1,800円以上の注文で送料無料

ホテル・カイザリン の商品レビュー

3.5

73件のお客様レビュー

  1. 5つ

    9

  2. 4つ

    21

  3. 3つ

    37

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2024/02/20

短編集。アミの会などで既読が多かったが面白く読めた。ただ、1話目のインパクトが強かったので、2話目になかなか入り込めず時間がかかってしまった。

Posted byブクログ

2024/02/19

アミの会(仮)の本で読んだ短編が多かったけど、それぞれ全く色の違う八編はとても楽しめた。行ったことのないモロッコの迷宮のような街並みを旅している気分になれたり、パリの石畳を思い出したり、一人でちょっといいホテルに泊まりに行きたくなったり。非日常を感じられる本。

Posted byブクログ

2024/02/16

同じようなタイトルの作品を読んでいたので何も考えずミステリーだと決めつけてしまっていた…。8つのストーリーがあるのだが、一貫性がなく急に振り回されて心臓バクバクします。最後の作品が物足りなかったので評価は低め。

Posted byブクログ

2024/02/15

学園ミステリー、ホラー、イヤミス、ばかりかと思って読んでみたら、悩んでる人の背中をそっと押してくれるような話もあり。 8つの短編集 【降霊会】 『降霊会、行います』 廊下に貼られたポスター。 「僕」の幼なじみの砂美が、学園祭の催し物で亡くなったペットの降霊会を企画した。気に...

学園ミステリー、ホラー、イヤミス、ばかりかと思って読んでみたら、悩んでる人の背中をそっと押してくれるような話もあり。 8つの短編集 【降霊会】 『降霊会、行います』 廊下に貼られたポスター。 「僕」の幼なじみの砂美が、学園祭の催し物で亡くなったペットの降霊会を企画した。気になった「僕」は降霊会に参加する。これは、降霊会に参加した全員がグルになった演技だ。1週間前に妹を亡くした「僕」にある告発をするための……。 「え……、待って、イヤーーー!」って心の叫びをあげたくなる笑 ✎┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 【甘い生活】 「子供の頃から、誰かのものが欲しくなるタチだった」 レストランで姉が頼んだクリームソーダ。友達のお人形。クラスメイトの鞄についてるマスコット。彼女たちがひどく惜しそうに、それをわたしにくれるとき、身体が痺れるような高揚を感じた。ある日、友達の沙苗が見せてくれた鮮やかなオレンジ色のボールペンが欲しくなり……。 そんなに人の物ばかり欲しがってたら、いつか自分の「1番大切な物」を奪われるよ...。〣( ºΔº )〣怖い怖い。 ✎┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 【未事故物件】 上野初美は、初めてのひとり暮らしで悩んでいた。 早朝4時、毎朝上の階の洗濯機を回す音で起こされ寝不足な日々が続いていた。友人の助言から 不動産屋に相談したが、なんと上の階には誰も住んでいないと言われる。 怖っわーー!!あれ思い出した! 友達の家に泊まったらベッドの下に...っていう都市伝説 。 「怖いのは事故物件じゃない」 (((;°Д°;))) ✎┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 【ホテル・カイザリン】 わたしはホテル・カイザリンに放火した。「なぜ放火したのか?」と聞かれても、警察に説明しても理解してもらえるとは思えない。 毎月第二火曜日、出張中の夫には秘密で泊まりにくるホテル・カイザリン。そこで、夫を亡くし夫が残した遺産でたまに泊まりに来るという1人の女性と知り合って...。 あなたの奥さん、大丈夫ですか? ✎┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 【孤独の谷】 大学で文化人類学を教える白柳は、風土病を専門としている。ある日 生徒の波良原美希から妙な相談を受ける。波良原家のものしか住んでいない纏谷村では 家族の誰かが亡くなると 他の家族は全員バラバラになってその土地を離れていくというものだった。伝染病か風土病のせいなのか?白柳は原因を調べようと纏谷に向かう。 そんな……。そんなことってある? それは孤独すぎる...。 ✎┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 【老いた犬のように】 理想の妻に離婚を言い渡された小説家の男。別れた後も元妻が忘れられず、離婚の原因が何だったのわからずに悩んでいる。ある日、自分のファンだという若い女性とSNSで繋がり 実際に会うことになり、だんだん距離を縮めていくが...。 ゾワッ!もうゾワッしかない! なんなのこの男!笑 ✎┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ 【金色の風】 幼い頃から習っていたバレエを諦めた女性の話。 【迷宮の松露】 祖母のような完璧な女性を目指そうと頑張り過ぎて 心身が壊れてしまった女性の話 どちらも爽やかな話だったけど、どちらの主人公も 人生をリセットしようと海外に留学や旅行に出る話で。私は「突然の海外」が苦手なので笑 (ゆーきの苦手シリーズその3) 感想は省きますっ。 近藤史恵さんの本は「ハブラシ」もイヤ〜〜な感じだったんだよなぁ笑 他の作品も気になるところ。 今から図書館に待ちに待った本を取りに行くのだ!! 楽しみーーー(*p'∀'q)

Posted byブクログ

2024/02/13

掌編、というには長すぎるのだろうけど。 誰かの人生のほんの一部分を 掌に乗せて覗き見させてもらっている様な印象。 怖かったり、ホッとさせられたり、 どっちに転ぶか分からないのが面白い。

Posted byブクログ

2024/02/09

8篇を収録した短篇集。イヤミスもあれば純文学っぽい作品もあり、ジャンルにこだわらず幅広い作品が並ぶ。 どんな作品を書いても一定の水準にある近藤さんのうまさは認めるが、初出一覧を見ると2010年から2023年まで及んでおり、他のアンソロジーのために書かれた作品が多いようだ。そのせい...

8篇を収録した短篇集。イヤミスもあれば純文学っぽい作品もあり、ジャンルにこだわらず幅広い作品が並ぶ。 どんな作品を書いても一定の水準にある近藤さんのうまさは認めるが、初出一覧を見ると2010年から2023年まで及んでおり、他のアンソロジーのために書かれた作品が多いようだ。そのせいかまとまりのなさを感じてしまった。

Posted byブクログ

2024/02/04

短編集。交霊会では自分が善意でした事って本当に正しいのか?と不安になり、ホテルカイザリンでは、自分ではどうしようもない不運な人生から逃れる事はできないのか?と思ったり。それぞれ物語の最後に考えさせられる。

Posted byブクログ

2024/06/06

 人はみな、多かれ少なかれ満たされない思いを抱えて生きている。ただ、その思いとどんな向き合い方を選択するかで人生は違ってくる。  そんな人たちの「選択」を描く8つの物語。            ◇  今日は学園祭当日だ。僕は久しぶりに校門を潜った。  高校2年で実行委員を務める僕...

 人はみな、多かれ少なかれ満たされない思いを抱えて生きている。ただ、その思いとどんな向き合い方を選択するかで人生は違ってくる。  そんな人たちの「選択」を描く8つの物語。            ◇  今日は学園祭当日だ。僕は久しぶりに校門を潜った。  高校2年で実行委員を務める僕は学園祭の中心メンバーとして運営に当たるはずだったが、家庭の事情で昨日までの1週間を欠席したためほとんど手伝えなかった。  エントランスに来た僕は、壁に貼られたポスターに気がついた。ポスターには「降霊会、行います」と書かれていて、死んだペットの降霊をすると小さな字で付け加えられている。責任者は宮迫砂美となっていた。  砂美は僕の幼馴染であり、家族同士顔見知りだ。優等生の砂美は教師ウケがよいため、僕が休んでいる間の急な申請にも関わらず、催しは許可されたらしい。  茶番だとは思うのだけれど、この企画を立てた砂美の意図が気になった僕は降霊会に参加することにした。  外光が遮断された理科準備室には長方形のテーブルがあり、その周りに椅子が8脚置かれている。  その1つに座るのがイタコを務めるエレナというゴスロリ風の女子で、僕を含め7人の参加者が席に着くと照明が消された。  進行役の女生徒が、手にした蝋燭で以て参加者それぞれの前に立てられた蝋燭に火を灯していく。そして最後にエレナの前にある大きめの蝋燭に火を灯すと、進行役の女生徒は最初の降霊希望者を募る呼びかけをした。  1年生らしい女生徒がおずおず手を挙げる。2ヶ月前に死んだウサギを呼び出してほしいと言う。  了解したエレナは、全員に隣の生徒と手を繋ぐよう指示した。そして手と手が繋がるのを見届ると、エレナは呪文を唱えはじめ……。 (第1話「降霊会」) 全8話。        * * * * *  ミステリーあり、サスペンスあり、ホラーあり、ヒューマンドラマありのバラエティ豊かな短編集でした。  第1話「降霊会」(28㌻)は見事などんでん返しミステリーで、攻守ところを変えていく終盤の心理戦がなんともおもしろい。でも、これはほんの序ノ口です。  個人的にはヒューマンドラマ仕立ての話が気に入りました。  特に、8作中最も紙数を費やした第2話「金色の風」(56㌻)が希望と再生を感じさせる作りで好みに合っていました。  もちろん、第3話「迷宮の松露」(24㌻)もよかったですし、表題作の第6話「ホテル・カイザリン」(32㌻)も意外な結末まで用意されていておもしろかった。  でも、2番目のお気に入りとしては、第7話「孤独の谷」(28㌻)を挙げたいと思います。  「孤独の谷」はオカルト色の強いホラーで、超短編なのを感じさせないほど読ませます。  あとは、軽いサスペンスホラーの第4話「甘い生活」(28㌻)と、第5話「未事故物件」(24㌻)もうまくまとめられていたと思います。  各話はいろいろなジャンルに味つけされているのですが、満たされない思いを抱える主要人物が岐路に立ったとき、何を選択したかでどんな人生を迎えることになるのかというテーマに基づいて書かれているので、統一感のある作品集になっています。  近藤史恵さんという作家のオールマイティぶりがわかる作品でもあるので、近藤さんの作品を初めて読む方にはお勧めです。

Posted byブクログ

2024/01/29

特にまとまりはない短編集だが「私の作風は様々ですよ」と自己紹介しているようなバリエーションに富んだ内容だった。『降霊会』→ぎぇっ!陰湿ぅ!『金色の風』→海外生活の空気感が伝わる。『迷宮の松露』→近藤さん得意のお菓子ウンチク。『甘い生活』→因果応報的ざまーみろ感。『未事故物件』→こ...

特にまとまりはない短編集だが「私の作風は様々ですよ」と自己紹介しているようなバリエーションに富んだ内容だった。『降霊会』→ぎぇっ!陰湿ぅ!『金色の風』→海外生活の空気感が伝わる。『迷宮の松露』→近藤さん得意のお菓子ウンチク。『甘い生活』→因果応報的ざまーみろ感。『未事故物件』→これはリアルに怖いかも。『ホテル・カイザリン』→隠れ家ホテルでの愛憎劇。『孤独の谷』→このホラー感、長編で読みたい。『老いた犬のように』→男性の微妙な下心的心情が秀逸。総括:お気に入りは『孤独の谷』『老いた犬のように』

Posted byブクログ

2024/01/28

程よい内容の短編集。 ゾッとする話とグッとくる話の温度差が良い。 「金色の風」と「迷宮の松露」が良かった。 「孤独の谷」はなかなかミステリーチックで引き込まれたが真相が少し物足りなかった。 「未事故物件」は今どきありそうな内容でかなり怖いなと感じた。

Posted byブクログ