レーエンデ国物語 月と太陽 の商品レビュー
この度は凄惨な場面が多く、一層救いがない。全5巻だそうなので、まだまだレーエンデに自由はこないってことなんだろう。 ルーチェがルチアーノに戻り、『残虐王』と呼ばれるまでになった絶望を想像すると、これまた悲愴だ。
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1巻と比べるとかなり読みやすい。 息をするようにスラスラと読めてレーエンデ国の世界へ入って行けました。 愛と憎しみと復讐の物語。 まだ読んでいない方はぜひオススメです。
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2024年はこの一冊で始めようと31日から読み始めたのですが分厚さの割に読む手が止まらず、下手したら年内読み終わっちゃう、と焦るくらい面白かったです。そして感想がまとまらないくらいいろんな思いが溢れてきてます。ネダバレとまではいかないが、結末の一部分には触れてます。 この...
2024年はこの一冊で始めようと31日から読み始めたのですが分厚さの割に読む手が止まらず、下手したら年内読み終わっちゃう、と焦るくらい面白かったです。そして感想がまとまらないくらいいろんな思いが溢れてきてます。ネダバレとまではいかないが、結末の一部分には触れてます。 この物語に出てくる人物はみんな一途。一途に誰かを思って思って思って思うからこそ残酷で厳しい道も進んでいく。それが狂おしい。 一巻からかなり時間が経った時代のこと。前作の主人公であるユリアとトリステンの気配もあまり見せないまま、物語は新しい主人公に受け継がれる。いきなり時代ぶっ飛んでキャラも変わって物語に入れるだろうか?というのは杞憂。 テッサ、ルーチェ、キリル、イザーク、新しい魅力的なキャラ達が物語を広げていく。 レーエンデを解放するため革命に身を投じる主人公達。彼らの原動力は大義より身近な誰かのため。テッサを除いて。テッサだけは身近な誰かを選べなかった。それを解放してくれたのが最後のキスなんて悲しすぎる。 個人的にはエドアルドがどうしても嫌いになれず、ルチアーノの異名もきっと何かこの先に繋がる意図があるのだろう、と願ってしまう。彼が壊れたとは思わない。きっと何か意図があっての残虐王だと。彼が40年も孤独を生きた意味があると。 あと、イザークが好きで好きだから彼の結末もしんどすぎた。残されるのはしんどい。 この巻では銀呪病が一巻とは扱いがだいぶと違ったな、と思ってます。恐ろしい不治の病から何か毒薬のような響きを孕んだなぁ、という印象。 続きは早々に読む。 2024.1.1 1
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あくまでも、もしかしてそうかなあの域を出ないけど、ルチアーノがあれほどまでに残虐で理不尽に人々を傷つける王になったのは、それによってレーエンデの人たちを絶望させて地獄を見せることで、帝国への反感を募らせて次にレーエンデの人たちが蜂起することになった時により強い繋がりと想いと覚悟を持たせるためだったのかな〜と思った。 テッサも他のみんなも覚悟の上で、信念を貫いて人生を終えていったわけだけれど、それでも、力を持つ人たちの理不尽に晒され続けているのが苦しかった。
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1巻ずつ独立して読むことができる、呪われた地レーエンデから始まる至高のファンタジー。2作目は1作目の綺麗さとはまた異なった血腥さのある革命のお話。まるで長編の名作RPGを100時間プレイし終わった後の余韻ように、本当に心にくる作品です
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この物語を一文で語るなら。 「英雄に恋をした少年が、その唇に触れるまでの物語」 と題すかもしれない。その過程は辛く、終わりはハッピーエンドとは言えないものだったけど。皮肉なことに、最期の最期でようやく二人は並ぶことができたんだ。 1巻との対比がいくつかあって、それがやがて...
この物語を一文で語るなら。 「英雄に恋をした少年が、その唇に触れるまでの物語」 と題すかもしれない。その過程は辛く、終わりはハッピーエンドとは言えないものだったけど。皮肉なことに、最期の最期でようやく二人は並ぶことができたんだ。 1巻との対比がいくつかあって、それがやがてレーエンデの光に至る希望なんだと思うと、気持ちが明るくなった。未来は確実に変わっていっている。シュライヴァ父娘を逃がして生を閉じたトリスタンの死が、テッサに希望を託され戦い続けたイザークの生へとつながったように。 対比といえば、1巻は子孫に囲まれる形で生を終えたユリアの姿で幕引きとなるが、2巻はひとり孤独に生涯を終えたルチアーノの姿で幕を閉じる。これも、トリスタンと語り合った未来を信じ次に繋げようと奮闘したユリアと、テッサの言う未来を望めず過去の思い出を抱いて閉じこもったルチアーノの対比になっているのかな、と思った。
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二作目。この一冊だけで見るとハラハラドキドキあり、友情、愛情あり、予想以上の展開あり面白い。 まだまだ作品が続く様なので楽しみ。
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レーエンデ国物語[月と太陽] #読了 12/12 やっと読み終わった!最初から最後までハラハラドキドキしました。テッサの最期が悲しかったけど英雄として生きた彼女がすごくすごくかっこよかったです。ルチアーノが暴政に走らずにいて欲しかったけれど…始原の海で再会してほしい
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テッサとルーチェの心の葛藤がよく描かれていた。テッサはレーエンデ人に裏切れ最後は拷問で死ぬときも信じていたが、ルーチェは最後にはレーエンデ人を憎み虐殺法律まで作っていた。次作には誰がテッサの意思を継いでいくのかが気になります
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成し遂げられなかった革命の話。 ここで撒かれた種がきっとこの先で芽吹いて、レーエンデの解放につながるのだろう。 前回は恋人2人を主軸に語られるやや狭い範囲での物語であったが、今回も同様に、想い合う2人の男女を中心に広がり、深まる人間模様でおもしろかった。 ルーチェは教皇帝という最権力者に上り詰めたんだから、かつての仲間やレーエンデの民のために善政しいてもよさそうなものなのに、本当にテッサ以外どうでもいいんだなってことがよくわかる締めくくりだった。 追記 ルーチェは自分が帝国支配の象徴として敵役になることで、レーエンデ独立の希望の熾火を燻らせる役割を担ったのかも。 それはこの後に続く物語に語られる歴史観で判断できるのかな?
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