ホテル・カイザリン の商品レビュー
アップダウンの少なめな短編集なので、ガッツリ読むというよりもスキマ時間にちょうどいい。心身疲れているときとか、きつい描写を避けたいときにも向いているかも。逆に元気なときには物足りなさを感じる気が。
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物事には表と裏がある。 ぴりりと毒を含んだものから、背中を押してくれるものまで。 近藤史恵さんの魅力のつまった一冊。
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ちょっとだけゾッとする話しと、ちょっと勇気を貰えるかもってお話しが交互にやってくる感じが、読んでいて妙な感覚に陥った。 ドルチェビータ……甘い生活って言うのか……おや、昔そんな名前の香水使ってたよね?と思い出して、また使いたくなった。
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8作からなる短編集。どれもゾワッとさせられたり希望を貰ったりと楽しめた。それぞれ好きな作品は分かれると思うが、私は未事故物件がめちゃ怖かった。コレ読んだら1人暮らしが出来ないのでは、と思うほど。
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近藤史恵さんの作品としては、今まで読んだ作品とはまた一風違った作品だと感じました(って、すごく読んでいるみたいだけれど、そうでもないけれど(^-^;))。だけど、それがまた、いい感じで結構私としては好きな作風、表題作を含めた8作品の短編が収められています。 ・降霊会:学園祭で...
近藤史恵さんの作品としては、今まで読んだ作品とはまた一風違った作品だと感じました(って、すごく読んでいるみたいだけれど、そうでもないけれど(^-^;))。だけど、それがまた、いい感じで結構私としては好きな作風、表題作を含めた8作品の短編が収められています。 ・降霊会:学園祭での降霊会、えっ?そうなっちゃうの??の読後を得られます。 ・金色の風:フランスに語学留学した主人公が、前向きな気持ちを持てるまでのお話。 ・迷宮の松露:モロッコへの一人旅、そこで食べた大好きな祖母との思い出のお菓子、松露…。 ・甘い生活:他人の物は自分の物…自分の物にしたいという気持ちを押さえられない女性のお話。 ・未事故物件:早朝からの洗濯機の音に悩まされる女性、管理会社はその部屋には誰も住んでいないと…。 ・ホテル・カイザナリン:主人公の女性が放火の罪を犯した理由にまつわるお話。 ・孤独の谷:出身地の風土病なのか、親戚はみな遠くの地に…その訳を探ることになるのだが…。 ・老いた犬のように:ある男性作家のもと長年連れ添った妻が去る…。彼女のことを尊敬していたのに…。 個人的に好きなのは、「降霊会」と「甘い生活」、「ホテル・カイザナリン」で、読後ザワザワします。ちょっと思ってもなかった怖い展開になるので、意表を突かれます!で、好きなのは「金色の風」、主人公の女性を応援したくなります。読後の余韻を引きずれる作品だと、私は感じました。
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イヤミスの短編集。勝手にホテルピーベリーの続編だと思っていたので、全く違う事にびっくり。あえていうなら、表題の短編がそれなのかもしれないですが。ときどき旅に出るカフェだったり、サクリファスシリーズを読み終えたところだったので、また違う近藤作品にびっくり。色んな表情の作品を描かれる...
イヤミスの短編集。勝手にホテルピーベリーの続編だと思っていたので、全く違う事にびっくり。あえていうなら、表題の短編がそれなのかもしれないですが。ときどき旅に出るカフェだったり、サクリファスシリーズを読み終えたところだったので、また違う近藤作品にびっくり。色んな表情の作品を描かれるんだなあ。
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七つの物語集。 どの物語にも失ってしまった大切なもののことが書かれているが、愛に溢れているように見えるのだが、実は…、という裏腹な趣向である。人の昏い内面を見せつけられるようで後味が良いとは言えないが、他人の不幸を覗き見たいという読者の昏い欲求には応えてくれる。
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今まで短編集とかオムニバスとか、途中で飽きてしまうことが多くて、多分テーマが統一されてる物だったからかもと。 この本のお話ひとつひとつが落ちが最後の最後に来る物ばかりで“なになにー?”とグイグイ読んでしまった。…そしてオチの後味の悪さが好みでした! この作家さんの書く“わんちゃん...
今まで短編集とかオムニバスとか、途中で飽きてしまうことが多くて、多分テーマが統一されてる物だったからかもと。 この本のお話ひとつひとつが落ちが最後の最後に来る物ばかりで“なになにー?”とグイグイ読んでしまった。…そしてオチの後味の悪さが好みでした! この作家さんの書く“わんちゃん”が大好き。 仕草の描写で愛らしさが伝わってくる。
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ちょっと後味が悪い系の短編集。 モヤっとしたりドロっとしたりした物語が好きな人におすすめ。 表題の話も好きですが、一番好きなのは元バレエダンサーの女性の話。 報われなかった人も芸術のための礎。 残酷だけど、振り分けられた人も芸術の一部。 だからこそ芸術たり得るという事実が辛い。 ...
ちょっと後味が悪い系の短編集。 モヤっとしたりドロっとしたりした物語が好きな人におすすめ。 表題の話も好きですが、一番好きなのは元バレエダンサーの女性の話。 報われなかった人も芸術のための礎。 残酷だけど、振り分けられた人も芸術の一部。 だからこそ芸術たり得るという事実が辛い。 だが辛いことばかりではなかったと彼女自身が思い出して終わる、報われなかった努力に彼女なりの答えを見出す終わりにすごく共感した。
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8編の短編小説集。 なんか心がチクリとする様な話の数々。 若い女性が、日本を出て、旅行ではなく、海外での生活に臨み、活路を見出していく様な2話が面白かった。
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