クララとお日さま の商品レビュー
AF(人工親友)のクララが、店で売られているときから、クララを買ってくれたジョジーの間で友情を育み、引退するまでを、クララ目線で描いたストーリー。 ひと型ロボットながら、人の感情も理解し、病弱なジョジーが快復するよう太陽に祈るクララ。 クララが色々な知識を身に付けていく様子はデ...
AF(人工親友)のクララが、店で売られているときから、クララを買ってくれたジョジーの間で友情を育み、引退するまでを、クララ目線で描いたストーリー。 ひと型ロボットながら、人の感情も理解し、病弱なジョジーが快復するよう太陽に祈るクララ。 クララが色々な知識を身に付けていく様子はディープラーニングのなせる技なのかもしれないが、感情までも身につけたクララが、ジョジーが大学生になり、自ら物置に入ろうとしたり、最後に捨てられた後も、記憶を整理しながら一人で過ごそうとする様子は、人間のエゴに振り回されながらも、ジョジーを幸せにすることを常に優先するクララが切ない。 AI技術の進展と人間の関わり、将来の姿を考えさせるストーリーで、面白かった。
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物語はAI技術が発展を遂げた世界を舞台としている。AIを搭載したAF(人工親友)であるクララが、店長さんと他のAFだけとの環境から外の世界に出て、様々な感情や環境を学習していく。 まず感じたのは物語の内部に散りばめられた格差である。AFの世代による格差、子供たちの向上処置の有無に...
物語はAI技術が発展を遂げた世界を舞台としている。AIを搭載したAF(人工親友)であるクララが、店長さんと他のAFだけとの環境から外の世界に出て、様々な感情や環境を学習していく。 まず感じたのは物語の内部に散りばめられた格差である。AFの世代による格差、子供たちの向上処置の有無による格差、これらは科学技術の向上により新たに作出された格差だと言える。より高度な擬似感情を身につけたAFと向上処置により社会性を身につける訓練が必要となった子供たち、AFはヒトに、ヒトはAFに近づいていく様が自然に描かれておりハッとさせられた。 また、科学技術の光と闇、AFと信仰といった対立する概念に焦点を当てながら物語を展開することでAIの擬似感情やヒトの感情をより立体的に描き出している。読了後、自分の考える人間らしさというものが根底から揺らいでいる。
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クララ目線のジョジーやその周りとの生活模様も面白かったが、タイトルにもあるクララとお日さまの関係が興味深かった。 クララは太陽を神のように崇めているが、 AIに「祈る」という行為、感情があることが不思議ですごく面白い。 日常的な喜怒哀楽と違い、プログラミングすることが難しそうだ...
クララ目線のジョジーやその周りとの生活模様も面白かったが、タイトルにもあるクララとお日さまの関係が興味深かった。 クララは太陽を神のように崇めているが、 AIに「祈る」という行為、感情があることが不思議ですごく面白い。 日常的な喜怒哀楽と違い、プログラミングすることが難しそうだし、太陽で物乞いの人を生き返らせるという非科学的なことを信じ切るのに、人間とAIの区別はないんだと思った。 ただ、お日さまとの約束を他言できずに暴走しているのは怖かった。
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人を人たらしめている要素はどこにあるのだろうかという事を、直接でなく、物語の中で語ってくれる。そんな小説。 一種のディストピア的な要素が垣間見えるのに、絶対に直接的に説明されないなとどういうことや?と思いながら読んでいたが語り手がAIだからかと。 登場人物それぞれに、様々な...
人を人たらしめている要素はどこにあるのだろうかという事を、直接でなく、物語の中で語ってくれる。そんな小説。 一種のディストピア的な要素が垣間見えるのに、絶対に直接的に説明されないなとどういうことや?と思いながら読んでいたが語り手がAIだからかと。 登場人物それぞれに、様々な格差が描かれており、後からこの人物はこんな象徴かと読み終えてからじわじわ来る。 一度は読みたい名作
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※このレビューにはネタバレを含みます
AI視点で書かれている物語のため後になってわかることが多く伏線が繋がるときが面白かった。 クララがジョジーを思う気持ちは間違いなく事実だが、クララがAIであることも事実なので最後にごみ収集所にいるシーンはどこか切なさも感じたが、クララはそんなことはなさそう。AIであることを受け入れているのだろうか。 完璧なAIに置き換えられるとしても、本人がそのまま通りだとしても、周りの人が思う気持ちは置き換えられないというのがとてもその通りだなと思った。クララは確かに感情がわかる優秀さはこういうところから来てるのだろうなと思う。
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ぼくにはむつかしい本でした。 最後まで盛り上がることもなく、面白いシーンもなかった。会話はずっとズレたままだった。 そう思った。
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AIを搭載したロボットのクララは、 病弱な少女と友情を育んでゆく。 愛とは、知性とは、家族とは? 生きることの意味を問う感動作 クララの心の変化に、私の気持ちも揺れる、 クララの優しさが愛おしい。 本を読み終わっても、 クララが私の中にいる感じがします。
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※このレビューにはネタバレを含みます
最初のほうはなかなか話が進まなくて読むのが大変だったけど、何だか不穏な空気が漂ってきてからは一気に読んでしまった。 クララは自らの信念に基づいて実際に器物損壊を起こしているし、AFを危険視する人たちにも一理あるよなぁと思った。 ラストシーンは、悲しい。ジョジーのためだけに生きていたのに。でもそんな恨み言を言わないのがクララだから、クララの代わりにただ悲しむしかない。
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近未来、クララみたいな、人形ができるんだろうか…。なんか、読んでるとき、不思議な感じだっった。すごく、未来にありそうな話だったから…! SUGOI
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『わたしを離さないで』以降、久しぶり読むカズオ・イシグロさんの作品でした。 AFの友人が大人になるまで寂しい思いをさせない真っ当な使命を果たしていた事に感動しました。 現実にそんな友人がいるだろうか。将来的に作中のAFのような存在がいたら嬉しいと思います。少なくても私のように...
『わたしを離さないで』以降、久しぶり読むカズオ・イシグロさんの作品でした。 AFの友人が大人になるまで寂しい思いをさせない真っ当な使命を果たしていた事に感動しました。 現実にそんな友人がいるだろうか。将来的に作中のAFのような存在がいたら嬉しいと思います。少なくても私のように友達も少なく「寂しい」と誰にも言えない人には必要だったな〜。
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