1,800円以上の注文で送料無料

世界はなぜ地獄になるのか の商品レビュー

3.7

60件のお客様レビュー

  1. 5つ

    5

  2. 4つ

    28

  3. 3つ

    22

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2024/08/12

う〜ん、なんか怖いですね。 SNSの発達で、誰もが自由に発言できるようになった。しかし、執拗に攻撃して炎上し、人を傷つけることも。 マイノリティの人権を保護するが行き過ぎて、マジョリティが息苦しさを感じる。それも違う気がしますし…。 余計な発言をして、物凄いバッシングを受け...

う〜ん、なんか怖いですね。 SNSの発達で、誰もが自由に発言できるようになった。しかし、執拗に攻撃して炎上し、人を傷つけることも。 マイノリティの人権を保護するが行き過ぎて、マジョリティが息苦しさを感じる。それも違う気がしますし…。 余計な発言をして、物凄いバッシングを受けた事例などもあり…なんでしょうね。生きづらい世の中になったのでしょうか。 冒頭の小山田圭吾さんの話も、なんだかなぁ…そうなの?無実の罪で、東京五輪の音楽プロデュースから降ろされたの? この内容が、どこまで事実かわかりません。でも、書くことの暴力みたいな事は感じます。どこを、どう切り取って書くかで、受ける印象は変わりますから。 そこから、誰もが発言出来るSNSの暴力的な話になり…本当、生きづらい世の中ですね。

Posted byブクログ

2024/08/12

世の中の歪み、生きづらさの原因、難しさ、矛盾などについて、こういうことなんだな と思う。 地獄的な面について認識しておきつつ、世界や身の回り確かに存在する、ささやかな幸せや美しさに目を向けて生きたい。

Posted byブクログ

2024/08/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

リベラルが格差を広げ、ポリコレが自由を奪う。 前半はキャンセルカルチャーの台頭(小山田圭吾)やポリコレ(会田誠)の実例。またLGBTQなどがいかに少数派の権利から多数派の多大な責務になったかが詳説されている。 インターネットの台頭により、人間は常に世界中の不特定多数との競争を強いられるようになった。その中で成功ゲーム、支配ゲームに勝てない人達が美徳ゲームで報酬を得るために不道徳を攻撃することがSNSを通じて過激化される。他方で推しとはアイデンティティ融合により集団としてゲームに参加しステイタスを上げることである。そのような過程で人々はSNS上で集団を形成し時に互いを攻撃するが、心の痛みは体の痛みと同じダメージを脳に与えるということを考えればこれは実質的には集団同士で暴力の応酬をしているのと実質的に変わらない。 第二次世界大戦後の平和な時間が長く続き、世界は極端にリベラルになった。そこでは各個人の個性が尊重されるべきで、その個性に対する意見は場合によっては社会悪とみなされる。しかも物理的な暴力や脅迫などのわかりやすい悪と比べてこのような社会悪は法律ではなく被害者の感情にのみによって判断されるので、不用意な発言を切り取られSNSなどで集団罵倒などを受けることがあり、これは現代における超法規的な私刑であると捉えると、このような社会はある意味で法治国家以前の相互監視による社会システムにも取ってしまったとも考えられ、特にSNS上での有名人達にとって非常に生きづらい世の中になった。このような世界でダメージを最低限避けて生きていくためには目立たず主義主張を表明せず生活するというのが残念ながら一つの解決策となっている。

Posted byブクログ

2024/07/31

誰もが「自分らしく生きる」ことを追求できるようになってきたという意味でリベラル化は基本的によいことだということは前提としつつ、その必然的な帰結として、そこから生じた「社会正義(ソーシャルジャスティス)」の運動がキャンセルカルチャーという異形のものへと変貌していき、世界が「地獄」と...

誰もが「自分らしく生きる」ことを追求できるようになってきたという意味でリベラル化は基本的によいことだということは前提としつつ、その必然的な帰結として、そこから生じた「社会正義(ソーシャルジャスティス)」の運動がキャンセルカルチャーという異形のものへと変貌していき、世界が「地獄」と化していくことの背景等を考察し、それをどう生き延びればよいかについて示唆。 偏った考えが入り込みがちなかなり難しい問題だが、著者は冷静かつバランスのとれた筆致で、様々な研究や見解も参照しつつ、考察を進めていて、好感を持つとともに、内容にも納得性があった。 報道で聞きかじった程度でイメージを形成していた小山田圭吾炎上事件や会田誠キャンセル騒動の詳細も把握でき、また、アメリカの「社会正義」運動の実情やトランスジェンダー問題等についても勉強になった。 ただ、この天国と地獄が一体となった「ユーディストピア」をどう生き延びるかということについては、「極端な人」に絡まれないようにする、「寛容」と「中庸」が肝要、そして、この世界の仕組みを正しく理解し、うまく適応することだというあまり救いのないもので、まあそうだろうなと納得しつつも、ちょっと暗澹たる気持ちになった。

Posted byブクログ

2024/07/19

2024.7.16 読了 現在の自分を取り巻く社会の、ちょっとした「どっちがドッチ?」な疑問が解消された。 リベラル、フェミニズム、LGBTQ・・・などの細分化され追加されていく思想や区分が、スッキリと理解できた。 個々人が自由を得たことで、一方向を向いていた時代では「悪」だった...

2024.7.16 読了 現在の自分を取り巻く社会の、ちょっとした「どっちがドッチ?」な疑問が解消された。 リベラル、フェミニズム、LGBTQ・・・などの細分化され追加されていく思想や区分が、スッキリと理解できた。 個々人が自由を得たことで、一方向を向いていた時代では「悪」だったものが、「それぞれの価値観の中での善悪」となり、そこに抵触するものは取り除き(キャンセルし)たくなる・・・

Posted byブクログ

2024/06/13

リベラルやポリコレの問題がテーマ。 社会が安全で快適になり、大きな問題が排除されても、結局は満たされずに次の問題を作ろうとするのが人間なんだなと思った。

Posted byブクログ

2024/05/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 「はじめに」でほぼ言い尽くされている。"リベラル"を「自分らしく生きたい」という価値観と定義すれば、「リベラルな政策によって格差や生きづらさを解消できる」は「大きな勘違い」で、「そのリベラル化によって格差が拡大し、社会が複雑化して生きづらくなっているのだから」という。そして「「反知性主義」「排外主義」「右傾化」で、一般的にポピュリズムと呼ばれるが、これはリベラリズムと敵対しているのではなく、リベラル化の必然的な帰結であり、その一部なのだ。--したがって、リベラルな勢力がポピュリズム(右傾化)といくら戦っても、打ち倒すことはできない。」「誰もが自分らしく生きられる社会」の帰結がキャンセルカルチャーの到来を招き、世界を地獄にする。 ということが、具体的に、そして論理的に書かれている。なるほど、そんな感じがする。 地獄を生き抜くための結論は「エビデンスを呈示できる専門分野では積極的に発言してフォローワーを集め、それ以外の領域では炎上リスクのない投稿(ネコの写真など)にとどめるのがいいかもしれない」「キャンセルの標的にされたときの甚大な(取り返しのつかない)損失を考えれば、これがほとんどのひとにとってもっとも合理的な選択になるのではないか。」

Posted byブクログ

2024/04/27

 橘玲さんの本は、ごく当たり前のこととして自分達がふわっと思い感じていることを具体的な言葉にして、エビデンスを持って説明しており、毎回分かりやすく読みやすい。  本作は、一昔前にいわれた言葉狩り等から波及したキャンセルカルチャーに焦点を当てて話しを進めているが、話が深掘りされてL...

 橘玲さんの本は、ごく当たり前のこととして自分達がふわっと思い感じていることを具体的な言葉にして、エビデンスを持って説明しており、毎回分かりやすく読みやすい。  本作は、一昔前にいわれた言葉狩り等から波及したキャンセルカルチャーに焦点を当てて話しを進めているが、話が深掘りされてLGBTQ等のマイノリティに話が及ぶ辺りから、専門性が強くなり若干飽きてきてしまった。

Posted byブクログ

2024/04/26

社会がどれだけ複雑化しているのか、これでもかと例を見せられる。 格差、差別、敬語問題、キャンセル文化、etc..これらを理解しつつ、変な地雷を踏まないように過ごすしかない。

Posted byブクログ

2024/04/10

・タイトルの命題を現在進行形の事例をもって解説していく本。 ・では、それの対処は?これらを肝に銘じ「地雷」を踏まぬ様、慎重にそれぞれの日々を生きよ。 ・広範な事例を元に結構明け透けな(でもリアルな)結論を提示した本書。 ・全てに賛同できる訳では無いが、ある種実践書の様相を見せてい...

・タイトルの命題を現在進行形の事例をもって解説していく本。 ・では、それの対処は?これらを肝に銘じ「地雷」を踏まぬ様、慎重にそれぞれの日々を生きよ。 ・広範な事例を元に結構明け透けな(でもリアルな)結論を提示した本書。 ・全てに賛同できる訳では無いが、ある種実践書の様相を見せているこの本の正直さには好感を持った。

Posted byブクログ