死ぬまで生きる日記 の商品レビュー
死にたい感情を話し、自分を受け入れること。答えのない問いに向き合い続けるプロセスは苦しいけれど、少しずつ変化していく姿に胸を打たれた。彼女が生きるために紡ぐ文章に救われる人がたくさんいるだろう。一緒にカウンセリングを受けているような感覚になった。
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死にたいという感情を否定しなくていい。まず受け入れる。そしてどうしてそう思うのかを考えてみる。 当たり前のことだけど、当たり前にできていなかった。それが知れただけでもよかった。
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希死念慮がちょうど私にとってタイムリーな話題だったので、興味を惹かれて読んだ。私も楽しさや嬉しさがいくらあっても唐突にいきなり希死念慮が訪れて飲み込まれる時がある。この苦しみは何なのだろうとずっと思いながら文章を書くことで気持ちをまぎらせてきたからこそ、このエッセイは私も経験する事を作者がカウンセラーとの会話を通して言語化して解きほぐしていっていて面白かった。 「死にたい」が「帰りたい」で「書きたい」という言い換えになること。 私も、社会一般の規範に押しつぶされてしまいそうに感じるとき、「ここは自分の居場所じゃない」と感じて、ここを自分の居場所にしたいから、自分がいられる居場所を増やしたいからこそ、気持ちを言語化して精神的に「場所を増やして」いるという感覚がある。文章を書くことは、私の延命に繋がるし、私を希死念慮を引き起こす孤独感から救う手段なのだ。という事がこの本を呼んではっきりとわかってスッキリした。 言葉にすることは私を救う。 たまに読み返したいと思った。
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認知行動療法メモとマザーリングはためになりそうなので、 活用しようと思った。 死にたいという感情をさらけ出すことで、 実はその感情は、「○○たい」だったというところに共感した。 カウンセラーとの2年間のやりとりを丁寧に言語化した日記風の作品。
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自分がカウンセリングを受けていた頃のことと重ね合わせてみたり、「こんな感覚が世の中にあるんだ」と驚いたりしていたらあっという間に読み終わりました。自分の(主に苦しい)心模様をこんなに精緻に書ききれること、本当にすごいと思います。死にたいという逃れられない感情を抱えながらも、必死に...
自分がカウンセリングを受けていた頃のことと重ね合わせてみたり、「こんな感覚が世の中にあるんだ」と驚いたりしていたらあっという間に読み終わりました。自分の(主に苦しい)心模様をこんなに精緻に書ききれること、本当にすごいと思います。死にたいという逃れられない感情を抱えながらも、必死に生きてきたからこそじゃないかと。 あとカウンセラーさんの寄り添い方も素晴らしかった。心理学の勉強をしてみたいなと改めて思いました。
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「自分が火星人だと思う人は、自殺した、しないにかかわらず、書くものから孤独だということが伝わってくる人だったように思います。そういう人たちが書いたものを読むと、息がしやすくなる」(p167) この感覚すごくわかるな〜と思った。
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死にたいという思いを抱えながら生きている蘭さんが、その思いと向き合いながらつづった本。本田さんとのオンラインカウンセリングで感じたことも細やかに言語化されている。家や社会への安心感がなかったこと、ミックスルーツでみんなと違うという感覚、みんなを騙しているような感覚を持っていたこと、死にたい気持ちと向き合って別の言葉での表現を見つけたことなどなど。 私は死にたい人に関わる仕事をしていて、その人たちの想いに寄り添う立場だけれど、共感を言語化する語彙力が足りないなって思うことがよくある。蘭さんのように、よくわからないけど突然死にたくなるという人を理解して一緒にいるために、蘭さんが自分の想いを言語化してくださることがとてもありがたい。 そして、カウンセラーの本田さん、この書籍化を許可されたところがすごい勇気だなと思う。カウンセリングや支援っていろいろ理論はあるものの、正解がない仕事。だからこそ、自分の支援のありかた、クライエントとやり取りした言葉やそれによってクライエントがどう思ったかが文字になって残ってしまうのって怖いところはあると思うし、だれがどう読むかどんな反応があるかわからないと考えると、守秘義務のある専門職の間で事例検討に出すのとは違った緊張感があると思う。にもかかわらず書籍化を許可された背景には、プロとしての自信もあるだろうし、蘭さんとのセッションを通じて蘭さんにとって生きることは書くことだということを感じ取られたこともあるんだろうなとも思う。 支援者としても蘭さんと本田さんの言葉から学ぶことは多かったありがたい本。お2人と、おすすめしてくれた友人に感謝。
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