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世界はなぜ地獄になるのか の商品レビュー

3.7

60件のお客様レビュー

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2023/09/24

キャンセルカルチャーという言葉も知らない者にとって、現在が「地雷原」を踏むと地獄になる現状を認識できたことはよかったとは思う。しかし「天国はここにある」と最後に言われてもね.....

Posted byブクログ

2023/09/21

Aかと思えばB、BではあるがA、といった風に、論調が行ったり来たりで、結局ドッチナンダイ?と言いたくなるが、この語り口がまさに地獄になる世界で地雷を踏まない身の処し方を指し示しているのかもしれない。そう思えば途中では矢鱈と刺激的な事例を紹介しつつも、結論だけは優等生的にまとめてい...

Aかと思えばB、BではあるがA、といった風に、論調が行ったり来たりで、結局ドッチナンダイ?と言いたくなるが、この語り口がまさに地獄になる世界で地雷を踏まない身の処し方を指し示しているのかもしれない。そう思えば途中では矢鱈と刺激的な事例を紹介しつつも、結論だけは優等生的にまとめているのも頷けるというものだ。 この著者は簡単に尻尾を掴ませたりはしない。

Posted byブクログ

2023/09/15

ふー、今回も面白かった。表じゃリスクが大きすぎて口に出せない(正しいと思っているか否かに関わらず、話題のテーブルに乗せられない)話のてんこ盛り。 でも、開けてはいけない扉を覗き見るのはいつだって楽しい。

Posted byブクログ

2023/09/13

小山田圭吾の「いじめ問題」の詳報から始まる、キャンセルカルチャーの考え方。切り取り方によって変わる「事実」と、端的に受け取った世間の「正義」のあり方。本文中でも二転する「事実」がそれをより思わせる。 SNSの発展により「成功ゲーム」に参加できないステータス的な弱者が「美徳ゲーム...

小山田圭吾の「いじめ問題」の詳報から始まる、キャンセルカルチャーの考え方。切り取り方によって変わる「事実」と、端的に受け取った世間の「正義」のあり方。本文中でも二転する「事実」がそれをより思わせる。 SNSの発展により「成功ゲーム」に参加できないステータス的な弱者が「美徳ゲーム」に傾れ込んだ。これは本当にその通りだなと感じる。SNS上では簡単に匿名になれたり、はたまた自分を偽ることが出来る。自身の弱者性を隠して、美徳ゲームに参加するのは(成功ゲームに参加出来ない敗者にとって)さぞ楽しかろう。 ステイタスゲームの戦い。自分はある種そういう世界から抜け出したように感じているが、この行為自体がステイタスゲームの勝者宣言のようにも感じる。むずかし。

Posted byブクログ

2023/09/09

この生きづらい社会で「地雷」を踏まないために、世界で起きていることやその背景を知り、その上でどのように振る舞えばよいのか、そのヒントを提示してくれる 感情的に反応しないこと、自分が良しとする価値観が絶対でないことを自覚きておきたい

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2023/09/08

LGBTをめぐる様々な問題などについて取り上げている。興味深い論考ではあるが、やや細かなところに話がいっている印象を受けた。

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2023/09/01

橘玲の新刊『世界はなぜ地獄になるのか』は、「誰もが自分らしく生きられる社会」を目指す社会正義の運動が、キャンセルカルチャーという異形のものへと変貌していく現象を考察する。 初めの章で取り上げるのは、小山田圭吾炎上事件である。東京オリンピック開幕直前のあの騒ぎの本質は何だったのか。...

橘玲の新刊『世界はなぜ地獄になるのか』は、「誰もが自分らしく生きられる社会」を目指す社会正義の運動が、キャンセルカルチャーという異形のものへと変貌していく現象を考察する。 初めの章で取り上げるのは、小山田圭吾炎上事件である。東京オリンピック開幕直前のあの騒ぎの本質は何だったのか。 それ以降の章も「評判格差社会のステイタスゲーム」、「社会正義の奇妙な理論」といった刺激的なタイトルが続く。 著者は『言ってはいけない 残酷すぎる真実』や『上級国民/下級国民』、『無理ゲー社会』などで知られる作家である。編集者から作家に転身しており、人目を引くタイトルの付け方が上手いが内容はむしろ堅実と言って良い。 大っぴらに言ってはいけないと日本社会でタブーとされてきた事項について、なるべく平易に、タイトルほどセンセーショナルにならず書き記すスタンスは好ましい。 本書は、分かりやすい結論を示さず、読者に真実とは何かを問い掛ける。真実は一つではなく、時代によって立場によって異なる様相を見せる。差別がどうして無くならないのかという問いについて、問いを持ち続けることが大事と教えてくれる。

Posted byブクログ

2023/09/01

p80 させていただく は本来、相手の許可が前提になっている p88 日本語では、「上か下か」だけではなく、「内か外か」」が決まらないと、どのような言葉遣いをするかを正しく選択できない 日本語の複雑な敬語システムは、島国のドメスティックな人間関係に最適化されている。逆にいえば...

p80 させていただく は本来、相手の許可が前提になっている p88 日本語では、「上か下か」だけではなく、「内か外か」」が決まらないと、どのような言葉遣いをするかを正しく選択できない 日本語の複雑な敬語システムは、島国のドメスティックな人間関係に最適化されている。逆にいえば、日本語ではリベラル化が進むグローバル空間の人間関係にうまく適応することができない p93 Whiteを大文字で書くと、白人至上主義を指示していると暗黙のメッセージになってしまう p117 日本画は日本固有の絵画ではない 会田誠 1965 佐渡生まれ 自伝 げいさい 1980年代なかばに芸術を目指す若者の前には大きな2つの壁が立ちふさがっていた 19世紀後半のクロードモネら印象派によって始められた芸術革命が、パブロ・ピカソによって一応の完成をみたこと 人間が思いつくような実験はこの100年間でほぼやりつくされてしまった 日本固有の問題で、あらゆる美術が西洋文化の借り物であること p146 ステイタスを上げるには、成功、支配、美徳の大きく3つの戦略がある p149 不変と思われる7つの美徳 家族を助けること/ 自分の属する集団を助けること/ 恩を返すこと/ 勇敢であること/ 目上のものに従うこと/資源を公平に分けること/他人の財産を尊重すること p150 美徳ゲームにはもう一つ、もっと簡単で効果的な戦略がある。不道徳な者を探し出し、正義を振りかざして叩くことで、自分の道徳的地位を相対的に引き上げ、美徳を誇示する戦略だ p154 そのように考えれば、個人の努力によってステイタスを上げる成功ゲーム、支配ゲーム、美徳ゲームの他に、もう一つ重要な戦略があることがわかる。帰属する集団のステイタスが上がれば、それに伴って自分のステイタスが心理的に上がり自己肯定感が高まるのだ。

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2023/08/31

新書ということで橘さんの他の単行本と比べるとちょっと堅めの印象。ただ、相変わらず、数々の文献やファクトデータに基づいた氏の考察はさすがな切れ味。 この最新刊は後半の社会正義の章の内容が、自分的にはちょっと難しい、というか、理解しづらい感じでした。 ”ユーディストピア”の生き方...

新書ということで橘さんの他の単行本と比べるとちょっと堅めの印象。ただ、相変わらず、数々の文献やファクトデータに基づいた氏の考察はさすがな切れ味。 この最新刊は後半の社会正義の章の内容が、自分的にはちょっと難しい、というか、理解しづらい感じでした。 ”ユーディストピア”の生き方、は超高齢化な日本のシニアにとっては関係する話なのかどうか。。。(とシニアの入口に立つ自分に照らして思ったりしました ^^:)

Posted byブクログ

2023/08/30

キャンセルカルチャーの考察で、今回は中間報告と言う位置付けではないだろうか。非常に面白いし、価格以上の価値はあるが、いつもに比べると切り口も結論も切れ味が足りないように感じた。これは橘玲にはかなりの期待を込めて読み始めるから、それの裏返しだ。

Posted byブクログ