リカバリー・カバヒコ の商品レビュー
『不安っていうのも立派な想像力』 『先のことじゃなくて、誰のことじゃなくて、今の自分の気持ちだけをみつめてごらん』 『まずは目の前のことだけ、集中することからやってごらん』 自分にも当てはまることが、本文のあちらこちらに散りばめられている本作。 公園にあるカバに、自分の痛い部...
『不安っていうのも立派な想像力』 『先のことじゃなくて、誰のことじゃなくて、今の自分の気持ちだけをみつめてごらん』 『まずは目の前のことだけ、集中することからやってごらん』 自分にも当てはまることが、本文のあちらこちらに散りばめられている本作。 公園にあるカバに、自分の痛い部分を触れると治ると言われている、その名も『リカバリーカバヒコ』。 回を読み進めるうちに、リカバリーカバヒコの本当の意味や真意が伝わってくる。 そして、サンライズクリーニングのおばあちゃんが、まさにリカバリーカバヒコそのものでした。 連作短編集だけど、最後まで読むことで大切なことを教えてくれる本でした。
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公園の古びたカバの遊具、カバヒコ。カバヒコに 触れると、治したいところが回復するという。 新築分譲マンション、アドヴァンス・ヒルに住まう 人々は、それぞれが悩みをカバヒコに打ち明け…。
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大好きな作家さんのひとり、青山美智子さんの最新刊。 5話構成の短編だが、それぞれの話に繋がりがあり、これぞ青山ワールド! ほわっとした、心温まる物語。 特に、第5話「和彦の目」は母と息子、双方の思いやりに感動した。
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大好きな青山美智子さんの最新刊。 今回も優しいお話で一気読みでした。 5人の悩める主人公たちのように、私もこの作品を読んでカバヒコにリカバリーさせてもらえた気がします。 「赤と青とエスキース」とのつながりが描かれていて最高でした。
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ひとつひとつの話 それらが少しずつ重なり合って 最後は全てが繋がって 人の心と身体を動かすカバヒコ カバーに映る猫の正体は? 不安、想像力 今この瞬間を、先を予想するより体験する 都合の良いことだけ見ようとしない 秋の夜長に、少し涼しい夜に、優しく暖まるお話
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これも東野圭吾の本と同様にTSUTAYAの新刊コーナーにて発見。これまでデビュー作から全て読んでいる青山美智子さんの最新作が出てたから購入。 『不安を抱くのは想像力があるから。ふあんがりなあなたは、きっと優しい人だと思うよ』『先のことじゃなくて、人のことじゃなくて、今の自分の気...
これも東野圭吾の本と同様にTSUTAYAの新刊コーナーにて発見。これまでデビュー作から全て読んでいる青山美智子さんの最新作が出てたから購入。 『不安を抱くのは想像力があるから。ふあんがりなあなたは、きっと優しい人だと思うよ』『先のことじゃなくて、人のことじゃなくて、今の自分の気持ちだけ見つめてごらんよ。』サンライズ・クリーニングのおばあさん、この本の中でいい味出してました。特に最後の親子の物語が好きでした。サンライズ・クリーニングのおばあさんとその息子の話。どことなく距離があってヨソヨソしいけど愛を感じた。俺もおかんとよく喧嘩するけど仲良くせんとな!笑 和彦の嫁の美弥子の人間性も素晴らしかった。
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青山美智子さん5冊目 青山さんの作品はいつも何かとストレスフルな今の時代に、人の優しさや温かさに気づかせてくれる。 こんな素敵なこともあるんじゃないかって思わせてくれる。 また、登場人物が重なり合う短編だからこそ、 直接的な関わりはなくとも、人は無意識のうちにどこかで繋がりあ...
青山美智子さん5冊目 青山さんの作品はいつも何かとストレスフルな今の時代に、人の優しさや温かさに気づかせてくれる。 こんな素敵なこともあるんじゃないかって思わせてくれる。 また、登場人物が重なり合う短編だからこそ、 直接的な関わりはなくとも、人は無意識のうちにどこかで繋がりあって影響しあっているんだと、どこか励まされるような気持ちもする。 やっぱり世界観が好きだなぁ… 引き続き、青山美智子作品の読破を目指して読み進めていきたい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
まだ途中なのだけど…書きたくなったので軽く感想を書きます。最初の男の子の話すごく良かったです。青山さんがかかれた図書室の本もそうですが、結局は自分で自分を改め直し、正直に向き合うことが大事なのだと教えてくれる本です。そんな素敵な本をかかれるのが凄いなと感心します!でてくる女の子も素敵で、考え方も柔軟で2人の関係性がとても微笑ましく、そしてわたしが懐かしく感じました。まだ高校生だけど…!笑 2人とも共通してるところは優しく、賢明で頑張ろうと努力するところ。そして素直で正直なところ 読んでいてスッキリしたし、涙が出そうでした。
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タイトルと表紙から、青山美智子さんの過去作品との類似を連想してしました。古い遊具のカバ(愛称カバヒコ)が動いて、さぁ〝お告げ〟が来るぞ、来るぞ、え? 来ないんかーい! ファンタジーじゃないんですね‥。でも、「リカバリー・カバヒコ!‥‥カバだけに」なんて、青山さん、オヤジ入ってま...
タイトルと表紙から、青山美智子さんの過去作品との類似を連想してしました。古い遊具のカバ(愛称カバヒコ)が動いて、さぁ〝お告げ〟が来るぞ、来るぞ、え? 来ないんかーい! ファンタジーじゃないんですね‥。でも、「リカバリー・カバヒコ!‥‥カバだけに」なんて、青山さん、オヤジ入ってますね(^^) とある公園の古びたカバの遊具には、体の治したいところと同じ部分を触ると回復する、という都市伝説があるのでした。病気や怪我に御利益のある薬師如来系のイメージですかね。 全5話の章ごとに異なる主人公が登場し、その視点で描かれる連作短編集で、共通点がカバヒコとの交歓を軸に据えているところです。 読み進めると、どうも主人公たちは具体的な病気や怪我をしているわけではなく(具体症状もあり)、周囲からは分かりにくい辛さ・苦しさを抱えています。その悩みの描写が誇張し過ぎずリアルで、共感を得られると思いました。 主人公たちが、苦境からどう立ち上がり回復していくか、この辺が読みどころになっている気がします。 カバヒコは何もしないけれども、主人公たちが愚痴をこぼし、悩みを打ち明け、心情を吐露します。そして、カバヒコの他に回復のきっかけとなるキーマン的な存在が出てきます。 回復の起点は身近にあり、思い込みや偏見を見直し捉え直すことで、少し成長した自分に変われる‥、そんな青山さんのメッセージと受け止めました。
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今回も心温まる宝石のような話でした。 自分の気づき、がカバヒコから生まれる、その過程で、縁がパズルのようにはまって行く。 素敵ですね。
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