さみしい夜にはペンを持て の商品レビュー
”児童読み物”のジャンルにはなっていますが 大人がじっくり読める本。 もし小学生にこういう内容がしっかりと伝えられたら 夏休み最大の難敵…読書感想文との向き合い方が 確実に変わると思います。 (ちなみに児童とは言え、対象は13歳~なので 中高生向きです。) 私自身は「書く」...
”児童読み物”のジャンルにはなっていますが 大人がじっくり読める本。 もし小学生にこういう内容がしっかりと伝えられたら 夏休み最大の難敵…読書感想文との向き合い方が 確実に変わると思います。 (ちなみに児童とは言え、対象は13歳~なので 中高生向きです。) 私自身は「書く」ということについて 自分の中にある潜在的な思いが出てきて 思いもかけないところに転がっていく面白さが なんか不思議~ぐらいで止まっているのですが もっともっと「書く」を追求していった先にある 自分を好きになるという視点が新鮮でした。
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やりたいことが分からないってのは、大人になってもそうだろう。自分自身との対話をした人ってのはどれほどいるのか。 中学生、高校生の時に感じたことが、大人になった今でも変わってないと感じた。結局大人になったって分からないことは多い。素直に自分を振り返れた、こんな本は初めてかも。 自分...
やりたいことが分からないってのは、大人になってもそうだろう。自分自身との対話をした人ってのはどれほどいるのか。 中学生、高校生の時に感じたことが、大人になった今でも変わってないと感じた。結局大人になったって分からないことは多い。素直に自分を振り返れた、こんな本は初めてかも。 自分のことが分かっていくってのは、なんだか知らないマップを開拓していくようで、冒険って言葉がピッタリだね。 自分を冒険するってどんな世界が待ってるんだろう。日記つけてみようかな。
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僕は内向的な性格で、よく自分の頭に思いを溜め込んでいる。それは内に秘めた「思い」であって、決して整頓された「考え」ではない。その上、脳の容量には限りがあるから、僕の思いは垂れ流し状態。泡のように脆く消えてゆく。 僕はこれまで、人に伝える作業を怠っていた。人に胸の内を明かす作業が...
僕は内向的な性格で、よく自分の頭に思いを溜め込んでいる。それは内に秘めた「思い」であって、決して整頓された「考え」ではない。その上、脳の容量には限りがあるから、僕の思いは垂れ流し状態。泡のように脆く消えてゆく。 僕はこれまで、人に伝える作業を怠っていた。人に胸の内を明かす作業が億劫であり恐怖でもあった。しかし、思いというのは伝えようとして始めて考えに昇華する。それまでは、コトバミマンの泡のまま。この本を通じて、自分の「思い」を「考え」に変換する作業がいかに有益か学んだ。頭の大掃除という思想はとても気持ち良さそうだ。 今までのように自分の考えを隠し続けていると、やがて自分の考えを失くし始めてしまう。いざ自分の意見を共有しようと思っても、言葉につまる。少しずつ、考えを吐き出す練習をはじめてみよう。 日記とは無縁だった僕に「書いてみようかな」と思わせた本。
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絵が可愛くてスラスラ読みやすい。 海の中の世界という人間界と離れた舞台のためか、あまり重くなくよかった。 今まで深く考えたことはなかったけど読めばストンと腑に落ちるような内容が多かった。 ・「思う」と「考える」は違う ・「考える」とは答えを出そうとすること ・「思う」と「言う」には距離があって、その距離は人それぞれ ・どうしてことばの暴力が生まれるのか おしゃべりで相手を負かせたい人や、考えることを放棄してことばの暴力で黙らせようとする人、いるいる〜!と思いながら、自分も気をつけよう〜と思った。 読んでみて、まずは一歩、この感想を書いてみました。
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物語ベースの文章指南本。学校でうまく立ち回ることができずに、登校が嫌になってサボっちゃったタコジローくん。うみのなか市民公園でヤドカリのおじさんに出会う。おじさんから悩みへの向き合い方として、日記を書くこと・文章を書くことを教えてもらう、というあらすじ。 私は他人の日記を読むのが好きで、本屋で『○○日記』のような本を見かけると買わないまでも毎回立ち読みしてしまう。自分が後から読み返したくなるような日記を書くことができないから憧れが強すぎるのだと思う。だから、ヒントを求めてこの本を食い入るように読んでしまった。 「書くってね、自分と対話することなんだよ」(p.48) 「『考える』と『思う』の違いはね、『答えを出そうとする』ことにあるんだ」(p.58) 書くこと=考えること、として日記を書くことを勧めるおじさん。自分の記憶を手繰ってみても日記って小学校から取り組まされてきた割に、詳細に書き方を習った記憶がない気がする。だからこそ、おじさんが日記の書き方を語り出した途端にグイグイ引き込まれてしまった。 「……日記ってね、毎日の出来事を記録するものじゃないんだ。つまり、『その日になにがあったのか』を書いていくんじゃなくて、『その日になにを考えたのか』を書いていくものなんだ。その目で振り返っていけば、きのうと同じ日なんてひとつもないはずだよ」(p.91) 「答えは、見つけるものじゃない。出すものだ。今の自分が『あのときの自分』の感情に、答えを出す。あのときの自分はこうだったはずだと、答えを決める。そうやって決めないことには、なにひとつ書けないんだ」(p.127) そこまでして「考える」ということに必死にならなくちゃいけない理由ってなんだろう。 「たしかにわかりやすい答えがあれば、納得する。頭の濁りも、解消したつもりになれる。でも、そうやって飛びついた答えがニセモノだったらどうする?しかも答えの裏に、タコジローくんをだまそうとする悪いやつがいるとしたら?自分で考える力を持たなかったら、その嘘も見抜けなくなるんだよ?」(p.130) 後日、ジョージ・オーウェルの『1984年』を読んでいる時に、このおじさんの言葉を思い出した。図らずもこの本がウォーミングアップとなって、『1984年』をより楽しめることになった。 中学生を主人公としたヤングアダルト向けの本のような見た目だけれど、内容は骨太。でも、中学生にも実践しやすいように手順を細かくして、説明の粒度も細かくしてあって、行動に落とし込めやすい、と感じたし、実際、前よりも日記をつける頻度が高まった。
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いじめにあってるタコジローは学校をサボった先の公園でヤドカリのおじさんに出逢う。そこで日記を書くことを勧められ… 冒頭は日記を書く意味、必要性について。だんだん具体的にどう書いていけばいいのか、楽しんで書くためのコツなどをタコジローの物語と共に紹介。 状況は日記を書くことで変わらないし、タコジロー自身急に成長したりするわけじゃない。でも自分と向き合うこと、客観視する中で思考がどんどん整理されていって、ただただ苦しかった時よりずっと心が楽になっていることに気づいていく。 バスでのおばあさんとのやりとりの中で感じたことを、ヤドカリのおじさんの問いかけに誘導されながら自分の言葉で表現しきったタコジローに、個人的には拍手を送りたい。 あちこちに問題を抱えて追い詰められている人におすすめの一冊。きっと救われる人も多いはず!
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子供向けに書いているからか、 余計分かりにくくなってるのは否めない。笑 けど、日記には何もかも正直に書こうと思わせてくれた。
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日記を続けている。今回はもう3年くらいになるだろうか。初めて日記を書いたのは小学5年生のころ。それから書いたりやめたりを繰り返して今がある。 未来の自分に読んでもらうために書く、という考え方がすごく腑に落ちた。なんとなくそう思ってはいたけど、文章は誰かに読んでもらうためのもの、も...
日記を続けている。今回はもう3年くらいになるだろうか。初めて日記を書いたのは小学5年生のころ。それから書いたりやめたりを繰り返して今がある。 未来の自分に読んでもらうために書く、という考え方がすごく腑に落ちた。なんとなくそう思ってはいたけど、文章は誰かに読んでもらうためのもの、もしくは書くことで何かを発散するためのもののどちらかでなくてはならない、と思い込んでいた。でもはっきりわかった。今の私が書く文章を一番読みたいのは、未来の私だ。 小学生のころの日記、中学に上がったころ恥ずかしくなってまとめて捨ててしまったんだけど、今読んだら面白かっただろうな〜。 【読んだ目的・理由】著者の本が好きだから 【入手経路】買った 【詳細評価】☆3.9 【一番好きな表現】だって、自分の気持ちを書いてくれるのは、自分しかいない。(本文から引用)
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久しぶりにワクワクして読み進めるのが惜しい、でもはやく続きが読みたい、そう思える本だった。 読了後、ホコリをかぶっていた5年日記を開いた。 誰のためじゃなく、未来の自分のためにまた書き始めよう。トンと優しく背中を押してもらった気がする。
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学校でいじめられているタコジローが、学校を休んで近くの公園にいき、 ヤドカリのおじさんに出会うところから始まる。 「本当の自分」を知り、ありのままを好きになる。 これこそが日記をつける意味だと教えてくれます。 悩んでいるなら日記を書こう。 そしてその日記は将来の自分の読み物に...
学校でいじめられているタコジローが、学校を休んで近くの公園にいき、 ヤドカリのおじさんに出会うところから始まる。 「本当の自分」を知り、ありのままを好きになる。 これこそが日記をつける意味だと教えてくれます。 悩んでいるなら日記を書こう。 そしてその日記は将来の自分の読み物になる。 ーーーーー以下ネタバレーーーーー ・うまく話せないのは頭の回転がにぶいんじゃない。 「思う」と「言う」の距離が遠いだけ。 ことばを外に出す順番、話す順番を考えている。 ていねいに話そうとしている証拠。 どっちが良い悪いではない、個性の違い。 ・書くとは考えること。考えるとは答えをだすこと。 書くことを恐れなくていい。ぼくらは消しゴムをもっている。 納得のいくまで、誰にも見せず、何度だって書き直していい。 すべての文章は「その時点の答え」。 もうこれ以上の消しゴムが入らない。。。そうしたら次の扉が開く。 ・日記は出来事ではなく、考えたことを書く。 ・さみしさには二つある。一つは、こどものさみしさ「まわりにだれもいないこと」。もう一つは、おとなのさみしさ「自分がいないこと」 ・みんなと一緒にいると、自分ではいられなくなる。立場。役割。 ・日記をかくために -自分の気持ちを客観的にスケッチする(いまの気持ちでなく、当時の気持ち) -全体よりも細部に着目する -あのときの自分に質問してみる ・考えない=答えを出さないことは危険。(わかりやすい答えにとびつく) ・おしゃべりの9割は返事。ひとりの時間に返事ではない言葉をつづる。 ・人をつなげるのは、ことば。 ・日記の読者は未来の自分。 ・書こうとすると細かくとらえる。メモをとる。 ・誰にも言えないことは、自分にも言えないこと。 ・「僕はバカだ」⇒「僕はバカだ、と思った」 ・「悩みごと」は「心配ごと」と「考えごと」に分ける。 「心配ごと」は自分では何もできないこと。 「考えごと」は何か自分でできることがあること。 ・日記のなかにもう一人の自分が生まれる
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