レーエンデ国物語 の商品レビュー
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ある国の物語。 ユリアは英雄の父とともに父が愛した美しい地レーエンデに向かう旅に出る。 銀呪病という不治の病により呪われた地・レーエンデ。 貴族の子として閉ざされた生活を強いられてきたユリアはレーエンデの森で暮らす青年トリスタンと出会う。 満月の夜に不思議な光に包まれることで徐々に体が銀の鱗に覆われ、最後には死んでしまう死病・銀呪病は恐ろしくもあり美しい。レーエンデの地をより幻想的に思わせる。 どう生きたいか。それを決めるのは生まれではなく今の自分自身である。
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多崎センセーが描く重厚ファンタジーの1冊目……というより、ロマンス要素がだいぶ強かったりしたり…。 物語の転換点がすごい後半なので驚いたけど、全5章と言われるとまぁ納得。つまりシリーズ5冊内での導入であってその分流れがゆっくりなんですよね?と今のうちから予想しておきます。(こういうのはハズレても恥ずかしくないので言い得というものなのです) 八章の(そしておそらく1巻のサブタイトルである)『花と雨』は結構お気に入り。真新しいフレーズではないけれど、互いの関係をうまく言い表していた。 しかし未だ全体像が見えないなぁ。どのようにこのシリーズを締めるのか期待ですね。 しかしトリスタン、お前ホント乙女ゲーの攻略キャラみたいだな…。
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帯あった「読後、放心し、空を見上げ、トリスタン、と呟く」のコメントに惹かれ、「私もトリスタンと呟きたい!」と思い、結果、物語の中盤でもう呟いてました笑 そのくらい、トリスタン。
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初のファンタジーだったがまんまとハマってしまった。話の展開が早く時系列を想像するのが難しい部分もあったが、それを凌駕する表現力で容易に美しいレーエンデの情景を思い浮かべることができた。 3人の波乱万丈すぎる人生に時に目を背けたくなるシーンもあったが最期まで見守り読み終えた。 案の定読了後に切なすぎて放心状態、、、 泡虫の正体は銀呪病患者の生まれ変わった姿なんだと思った。トリスタン、、、、、、 もちろん続編読ませていただきます。
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友人が読むと言っていたので手を取りました。作者である多崎さんの本を読むのも初めて。最後まで読み通せる程度には面白かったけれど、途中で何か所か気になるところにぶち当たるたびにテンションが上がりきらず、、という感じでした。とりあえず三部作らしいので、まああと二冊は読んでもいいかなーくらいなノリです。 気になりポイントその1は名詞で、「トリスタン」はやはりトリスタンとイズー物語のトリスタンを踏襲しているという強いメッセージなのか?というのが気になる。その他リーベやノイエなどドイツ語らしき単語が出てきたりと、そもそも別世界なのだから重なるべきではないのではと思ってしまう。 その2は主人公であるユリアのキャラクター造形。15歳とは言え為政者の一族の娘としてはあまりに幼い。彼女の成長も恋もよくわからないし、別に自分で運命を切り開いていくキャラでもない中で、「のちに聖母と呼ばれる」みたいな仰々しいナレーション(ナレーション自体も興ざめ感の方が強いけど)ともあまり合ってないし…。 その3はトリスタンとユリアの恋の結末は受胎でない、性的関係にないというのは今の時代踏まえていいとは思うけれど、性的関係じゃない理由が子供が孕めないからという感じで、消極的な感じなのがうーん。積極的に支持してほしかった。エールデもなあ…もう少し読んだらいろいろ見えてくると思うので、もう少し読むかという感じ といろいろ書きましたが、唯一最後トリスタンが銀の粒子となって消えていくビジュアルは美しかったと思います。
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ボリュームがあるように見えたが続きが気になりあっという間に読み終わった。冒険のファンタジーだと思いきや、恋愛の要素もあり政治的な話もあり盛りだくさんだった。時間としては、ユリアの長い人生のほんの一部でも、人生においての大きな出来事でかけがえのない時間なんだろうなと思った。トリスタンにとっても、ユリアと出会い、過ごすことが精一杯生きることに繋がり素敵な最期を迎えられたのだと思った。 ・「僕の望みは、何ものにも縛られることなく自由に生きること。自分が正しいと思う道を進むこと。悔いのない人生を生き尽くし、満足して笑って死ぬこと。それだけです」
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映像で見たいと思った作品。 ロード・オブ・ザ・リングを何度も何度も見た記憶がよみがえった。 情景表現する言葉たちが、美しく、物語に引き込まれる。前半は物語の輪郭を、中盤から後半にかけて、深く駆け足のように進む。それにのせられ、読む手が止まらない。 メモした言葉として、2つ。 ...
映像で見たいと思った作品。 ロード・オブ・ザ・リングを何度も何度も見た記憶がよみがえった。 情景表現する言葉たちが、美しく、物語に引き込まれる。前半は物語の輪郭を、中盤から後半にかけて、深く駆け足のように進む。それにのせられ、読む手が止まらない。 メモした言葉として、2つ。 ●人間は誰でも役目を背負って生まれてくる。どんな人間にも生涯かけて成すべき仕事がある。自分には何もない、何もなかったって言う者は、まだそれを見つけていないか、見つけたのに目を逸らしているか、そのどちらか。 ●他人に求められる自分こそが理想の自分だと思ってるみたいだけど、理想の自分ってのは自分がなりたい自分のことをいう。それを履き違えてはいけない。 続きが読みたい。そう思わせてくれる作品。 この面白さは、読んだ人のみわかる。 さぁ、革命の話をしよう。
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ファンタジーはなかなか読まないので、最初はとっつきにくかったけど後半はスラスラ読めた 最後の最後に切なすぎて泣いた 大人のファンタジーというより少女漫画チックな気はしたけど素敵な雰囲気だったな
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ああ、星5つじゃ足りやしない。 こんなに心を震わせられたファンタジー小説は初めてだ。 ロード・オブ・ザ・リングの映画を初めて観たときの、子どもながらに『これは自分の人生で1番だ!』と言いきった時と同じ感覚だ。 トールキンの指輪物語をリアルタイムで読んでいた人たちがフロドやアラ...
ああ、星5つじゃ足りやしない。 こんなに心を震わせられたファンタジー小説は初めてだ。 ロード・オブ・ザ・リングの映画を初めて観たときの、子どもながらに『これは自分の人生で1番だ!』と言いきった時と同じ感覚だ。 トールキンの指輪物語をリアルタイムで読んでいた人たちがフロドやアラゴルンと共に冒険していたように、レーエンデ国の革命と自由を心同じく待ち侘びることができるのは、とても幸せなことである。
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読む時に対象年齢を考えてしまうのは職業柄ですが。 煽り文句に「大人向けのファンタジー」 とあって、ファンタジーなのに大人向け?と謎だったんだけど、読んでいくうちに納得した。 神の御子といえば処女懐胎かあ、そうなるかあ…。 キャラクターたちも世界観も素晴らしくて可愛くて、友情あり恋愛あり、時にラノベちっくなほど軽快なやり取りもある。みんなすごく喜びそうだけど、ちょっといろんな設定が重すぎて、小学校はNGのライン。中学校は要検討。 個人的には大好物、大興奮すぎて、電車乗り過ごしそうになるくらい夢中で読みました。 風景の描写も美しいし、表紙の雰囲気そのままで最高。 今後のレーエンデ国がどうなっていくのか、続きも絶対に読みます。続編はどの時間軸になるんだろう?ナルニア国物語みたいな感じなのかなあ。 ただもう切なすぎて。 トリスタンもユリアも、もちろんヘクトルも。 全員切なくて苦しい。 切なすぎて切なすぎて、しばらく引きずりそう。
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