1,800円以上の注文で送料無料

琥珀の夏 の商品レビュー

4

191件のお客様レビュー

  1. 5つ

    52

  2. 4つ

    69

  3. 3つ

    50

  4. 2つ

    5

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2024/06/15

子供の頃のお話しは面白かったし、宗教のお話しも楽しめたけど、ただ一点、情緒不安定で冷静さのない法子の職業が弁護士だということがショックというか、残念だなぁ。

Posted byブクログ

2024/06/11

読んでいて苦しくなる小説でした。 親が子供のために良かれと思ってやった事が、子供を長い間苦しめ、その子供も自分の子供を同じように育ててしまい、なかなかその呪いを断ち切るのは難しいと思いました。 ずっと苦しんでいたミカはこれから幸せになって欲しい。

Posted byブクログ

2024/06/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

作品全体にただよう陰鬱な雰囲気が、個人的には好みでした笑 「ミライの学校」をめぐるお話で、もう名前からうさんくさいやんと思って読み進めていましたが、そんな世界の中でもいろいろな感情を持った人々が存在していて、必ずしも否定はできないなと考えさせられました。 宗教めいている施設ですが、お互いに抱いている親しみや、愛情は否定できるものではなかった。それは私たちが暮らしている日常と何も変わらないものだったと感じました。 宗教こわいでは終わらせない。さすがすぎる。辻村さんあっぱれ。

Posted byブクログ

2024/06/08

さすが辻村さん、すっごいところを突いてくる。 子供にとっての幸せとは何か。教育とは何か。 そもそも正しい間違っているなんて価値観は社会にあるのか。 なんて子供の心理描写が上手いんだろう。自然の学校での日々を読みながら、自分の子供時代を思い出す。 登場人物たちの心の深ーい根幹の...

さすが辻村さん、すっごいところを突いてくる。 子供にとっての幸せとは何か。教育とは何か。 そもそも正しい間違っているなんて価値観は社会にあるのか。 なんて子供の心理描写が上手いんだろう。自然の学校での日々を読みながら、自分の子供時代を思い出す。 登場人物たちの心の深ーい根幹の所まで切り込んでいく様がお見事としか言いようがない。

Posted byブクログ

2024/06/08

この気持ちをなんと言い表せば良いのだろう。 辻村作品の真骨頂だなぁと感嘆する。 全てが対比で描き出されていく感覚。 過去の思い出と現在。 親と子。理想と現実。善悪や甲乙はつけられないまま、物事は一様に計れない事を教えてくれる。宗教団体「ミライの学校」という特殊な環境を舞台に描か...

この気持ちをなんと言い表せば良いのだろう。 辻村作品の真骨頂だなぁと感嘆する。 全てが対比で描き出されていく感覚。 過去の思い出と現在。 親と子。理想と現実。善悪や甲乙はつけられないまま、物事は一様に計れない事を教えてくれる。宗教団体「ミライの学校」という特殊な環境を舞台に描かれる登場人物の感情は、私たちのそれとどこまでもリアルで地続きだな、と。

Posted byブクログ

2024/06/04

万人に合う教育や指導法は無いもので合って。 それを強制する事は親のエゴなのかと思った。 しかし、小さい子にとって親は全て。生きる全てと言っても過言では無い。その親が信じるもの教えるものには従うことは当然であって...宗教然りカルト的思考然り。 その中で成長した人が偏った知識や誘導...

万人に合う教育や指導法は無いもので合って。 それを強制する事は親のエゴなのかと思った。 しかし、小さい子にとって親は全て。生きる全てと言っても過言では無い。その親が信じるもの教えるものには従うことは当然であって...宗教然りカルト的思考然り。 その中で成長した人が偏った知識や誘導的問答で 生きづらい人生になってしまうのは辛いと感じた。 やはり、親と教育者の育成は非常に大切なんだと再確認できた。 最後の展開は少し希望の光が見えて良かった。 非常に引き込まれる面白い内容でした。

Posted byブクログ

2024/06/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

30年前の記憶と現在を行き来しながら描かれる物語。 理想と現実、閉鎖された空間での生活、幼い頃の親との別離生活、無償の愛を受けて育つことの必要性、こどもの残酷さ、大人の身勝手さ… 全てが悪で、全てが善で、ということはこの世の中にはない。 何かが足りなかったり、どこかが間違っていたり、多分その程度。 そんなことを考えながら読んだ。 救いのあるラストにホッとした。 読みながら角田光代さんの「八日目の蝉」が脳裏をよぎった。

Posted byブクログ

2024/06/01

子ども時代がその後の人生において与える影響は大きい。 親とは容易に会えない環境下で自律について学ぶことは一見良いようにも思えるが、独占的な愛情は子ども時期にしか得られない。その時にしかできないことは、その時にしなければならない。後で後悔しても時間は戻らない。そんな未来は残酷だと思...

子ども時代がその後の人生において与える影響は大きい。 親とは容易に会えない環境下で自律について学ぶことは一見良いようにも思えるが、独占的な愛情は子ども時期にしか得られない。その時にしかできないことは、その時にしなければならない。後で後悔しても時間は戻らない。そんな未来は残酷だと思う。 その一方で、考える力や誰も見捨てない思想は世の中に不可欠である。そういった学校の理念には納得できる部分があるし、自分も見習おうと感じた。

Posted byブクログ

2024/05/31

ボリュームも内容も分厚い話でした。いくつかの親子の形と、子供の教育について大人はどうあるべきか、考えていくきっかけになるもの。若干カルトめいた表現も入るため、どう捉えるかは読者次第にはなるものの、恐らく捉え方は話中の一般的な人々と大差ない点は自戒。話は決して気持ちの良いものではな...

ボリュームも内容も分厚い話でした。いくつかの親子の形と、子供の教育について大人はどうあるべきか、考えていくきっかけになるもの。若干カルトめいた表現も入るため、どう捉えるかは読者次第にはなるものの、恐らく捉え方は話中の一般的な人々と大差ない点は自戒。話は決して気持ちの良いものではないし、心理的な黒さの一方で、しっかりとした着地と救済が見えるのは良かった。けん先生にもうちょっと触れるかな?と思ってたが……少しサイドストーリー気味な扱いなのかな。

Posted byブクログ

2024/05/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

なんとも深くて重いテーマ。 「ミライの学校」に翻弄される子供と大人。 何が正しくて、何が間違っているのかを考えさせられました。 後半の「真実」に期待しすぎていた分、ちょっと物足りなかったです。

Posted byブクログ