何だかこっちが傷ついてしまった。 華ちゃんが傷ついたかどうかは知らんが。 その後にも図鑑とか与えたこととか悔やんでそう、華ちゃんのお母さんは。勝手なイメージだけど。 だから、普通の女の子として華ちゃんに好意を見せた伊東くんには普段の自分を見せたくなかったのは、母親が望んでいた普通の女の子になれる、普通の女の子になりたいと根っこでは思ってるのかな……ってずっも思ってたんだけど、最後で否定されて「あ、すんません……」って気持ちになった。 華ちゃんがレーズン入りの食パンを食べるシーンが一番印象的。 伊東くんと一緒に暮らしているコウムラさんを知ったときに揺さぶられまくった感情をパンにぶつけるところがとても良かった。 学者としても中途半端、でも伊東くんが求めるような普通の可愛らしい女の子にもなりきれない。 コウムラさんは仕事も女性としてもきちんとしていそうで、そして自分の知らない伊東くんを知っている。 伊東くんの恋人としての嫉妬もだけど、同じ女性としての差を感じる嫉妬もあったように感じて、怒りにも似た激しい動揺と、焼きたての温かくて美味しいパンの和やかな描写の混ざり具合がとてもよかった。 あのシーンが一番好き。華ちゃんの感情が一番よく感じられたし。 伊東くんのことはさほど好きじゃなくて、自分が普通の女の子でいられる装置みたいなものなのかと思ってたけど、ちゃんと好きだったんだなぁ。 全てを犠牲にできる想いが恋とは限らないね、確かに。 そして「何も言わなくてもわかってくれる」なんてことは難しくて、一緒にいるにはどうしても譲れないもの・気持ちについてはお互い言葉を交わしたほうがいいな、と思った。 伊東くんと高村さんはあまりお互い気持ちを言葉で交わすことは少なかったのは、ご飯と一緒に飲み込んでいたからなのかもしれない。何も言わないことが心地良いときもあるから。 あと、終盤の「大人になった気はしないのに加齢の自覚はある」ってわかり過ぎてため息ついてしまった。本当にそれ。 食べ物を通じて自分の感情と向き合う描写がとても好みでした。読んでよかった。
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食の嗜好って大事。 嗜好、どこまで求めるかが同じくらいだと、行き先や選択肢、話の深さのキャッチボールが成立する。 誰かと食べるでなく、1人での食べる場面も印象的で、縁食というワードをずっと思い出しながら読んでいた。 ままならない関係、気持ちが、面白い。
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