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ホテル・カイザリン の商品レビュー

3.5

84件のお客様レビュー

  1. 5つ

    11

  2. 4つ

    24

  3. 3つ

    42

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

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2024/01/25

近藤史恵という作家は、作風の多様性に驚かされる。 日常に潜むミステリ、人の心理を描く作品、自転車競技を舞台にした青春小説 等々… 作品毎に、作風が異なり、それぞれに面白く、読むものに驚きを与える。 この短編集も様々な題材を取り上げ、著者の多才ぶりを堪能できるエンターテイメント作品...

近藤史恵という作家は、作風の多様性に驚かされる。 日常に潜むミステリ、人の心理を描く作品、自転車競技を舞台にした青春小説 等々… 作品毎に、作風が異なり、それぞれに面白く、読むものに驚きを与える。 この短編集も様々な題材を取り上げ、著者の多才ぶりを堪能できるエンターテイメント作品。

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2024/01/18

クセのある短編集という印象。 人間の狂気的な部分が描かれたり、逆に優しい部分が描かれたりしている。 作者の作品は初めて読んだが、登場人物の一人一人に細かな欠点が見えて親近感が抱けた。物語には狂気的なものもあるが、人間だからそういうこともあるかぁと納得は出来るし、色々と反面教師にも...

クセのある短編集という印象。 人間の狂気的な部分が描かれたり、逆に優しい部分が描かれたりしている。 作者の作品は初めて読んだが、登場人物の一人一人に細かな欠点が見えて親近感が抱けた。物語には狂気的なものもあるが、人間だからそういうこともあるかぁと納得は出来るし、色々と反面教師にもできる部分があると思う。 なんとなく道徳の教科書をドロッドロにした感じ?というか… 感想を書くのが難しいけど、面白かった。

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2024/01/16

こわっという話とスッキリ、ホッとする話の混ざった短編集。 共感できるもののできないものがあったけれど、人の心の内は、そんなものだと思う。 自分とは違う感性がたくさんあるんだ。

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2024/01/06

 短編集。どれもこれも、ひきこまれてしまう内容だった。甘い生活、ホテルカイザリン、孤独の谷が好みだった。

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2023/12/30

8編収録されている作品集。冒頭の『降霊会』が素晴らしい。学園祭の実行委員で語り手である南田。子供騙しのような降霊会が展開されていく中で南田自身のことと繋がっていく。その展開の不穏さや、どんでん返しとそれだけでは終わらないラストの衝撃まで一気読みで本当にすごい。他の作品も面白いけれ...

8編収録されている作品集。冒頭の『降霊会』が素晴らしい。学園祭の実行委員で語り手である南田。子供騙しのような降霊会が展開されていく中で南田自身のことと繋がっていく。その展開の不穏さや、どんでん返しとそれだけでは終わらないラストの衝撃まで一気読みで本当にすごい。他の作品も面白いけれど『降霊会』がひとつ抜けている印象。

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2023/12/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

8編のうちブラックじゃないのは2編だけ。ギャップが激しくて今読んでるのはどっち?ってドキドキ。 「金色の風」いい話だけど、わんちゃんが死ぬ話はダメ 「孤独の谷」謎の伝染病の正体は衝撃! ブラック編はゾクっとするし、優しい編は海外旅行に行きたいなってなる。どれも読みやすく引き込まれてあっという間に読了。

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2023/12/15

「サクリファイス」シリーズから読み始めて少し間は空いたが「ビストロ・パ・マル」シリーズでまた最近読み始めた著者であるが、最近の作は良くできている、本作も短編集ではあるが、どの作品もウィットに富んでなかなかの出来だった、そんなにベストセラー作家ではなさそうだが、気がついたら読みたい...

「サクリファイス」シリーズから読み始めて少し間は空いたが「ビストロ・パ・マル」シリーズでまた最近読み始めた著者であるが、最近の作は良くできている、本作も短編集ではあるが、どの作品もウィットに富んでなかなかの出来だった、そんなにベストセラー作家ではなさそうだが、気がついたら読みたいと思う作家となった。

Posted byブクログ

2023/12/03

星2.5 前向きになれる話は「金色の風」「迷宮の松露」くらいで、あとは後味が良くない短編が続く。近藤史恵の本らしく、読みやすい。

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2023/12/01

最初の「降霊会」を読んでミステリ系短編かと思ったけどそうでもないみたい。 「金色の風」が読み心地良い。

Posted byブクログ

2023/12/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

他人のものばかり欲しがるあの子。いるはずのない住人の気配。甘やかに秘密を分かち合う二人の女。宿命的な死に蝕まれた村。妻と別れた男に訪れた非日常……。 隠された真実に気づかせてくれる珠玉の作品集。 題名から「ホテル・カイザリン」で起こる出来事の話かと思っていた。だけど、8編からなるそれぞれのお話だった。それがどれも面白くて、あっという間に読んでしまった。 学園祭で行われた降霊会。そこに隠された秘密と主人公の家族を襲った悲劇。なんだかなぁと。本当の正義とはなんだったのか。難しいところだよね。まぁ、主人公に人の心がないことはわかった。「降霊会」 長年続けていたバレエを辞めて単身フランスで生活を始めた夕。そこで知り合った異国の友達と飼い犬。行ったことのないフランスの街並み。なんだか情景がそこに浮かんで、自分も一緒にフランスにいるかのようだった。主人公が吹っ切れてよかった「黄金の風」 モロッコに長期滞在している主人公が異国の地で出会った日本人観光客からもらった松露。そこで思い出す亡くなった祖母のこと。ブラック企業で病んでしまった彼女。前の章の「黄金の風」に少し似ているけど、少しテイストが違う。そして、異国の風をかんじる文章。すごい好き「迷宮の松露」 なんでも人の物を欲しがる彼女。小学生の時に家に遊びに来た友達が見せてくれたボールペンをこっそり盗んで自分のものにした。その後、そんなことを忘れて大学生になった彼女は、相変わらず人の物を欲しがる女に。ゲイの友達の彼氏に目をつけて…本当にこの女は自業自得。隣の芝生は青く見えるのは仕方ないけど、やり方とかが本当に汚かった。本当に自業自得で終わって良かった。少し怖かったけど「甘い生活」 一人暮らしを始めた主人公。朝の4時に上の階から洗濯機を回す音がして目が覚める。管理会社に連絡しても上の階は空室だと言われて…怖すぎる!本当に無事で良かったけど、本当に卑劣な犯行だと思った。主人公が無事で本当に良かった。こういうことって、実際にありそうで怖い。「未事故物件」 1人になりたいときに使うホテル・カイザリン。そこで知り合った女性と再会するのを楽しみにしていた主人公。しかし、彼女の身に降りかかる不幸。女の友情というのか愛情というのか。あの人に知られるぐらいならと犯した罪。なんだかなぁと「ホテル・カイザリン」 呪いがかかったような村の掟。誰かが死んだら村を出る。なぜ、そんなことになったのか、調査を始める。そこで判明した事実は。なんというかそんな病あるの?って思ったし、怖かった。なんで、村から出て行った親族が知らん国の田舎に暮らしているのか。その理由もなんだか悲しいし、どうにかならんのか。「孤独の谷」 離婚したばかりの小説家。自身のSNSで知り合った女性とリアルでも会うようになる。離婚した妻を忘れられない小説家。読んでいくうちから、薄々感じるモラハラ感。女性は献身的に夫に尽くすべきという考え方の小説家。あらわになるモラハラDV。そして、SNSで知り合った女の本性。もう何もかもが怖い「老いた老犬のように」 ミステリーから旅行記みたいな話までさまざまな話があって面白かった。 2023.12.1 読了

Posted byブクログ