52ヘルツのクジラたち の商品レビュー
「孤独ゆえ"愛"を欲し〜魂の物語」(背表紙より) 田舎の港町に引っ越し、隠居を希望する女性。 床修理業者のいきなり失礼な発言。 ジブリやアニメーション作品をイメージさせる世界観でした。 いろいろな背景がある人物と、そうでない全く親切なキャラクターの対比が面...
「孤独ゆえ"愛"を欲し〜魂の物語」(背表紙より) 田舎の港町に引っ越し、隠居を希望する女性。 床修理業者のいきなり失礼な発言。 ジブリやアニメーション作品をイメージさせる世界観でした。 いろいろな背景がある人物と、そうでない全く親切なキャラクターの対比が面白い。 自分はどっちに属するのかなぁと読後物思いに耽る。 読み始めたら最後。購入から一気読みしてしまいました。 登場人物多いですが、混乱するような関係性は少なく、物語としてはすっと入ってきます。 深読みするともっといろいろなメッセージがあるのかも? 良本だと思います。
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電車やカフェで読んではダメなやつだった! 涙腺にグッとくるシーンが多すぎる…!!! 色んな人に薦めたいし、今はいないけど、自分の子供にも読んで欲しい。 読み終わって、本屋さんでつけてもらったカバーを外したら、大本のカバー裏に短編が!これ気が付かない人いると思う!余計に幸せになれる...
電車やカフェで読んではダメなやつだった! 涙腺にグッとくるシーンが多すぎる…!!! 色んな人に薦めたいし、今はいないけど、自分の子供にも読んで欲しい。 読み終わって、本屋さんでつけてもらったカバーを外したら、大本のカバー裏に短編が!これ気が付かない人いると思う!余計に幸せになれるのでぜひめくってみて下さい。
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本屋大賞を受賞して「王様のブランチ」で紹介されたときから文庫化を待っていた。 そしてようやく読んだけれど、「そこまでか・・・???」 という感想。 ・ミステリーではないとは言え、アンの設定、後出しすぎないか? ・少年の祖母夫婦が色々な子供たちを面倒見たりしているという設定は...
本屋大賞を受賞して「王様のブランチ」で紹介されたときから文庫化を待っていた。 そしてようやく読んだけれど、「そこまでか・・・???」 という感想。 ・ミステリーではないとは言え、アンの設定、後出しすぎないか? ・少年の祖母夫婦が色々な子供たちを面倒見たりしているという設定は都合良すぎないか?
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もうすぐ母になる私。 気づけば一気読みして読了してた。 虐待やヤングケアラーの現代問題が多く、読書感想文を含め皆に読んで欲しい。
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面白かった! 読書に慣れていない私でも読みやすい。 一週間くらいで、ゆっくりと読み進めた。 寝るのが惜しいくらい読みたい、と思えたのは初めて。 続きが気になりすぎて、夜読むのが楽しみで、仕事を頑張れるほど。一日の終わりのご褒美のようだった。 アンさんのシーンで何度か泣いた。 悲しい結末に向かっていくさまが苦しくて辛かった。 名前もあるけど、なんとなく最初からゲイっぽいというか女性的な雰囲気というか、不思議な感覚を感じていたのは私だけじゃないはず。 追記:映画化が決定したそう。楽しみだけど、映画よりもドラマの方が向いているのでは?配信系の。 あの内容を2時間弱に収められるのだろうか…!
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孤独な者たちの物語。マイノリティだったり、弱者だったり、現代社会を生きにくい人たちは52ヘルツのクジラである。いつか本当の気持ちを分かり合える相手を探している。 主人公の貴湖は虐待を受けた過去をもち、理解者が全くいない幼少期を過ごした。親の愛を得られない貴湖は、差し伸べられた手を取ろうとすることもできず、許されない環境の中で育ち、社会への不適応を起こしている。そんな貴湖が初めて心を許した人がアンさんだった。絶望の日々から救い出され、自由になった貴湖だが、愛情を知らないゆえに受け取るべき声を受け取ることができなかった。アンさんの命、生き様をもって本当の愛を知ったキナコは、52との関わりの中で耳をそばだてている。今度こそ聴くべき声を聴き逃すまい、と。 読ませる仕組み作りが面白く、先が気になってどんどん読んでしまった。52との今後の関係性が一番気になるところでもあるが、終わりがハッピーエンドでほっとする。ベタな部分もあるが、そこもまたこの作品の良さなのだろうなと思った。 顔を顰めるなど、決まった表現が多く語彙が少し少ない印象があった。ただ、この物語を読む上では瑣末なことである。
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「人には魂の番人がいるんだって。愛を注ぎ注がれるような、たった一人の魂のような人が。あなたがその魂の番に出会うまで、私が守るよ。」主人公キナコのこの言葉が深い。マイノリティを美しく紡いだ感涙必須の良書です。
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めちゃくちゃ苦しいけど、生きてるって感じがして心動かされた。どんなに親が嫌いでも血の繋がりは消えないことが、子供にとってはこんなに苦しいなんて。最初から最後まで壮絶だった。
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52ヘルツの声のことを初めて知りました。助けを求めたいけど、声に出せない人がたくさんいる。その人に気づいてくれたアンさんは、とても素晴らしい人でした。トランスジェンダーや、ネグレクト等、気持ちに寄り添い、助け合い、救い合い、気づき合い、色々な人で支え合っている事を感じられる作品で...
52ヘルツの声のことを初めて知りました。助けを求めたいけど、声に出せない人がたくさんいる。その人に気づいてくれたアンさんは、とても素晴らしい人でした。トランスジェンダーや、ネグレクト等、気持ちに寄り添い、助け合い、救い合い、気づき合い、色々な人で支え合っている事を感じられる作品でした。 そして、海の家の存在にすごく惹かれた。
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アンさんの遺書を読んだ時涙が止まらなかった。 自分を一番わかってほしい母親に否定されて、心から愛した女性にも声を聞いてもらうことができずに去ってしまった。 自分が自分でいるだけで否定されて、自分らしくいることを拒絶されて、そんな状態で生きることに意味を見出せなくなったんだね。 き...
アンさんの遺書を読んだ時涙が止まらなかった。 自分を一番わかってほしい母親に否定されて、心から愛した女性にも声を聞いてもらうことができずに去ってしまった。 自分が自分でいるだけで否定されて、自分らしくいることを拒絶されて、そんな状態で生きることに意味を見出せなくなったんだね。 きっとそれは死ぬことと同じくらい、いやそれよりもっと残酷なことなのかもしれない。 自分らしく生きるってそれくらい大事。 それを認めてくれる人が1人でもいれば救われたのかな。 事情を知っていた塾長だけでも救ってあげてほしかった。 アンさんみたいな素敵な人が幸せになる世界ならいいのにな。 2024.7.15. ー追記ー 52ヘルツの声を聞くこと、 誰にも言えない秘密の部屋、誰にでもある自分だけの部屋ってあると思う。 でも52ヘルツの声はそんな部屋で発せられて昇華されるものじゃない。 それは確実に、誰かに向けて、外に向けて発してるもので、聞こえてほしくて届いてほしくて必死にその受信先を探してる。 それは時に人の生死に関わる大きな力を秘めている。 だから、ちょっと無理してでも届けようとすることってほんまに大事やと思う。 大好きな人の幸せを祈る前に、何も考えずに自分の欲をぶつけてほしい。 私はアンさんにそうしてほしかった。 相手が迷惑するとか、私じゃ不完全だとか、そんな踏みとどまる言い訳なんて考える隙もないぐらい、本能に従って行動してくれたらどんなに良かったやろうか。 口で言うのはものすんごい簡単。 でもそれができたらこんなに泣ける物語だって生まれてないね。 アンさん。 アンさんみたいな人が自分勝手に、もっと自分の欲に忠実な人になってくれるためには、どうしたらいいんやろう。 死なせずにいてもらうにはどうすれば良かったんやろう。 これは物語やけど、あまりにリアルで、あまりに身近で、考えずにはいられない。 どんな態度でいたらあなたは生き続けてくれたんやろうか。 一番近くで寄り添って魂の番になることなんかな。 それ以外になにか方法はあったんかな? 町田そのこさんってすごい。 私にとっては一番の作家さんだ。 全員のキャラクターが悪いとかないの。 可哀想に落ち着くことはあっても、それを単なる悪として描かないところがすごい。 そのどうしようもなさが人間らしくて、どうしても受け入れられない、分かり合えない、がもどかしくて歯がゆくて苦しくてその描き方がとっても美しい。 こんなにも感情を掴んで揺さぶる小説に出会ったのは初めてだ。 きっと、この52ヘルツのクジラたちは、これからもずっと読み続けると思う。 私が人と関わって生きていく限り永遠に私の愛読書であり続けると思う。 The message of this book is hearing the sounds of 52 Hz, which means saving the person from the most difficult situation. Listening to the voices from someone's bottom of their heart, building the strong trusted connection in the relationship.
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