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ホテル・カイザリン の商品レビュー

3.5

91件のお客様レビュー

  1. 5つ

    12

  2. 4つ

    25

  3. 3つ

    47

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

    0

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2024/01/06

 短編集。どれもこれも、ひきこまれてしまう内容だった。甘い生活、ホテルカイザリン、孤独の谷が好みだった。

Posted byブクログ

2023/12/30

8編収録されている作品集。冒頭の『降霊会』が素晴らしい。学園祭の実行委員で語り手である南田。子供騙しのような降霊会が展開されていく中で南田自身のことと繋がっていく。その展開の不穏さや、どんでん返しとそれだけでは終わらないラストの衝撃まで一気読みで本当にすごい。他の作品も面白いけれ...

8編収録されている作品集。冒頭の『降霊会』が素晴らしい。学園祭の実行委員で語り手である南田。子供騙しのような降霊会が展開されていく中で南田自身のことと繋がっていく。その展開の不穏さや、どんでん返しとそれだけでは終わらないラストの衝撃まで一気読みで本当にすごい。他の作品も面白いけれど『降霊会』がひとつ抜けている印象。

Posted byブクログ

2023/12/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

8編のうちブラックじゃないのは2編だけ。ギャップが激しくて今読んでるのはどっち?ってドキドキ。 「金色の風」いい話だけど、わんちゃんが死ぬ話はダメ 「孤独の谷」謎の伝染病の正体は衝撃! ブラック編はゾクっとするし、優しい編は海外旅行に行きたいなってなる。どれも読みやすく引き込まれてあっという間に読了。

Posted byブクログ

2023/12/15

「サクリファイス」シリーズから読み始めて少し間は空いたが「ビストロ・パ・マル」シリーズでまた最近読み始めた著者であるが、最近の作は良くできている、本作も短編集ではあるが、どの作品もウィットに富んでなかなかの出来だった、そんなにベストセラー作家ではなさそうだが、気がついたら読みたい...

「サクリファイス」シリーズから読み始めて少し間は空いたが「ビストロ・パ・マル」シリーズでまた最近読み始めた著者であるが、最近の作は良くできている、本作も短編集ではあるが、どの作品もウィットに富んでなかなかの出来だった、そんなにベストセラー作家ではなさそうだが、気がついたら読みたいと思う作家となった。

Posted byブクログ

2023/12/03

星2.5 前向きになれる話は「金色の風」「迷宮の松露」くらいで、あとは後味が良くない短編が続く。近藤史恵の本らしく、読みやすい。

Posted byブクログ

2023/12/01

最初の「降霊会」を読んでミステリ系短編かと思ったけどそうでもないみたい。 「金色の風」が読み心地良い。

Posted byブクログ

2023/12/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

他人のものばかり欲しがるあの子。いるはずのない住人の気配。甘やかに秘密を分かち合う二人の女。宿命的な死に蝕まれた村。妻と別れた男に訪れた非日常……。 隠された真実に気づかせてくれる珠玉の作品集。 題名から「ホテル・カイザリン」で起こる出来事の話かと思っていた。だけど、8編からなるそれぞれのお話だった。それがどれも面白くて、あっという間に読んでしまった。 学園祭で行われた降霊会。そこに隠された秘密と主人公の家族を襲った悲劇。なんだかなぁと。本当の正義とはなんだったのか。難しいところだよね。まぁ、主人公に人の心がないことはわかった。「降霊会」 長年続けていたバレエを辞めて単身フランスで生活を始めた夕。そこで知り合った異国の友達と飼い犬。行ったことのないフランスの街並み。なんだか情景がそこに浮かんで、自分も一緒にフランスにいるかのようだった。主人公が吹っ切れてよかった「黄金の風」 モロッコに長期滞在している主人公が異国の地で出会った日本人観光客からもらった松露。そこで思い出す亡くなった祖母のこと。ブラック企業で病んでしまった彼女。前の章の「黄金の風」に少し似ているけど、少しテイストが違う。そして、異国の風をかんじる文章。すごい好き「迷宮の松露」 なんでも人の物を欲しがる彼女。小学生の時に家に遊びに来た友達が見せてくれたボールペンをこっそり盗んで自分のものにした。その後、そんなことを忘れて大学生になった彼女は、相変わらず人の物を欲しがる女に。ゲイの友達の彼氏に目をつけて…本当にこの女は自業自得。隣の芝生は青く見えるのは仕方ないけど、やり方とかが本当に汚かった。本当に自業自得で終わって良かった。少し怖かったけど「甘い生活」 一人暮らしを始めた主人公。朝の4時に上の階から洗濯機を回す音がして目が覚める。管理会社に連絡しても上の階は空室だと言われて…怖すぎる!本当に無事で良かったけど、本当に卑劣な犯行だと思った。主人公が無事で本当に良かった。こういうことって、実際にありそうで怖い。「未事故物件」 1人になりたいときに使うホテル・カイザリン。そこで知り合った女性と再会するのを楽しみにしていた主人公。しかし、彼女の身に降りかかる不幸。女の友情というのか愛情というのか。あの人に知られるぐらいならと犯した罪。なんだかなぁと「ホテル・カイザリン」 呪いがかかったような村の掟。誰かが死んだら村を出る。なぜ、そんなことになったのか、調査を始める。そこで判明した事実は。なんというかそんな病あるの?って思ったし、怖かった。なんで、村から出て行った親族が知らん国の田舎に暮らしているのか。その理由もなんだか悲しいし、どうにかならんのか。「孤独の谷」 離婚したばかりの小説家。自身のSNSで知り合った女性とリアルでも会うようになる。離婚した妻を忘れられない小説家。読んでいくうちから、薄々感じるモラハラ感。女性は献身的に夫に尽くすべきという考え方の小説家。あらわになるモラハラDV。そして、SNSで知り合った女の本性。もう何もかもが怖い「老いた老犬のように」 ミステリーから旅行記みたいな話までさまざまな話があって面白かった。 2023.12.1 読了

Posted byブクログ

2023/11/29

人間は心に秘めた思いがたくさんある。どの短編小説が良いとは言い難い。それぞれ良かったと思う。楽しく読ませていただいた。

Posted byブクログ

2023/11/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

8作の短編集。30〜50ページくらいの短編なのでスキマ時間にサクサク読んでたら、半日で読み終えてしまった。 ちょっとゾッとする『降霊会』や『未事故物件』や勇気をもらえる『金色の風』『迷宮の松露』、ちょっと怖い『甘い生活』、『ホテル・カイザリン』『孤独の谷』、なんだか切ない『老いた犬のように』 降霊会のラストでグッと掴まれて読み進めた。短編それぞれが少しゾッとするようなものだったり、ほっこりした気持ちになれたりして、一冊なのに色々な気持ちが味わえた。 結構外国の描写も出てくるので、海外旅行に行きたくなってしまった。 以下少しネタバレ。 降霊会は、自身が飲んでいた薬を妹に飲ませていた。それにより妹が死んでしまったのではないかと問い詰める幼馴染。しかし、妹の死因はその事実を幼馴染から知ったための自殺だった。まさかのラストの展開にびっくり。 金色の風はパリを走る様子が浮かんでくる爽やかな作品だった。挫折しても、努力した分は決して無駄ではなくて、その努力も芸術(バレエ)の一部。素敵な考えだと思った。 迷宮の松露は素敵な祖母に憧れた主人公。ただ、祖母の良いところしか見てなかったのではないか?完璧な姿だけ見て憧れていたとしたら、かなりハードルが高い。誰しも完璧ではないし、完璧じゃないからこそ人間なのかなー。松露、食べてみたい。 他人のものが欲しくなっちゃう主人公の甘い生活。タイトルは可愛らしいけど、ラストは復讐。 友達の高級そうなペンが欲しくなって、無くしたように偽装して手に入れた。そのペンに無くしたことによって友達の人生は大きく変わってしまった。 うん、他人のものを奪っちゃダメだね。 未事故物件は、その名の通り。未だ事故が起こっていない物件(でもこれから起こる)。ホラーかと思ったけど幽霊とかではなく、結局怖いのは人間なんだよなー。 ホテルカイザリンは、なんだか不思議な関係の女性二人の話。家庭に疲れ、夫が出張の時だけホテルカイザリンに泊まりに行く主人公。そこでよく会う女性と仲良くなり、毎月一度の宿泊を楽しみにしている。主人公は裕福な社長令嬢だったが、偽装問題により会社は転落。そこを救ったのが後の夫だった。そして、夫と結婚した今、夫の会社で食中毒騒ぎが発生。ホテルで会う女性にまた会いたい、けれど失望されたくないという思いから、それなら会えない状況にしてしまえばいいとホテルに火を放つ。 その一方で相手の女性は保険金目当てで夫を殺害していたことが新聞で報道されていた。 ある田舎に住む波良原という一族に伝わる風土病。誰かが謎の死を遂げると、村のものはみんなでで行き、家族がバラバラになるという。 その原因は言語コミュニケーションだという。そんな馬鹿なという気持ちのまま読み進め、でも本当にそうだとしたら怖いなとも思った。 老いた犬のように。これは切ない。可哀想な人の面倒を見るのが好き、自分より哀れで惨めだと思う人しか愛せない。 どの作品も短編なのに、心に残るものばかりだった。他の作品も読んでみたい作家さんでした。

Posted byブクログ

2023/11/22

いろいろなテイストの短編集。 モヤモヤするのもあり、ミステリー仕立てもあり。 旅と食べ物のテーマもあり。 読みやすいので息抜きに読むとちょうど良かった。

Posted byブクログ