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百年の子 の商品レビュー

4.3

142件のお客様レビュー

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2023/12/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ある家族とある出版社の物語 昭和と令和を行き来してストーリーはすすんでいく 昭和を生きた祖母と令和を生きる孫が出版社を通してどこでつながっていくのかドキドキしながら読みすすめた 平凡な女性だと思っていた祖母が出版社の歴史に深く関わり、それを知ることで娘と孫の関係まで修復される まさに大河でした

Posted byブクログ

2023/12/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

(局所的な感想です) 主人公(20代女性)の物語を彩る、祖母、そして母親。 ほとんど主人公と祖母の物語に尽きるのだけど、世代的には、少しだけ登場する母親の待子に一番近くて、その立場がわかる、かも。 この話の主題ではないけど、我が子に求められなかった母親、辛いなぁ。 最後に素直になれてよかった。 お父さんのことはかなり辛辣に描かれていて、本当に、あんた(夫=父)はなんやねん、と思うけど、この世代の男性としてはまぁよくある反応だろうとも思う。 もっと妻を理解し支えられなかったんか、と思うけど、それはおそらく求めすぎ、というか、夫には夫の人生と物語があって、それが、妻や娘の物語と重なる部分が薄かった、ということなのだろう、と思う。

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2023/12/01

実際の登場人物や会社、雑誌名を文字ったり、直近のウクライナ戦争についてまで記載があったりと、現代を生きる人々にとって物語を身近に感じることが出来る作品 また、作品を作ることや、子どもについて考えさせられる記載もあり面白かった。 ただ、終わり方が雑。疎開したのかな。

Posted byブクログ

2023/11/29

ある出版社の学年誌における100年の歴史を描いた作品。 NHKの朝ドラとかになりそうなお話だった。 そう言えば"小学一年生"、私も何度か買ってもらった記憶がある。 付録も魅力的だったし、本もすごくわくわくしながら読んだよな〜。 会社創立百年の記念に、不本意...

ある出版社の学年誌における100年の歴史を描いた作品。 NHKの朝ドラとかになりそうなお話だった。 そう言えば"小学一年生"、私も何度か買ってもらった記憶がある。 付録も魅力的だったし、本もすごくわくわくしながら読んだよな〜。 会社創立百年の記念に、不本意にもファッション誌の担当から異動させられ自社の学年誌の歴史を調べる事になった明日花。 昭和の時代に明日花と同じ出版社で働いていた事のある祖母のスエ。 昭和から令和の現代までずっと続いてきた学年誌。 百年といえど時代背景は今とは全く違う戦時中の日本。 色んな人の思いや苦労の積み重ねが今もなおこうして残って続いてるんだなぁと思うと胸が熱くなる。 そして何も知ろうともせず、不平を漏らすところ私にもあるな、と。 置かれた場所でまずは一生懸命に向き合う事の大切さを明日花と共に思い知らされました。 読後爽やか〜!

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2023/11/28

読んですぐ、膨大な量の調査に裏打ちされていることが分かる。 戦中戦後の日本、子供史、女性史… 本書の中で生き生きと魅力的に活動するキャラクターとは裏腹に、差別的な言動が多々描かれている。 本書のテーマと同じく、目をそらしてはいけない、私達が胸に刻むべき過去。 もちろん創作ではある...

読んですぐ、膨大な量の調査に裏打ちされていることが分かる。 戦中戦後の日本、子供史、女性史… 本書の中で生き生きと魅力的に活動するキャラクターとは裏腹に、差別的な言動が多々描かれている。 本書のテーマと同じく、目をそらしてはいけない、私達が胸に刻むべき過去。 もちろん創作ではあるけれど、事実に基づいているわけで、そうした歴史があったことを忘れてはいけない。 特に情報については、現代にも通じる部分があるのでは… 自分も女性として、かつての子どもとして、子供を持つ母として、一社会人として、様々な角度から考えさせられた。 著者の作品はマカンマランが大好きだけれど、また雰囲気が異なって興味深かった。

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2023/11/23

『人類の歴史は百万年。だが、子どもと女性の人権の歴史は、まだ百年に満たない。』 出版社で働く女性を中心に、コロナ禍の現代と戦争を含む昭和を行き来しながら語られていく。 現実の事実に基づく人物がいたりして面白かったです。(ドラえもんの話もでてきたり!) 学年誌の歴史を知れてよかっ...

『人類の歴史は百万年。だが、子どもと女性の人権の歴史は、まだ百年に満たない。』 出版社で働く女性を中心に、コロナ禍の現代と戦争を含む昭和を行き来しながら語られていく。 現実の事実に基づく人物がいたりして面白かったです。(ドラえもんの話もでてきたり!) 学年誌の歴史を知れてよかった。 audible

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2023/11/23

カルチャー好きの明日香 遣り甲斐があり楽しかった部署からの移動 「文林館創業百周年記念 学年誌創刊百年企画チーム」へ 文林館の歴史を辿るにつれ色々な出来事を知る 戦時中の色々厳しい規制 勝利を信じ頑張り生きる姿。 明日香の祖母スエと文林館とのつながり P240 彬とトメのや...

カルチャー好きの明日香 遣り甲斐があり楽しかった部署からの移動 「文林館創業百周年記念 学年誌創刊百年企画チーム」へ 文林館の歴史を辿るにつれ色々な出来事を知る 戦時中の色々厳しい規制 勝利を信じ頑張り生きる姿。 明日香の祖母スエと文林館とのつながり P240 彬とトメのやりとり  P266 彬と三津彦の会話 戦争孤児 時代の変化を知る事ができる P357「人類の歴史は百万年。されど子どもの歴史はたった百年」 ラストは明日香の心持ちが総まとめとなっている。 これから先も色々な出来事と遭遇するだろう でも、前向きに強く立ち向かい前に進み後悔ない人生を歩みたい。

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2023/11/18

とても面白く、夢中で読みました。 『無駄だと諦める弱い心が、 勢いのある流れに取り込まれ、 いつしか誰も逆らうことのできない大きな時代のうねりになっていってしまう』 戦中だけでなく、今もそうなのではないか? 読んでいて強くいまの世の中を意識しました。 『両親を奪われたら、 ...

とても面白く、夢中で読みました。 『無駄だと諦める弱い心が、 勢いのある流れに取り込まれ、 いつしか誰も逆らうことのできない大きな時代のうねりになっていってしまう』 戦中だけでなく、今もそうなのではないか? 読んでいて強くいまの世の中を意識しました。 『両親を奪われたら、 その後の戦況がどうなろうと、 子どもにとっては完敗』 涙が出ました。 感動ではなく、ただ涙がでました。 言いようのない想いでいっぱいになりました。 子どもたちに関わる多くの人に読んでほしいです。

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2023/11/16

昭和(祖母)と令和(孫娘)と目線が変わりながら進む。 戦中戦後の話はどの本で読んでも心が痛む。 そんな中での児童文学の話。 小学館の『一年生』読んだことあるなぁと懐かしく思いながら。 私の94歳の祖母にも、祖母が若い時のいろんな話を聞いてみたいと思った。

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2023/11/15

この小説は著者の古内一絵さんの最高傑作と何かで読んだので読みました。 昭和19年(1944年)から令和4年にまでわたるある家族と出版社の物語。 市橋明日花は文林館という出版社に入社5年目の社員で、ファッション誌から『学びの一年生』という学年誌に異勤になります。 文林館は創...

この小説は著者の古内一絵さんの最高傑作と何かで読んだので読みました。 昭和19年(1944年)から令和4年にまでわたるある家族と出版社の物語。 市橋明日花は文林館という出版社に入社5年目の社員で、ファッション誌から『学びの一年生』という学年誌に異勤になります。 文林館は創立百年の老舗出版社です。 明日花は獣医師で父と離婚した母、待子とは別居し、祖母のスエとずっと二人で暮らしていました。 そして、明日花は文林館の名簿に1944年に入社した鮫島スエという祖母の名前をみつけます。 なぜ、スエは、明日花が文林館に入社したときに、そのことを黙っていたのか…? 待子は「おばあちゃんはただのバイトだった」といいますが。 明日花にはそうは思えない節がありました。 『学びの一年生』という雑誌名や林有美子という作家や戸塚治虫という漫画家など、『小学一年生』、林芙美子、手塚治虫を彷彿とさせる固有名詞が中心となってストーリーが進みます。 そこまで書くなら、実名で書いてくれれば面白いのにと思いました。 キーパーソンは、君嶋織子という名の児童文学者と文林館の社員の野山彬。 戦争も大きくストーリーを動かしています。 最後はまさかの展開でした。 あの人が祖母のスエだったとは全く気づきませんでした。 そして最後は明日花の家族の物語としてもとてもよかったです。

Posted byブクログ