ホテル・カイザリン の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ホテル・カイザリン 近藤史恵 ∞----------------------∞ 短編集。テイストがバラバラだなと思ったら、初出年も2010年から2023年と広く、寄せ集め感があった。 「交霊会」の妹が死んだ理由が怖かったな。良いことしたつもりが余計なことをしてしまってたっていう。 「甘い生活」の主人公は最悪。人のもの欲しがる人っているけど、自分がとったことすら人のせいにするって最悪すぎて、結末はそうだろうなって気がした。 タイトルにもなってる「ホテルカイザリン」は普通に泊まってみたくなった。 「孤独の谷」はそんな病があったら生きてても楽しく無さそうだなって思った。親族みんな散り散りにならなければならない、というのは病気の原因が言語コミュニケーションによるものだから。あえて言葉も分からない国で1人きりって不安で仕方ないと思う。 「老いた犬のように」は、昭和以前の人と現代の人との会話って感じがした。何でもハラスメントとする時代もどうかと思うけど、自分の行いこそが正しいと思う主人公が哀れだった。 -交霊会-金色の風-迷宮の松露-甘い生活-未事故物件-ホテル・カイザリン-孤独の谷-老いた犬のように- 2024/04/04 読了(図書館)
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ホテル・カイザリンの物語かと思っていたけど、「ホテル・カイザリン」のお話と他7つ、全く毛色の違った全8篇の短編集。 どのお話も読みやすく、展開が気になり、ついつい読み進めてしまう面白さがあった。 好きだったお話は「金色の風」と「迷宮の松露」で、海外の雰囲気をイメージしながら、前向...
ホテル・カイザリンの物語かと思っていたけど、「ホテル・カイザリン」のお話と他7つ、全く毛色の違った全8篇の短編集。 どのお話も読みやすく、展開が気になり、ついつい読み進めてしまう面白さがあった。 好きだったお話は「金色の風」と「迷宮の松露」で、海外の雰囲気をイメージしながら、前向きな気持ちで読み終われる感じが好きだった。 他のお話も面白くはあったけど、暗い気持ちになるお話で、個人的にはあまり好みではなかった。
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読んだことのある話もあったが、全体的にバラエティに富んでいて面白かった。 「甘い生活」に感情を揺さぶられた。
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纏まりのなさに逆に纏まり感じる。 淡々とつづられる物語。 ヒヤッとしたり、ホッコリしたり、それぞれテイストが違う。 もっと知りたい、続きを読みたいというところで終わる、絶妙の匙加減。
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短編集。1話が短いからとても読みやすかったし、面白かった。ミステリー、イヤミス、人が怖い、自分探しの旅で前向きになる、など色々な話があり飽きない。 各話の主人公は問題を抱えている。その問題は読み進めてくと徐々に分かってくるのだけど、これが作家さん上手だなと思った。小出しにしてく...
短編集。1話が短いからとても読みやすかったし、面白かった。ミステリー、イヤミス、人が怖い、自分探しの旅で前向きになる、など色々な話があり飽きない。 各話の主人公は問題を抱えている。その問題は読み進めてくと徐々に分かってくるのだけど、これが作家さん上手だなと思った。小出しにしてくるから、この人に何があったの?と気になってしょうがない。結果、どんどんページを捲りあっという間に読めた。 私のお気に入りは、『甘い生活』と『未事故物件』。 『甘い生活』は主人公が最低人間で、結末はスカッとするんだけど、モヤモヤも残る。イヤミスかな? 『未事故物件』は一番好き。ホラーと思いきやミステリー。最後の2行、 「大丈夫。怖いのは事故物件じゃないから」 恐ろしいのは、これから事故が起こる物件なのだ。 が印象に残ったし、怖い。
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ホテルを舞台とした短編集と思ったら、テーマもジャンルもバラバラなものでした。 ほっこりするものもありますが、ホラーっぽかったり、イヤミスっぽいミステリが多かったかな。
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短編集。アミの会などで既読が多かったが面白く読めた。ただ、1話目のインパクトが強かったので、2話目になかなか入り込めず時間がかかってしまった。
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アミの会(仮)の本で読んだ短編が多かったけど、それぞれ全く色の違う八編はとても楽しめた。行ったことのないモロッコの迷宮のような街並みを旅している気分になれたり、パリの石畳を思い出したり、一人でちょっといいホテルに泊まりに行きたくなったり。非日常を感じられる本。
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同じようなタイトルの作品を読んでいたので何も考えずミステリーだと決めつけてしまっていた…。8つのストーリーがあるのだが、一貫性がなく急に振り回されて心臓バクバクします。最後の作品が物足りなかったので評価は低め。
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学園ミステリー、ホラー、イヤミス、ばかりかと思って読んでみたら、悩んでる人の背中をそっと押してくれるような話もあり。 8つの短編集 【降霊会】 『降霊会、行います』 廊下に貼られたポスター。 「僕」の幼なじみの砂美が、学園祭の催し物で亡くなったペットの降霊会を企画した。気に...
学園ミステリー、ホラー、イヤミス、ばかりかと思って読んでみたら、悩んでる人の背中をそっと押してくれるような話もあり。 8つの短編集 【降霊会】 『降霊会、行います』 廊下に貼られたポスター。 「僕」の幼なじみの砂美が、学園祭の催し物で亡くなったペットの降霊会を企画した。気になった「僕」は降霊会に参加する。これは、降霊会に参加した全員がグルになった演技だ。1週間前に妹を亡くした「僕」にある告発をするための……。 「え……、待って、イヤーーー!」って心の叫びをあげたくなる笑 ✎┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 【甘い生活】 「子供の頃から、誰かのものが欲しくなるタチだった」 レストランで姉が頼んだクリームソーダ。友達のお人形。クラスメイトの鞄についてるマスコット。彼女たちがひどく惜しそうに、それをわたしにくれるとき、身体が痺れるような高揚を感じた。ある日、友達の沙苗が見せてくれた鮮やかなオレンジ色のボールペンが欲しくなり……。 そんなに人の物ばかり欲しがってたら、いつか自分の「1番大切な物」を奪われるよ...。〣( ºΔº )〣怖い怖い。 ✎┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 【未事故物件】 上野初美は、初めてのひとり暮らしで悩んでいた。 早朝4時、毎朝上の階の洗濯機を回す音で起こされ寝不足な日々が続いていた。友人の助言から 不動産屋に相談したが、なんと上の階には誰も住んでいないと言われる。 怖っわーー!!あれ思い出した! 友達の家に泊まったらベッドの下に...っていう都市伝説 。 「怖いのは事故物件じゃない」 (((;°Д°;))) ✎┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 【ホテル・カイザリン】 わたしはホテル・カイザリンに放火した。「なぜ放火したのか?」と聞かれても、警察に説明しても理解してもらえるとは思えない。 毎月第二火曜日、出張中の夫には秘密で泊まりにくるホテル・カイザリン。そこで、夫を亡くし夫が残した遺産でたまに泊まりに来るという1人の女性と知り合って...。 あなたの奥さん、大丈夫ですか? ✎┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 【孤独の谷】 大学で文化人類学を教える白柳は、風土病を専門としている。ある日 生徒の波良原美希から妙な相談を受ける。波良原家のものしか住んでいない纏谷村では 家族の誰かが亡くなると 他の家族は全員バラバラになってその土地を離れていくというものだった。伝染病か風土病のせいなのか?白柳は原因を調べようと纏谷に向かう。 そんな……。そんなことってある? それは孤独すぎる...。 ✎┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 【老いた犬のように】 理想の妻に離婚を言い渡された小説家の男。別れた後も元妻が忘れられず、離婚の原因が何だったのわからずに悩んでいる。ある日、自分のファンだという若い女性とSNSで繋がり 実際に会うことになり、だんだん距離を縮めていくが...。 ゾワッ!もうゾワッしかない! なんなのこの男!笑 ✎┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 【金色の風】 幼い頃から習っていたバレエを諦めた女性の話。 【迷宮の松露】 祖母のような完璧な女性を目指そうと頑張り過ぎて 心身が壊れてしまった女性の話 どちらも爽やかな話だったけど、どちらの主人公も 人生をリセットしようと海外に留学や旅行に出る話で。私は「突然の海外」が苦手なので笑 (ゆーきの苦手シリーズその3) 感想は省きますっ。 近藤史恵さんの本は「ハブラシ」もイヤ〜〜な感じだったんだよなぁ笑 他の作品も気になるところ。 今から図書館に待ちに待った本を取りに行くのだ!! 楽しみーーー(*p'∀'q)
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