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52ヘルツのクジラたち の商品レビュー

4.3

1165件のお客様レビュー

  1. 5つ

    500

  2. 4つ

    437

  3. 3つ

    133

  4. 2つ

    28

  5. 1つ

    7

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2023/07/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

温かいけど、苦しかった。 最初、貴瑚の「母親は自分に関心がない」というものから始まったので、親子仲が良くなかったのかな程度に思っていたら、それ以上に虐待を受けていて、読んでいて辛かった。 アンさんや愛のように、優しさを持っている人が、周囲から苦しめられる姿も辛かった。 現実に、酷いことをする人たちがいて、改めて軽蔑するし、自分がそのニュースを見て悲しむだけで、何もできないのももどかしい。 きっと二年後、二人は見違えるように成長していて、また一緒に暮らし始めていると思う。 孤独な52ヘルツのクジラじゃなくて、二人で幸せに暮らしているといいな。

Posted byブクログ

2023/07/06

待ちに待った文庫化。 すごく期待していた作品。 後半、続きを読みたいのに号泣しすぎて視界が霞む。 ティッシュが傍に必要。 人間の弱さ、悲しさ、虚しさ、強さ、がすごく伝わる。

Posted byブクログ

2023/07/05

生きてればいろんな人と出会うけど、 たった1人自分の声を聴いてくれる誰かに出会えたらそれはもう幸せなんだなあと思った。 世界中の52ヘルツのクジラ達に、 そんな出会いがあったらいいな

Posted byブクログ

2023/07/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

最後は泣きすぎて嗚咽気味… 途中読むのが苦しいところもあったけど、最後まで物語を見届けて心から良かった。 貴瑚も愛も虐待を受け、人を信じられなくなっていた。 そんな2人に手を伸ばしてくれたアンさん、美晴(本当に本当に良い子でまた泣けた。こんな親友がいる貴瑚もまた、とっても良い子なんだろうなと分かる)、匠くん、村中、村中のばぁちゃん、昌子さん。 貴瑚の心の傷は到底癒えるものではないけれど、愛という守るべきものができた彼女はきっともう大丈夫。 アンさんもきっと、クジラとなって見守ってくれる。 貴瑚とおばぁちゃんの繋がりがまた素敵で。 最後のシーンに、おばぁちゃんが島できっと楽しく過ごしてたんだろうな、とそれとなく分からせるシーンは痺れた。 一見嘘っぽく薄っぺらく見えそうな事も、町田さんの手にかかれば、本当にあるように思えてくることが不思議だ。 町田そのこさん。初めて読んだけど只者じゃない。

Posted byブクログ

2023/07/05

とある事情を抱え地方へ越してきた主人公とそこで出会った虐待児との絆の物語。 おまけで貰ったクジラの栞が素敵だった。 本書では、助けを求めている人達の"声にならない声"を他のクジラと周波数の異なる鳴き声を挙げる孤独な52ヘルツのクジラに例えている。 本書を読み...

とある事情を抱え地方へ越してきた主人公とそこで出会った虐待児との絆の物語。 おまけで貰ったクジラの栞が素敵だった。 本書では、助けを求めている人達の"声にならない声"を他のクジラと周波数の異なる鳴き声を挙げる孤独な52ヘルツのクジラに例えている。 本書を読み進めるにあたりクジラの鳴き声を聞かずにはいられなくなり調べて聞いてみた。 イメージと違い少し怖かった。 主人公は過去に自分が犯した罪の意識から、母親から虐待を受けている少年に手を差し伸べる。 その行為は贖罪と言ってしまえばその通りだが、警察に通報して後は知らんぷりでも良い状況下で少年のために行動できる優しさと頼もしさを持った主人公は素敵だと思った。 『ひとというのは最初こそ貰う側やけんど、いずれは与える側にならないかん。いつまでも、貰ってばかりじゃいかんのよ。』 主人公の芯の強さは過去に絶望の淵から救ってくれた恩人から与えて貰ったものでもあり、主人公も過去に声ならざる声を挙げていたひとりだった。 人生を変えてしまうほどの出会いが再び人生を変えるほどの出会いに結びつける…人との縁って不思議。 ただ、その恩人との別れの場面は衝撃的でいたたまれなかった。 どれだけ親しくてもその人が本当はどういう人でどういう葛藤を抱えているかなんて分からない。 心の奥は同じ境遇を持った者同士でしか埋めることは出来ないのかも知れないと思うと哀しくなる。 私ももう"与える側の人間"だ。誰に何をかは分からないが。 少なくとも、本書を読み過去の経験は良いも悪いも生きる上で逞しさに繋がると改めて感じた。 今も何処かで誰かの52ヘルツのクジラの声が聞こえるのだろうか。 正直、主人公のように手を差し伸べる勇気が出せるか自信はない。 でも耳を傾ける努力はしようと思った。 どんな過去でも乗り越えて今を生きている私達にしかできないことは必ずあるはずだから。 それはそうと、 本書の男性陣はなかなか粒揃いで好き嫌い分かれそうだがみんな誰推しなんだろう。 私はダントツ村中! 村中が最後まで村中でよかった〜〜泣

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2023/07/05

2021年本屋大賞受賞作。 読もう読もうと思っていて、先延ばしになっていた作品で、文庫化されたので購入。 本当に一気読みでした。導入からユーモアを忘れず、読者を置いて行かない本の作り。そして、何度も押し寄せる感情の波と涙。最高でした。

Posted byブクログ

2023/07/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

こんな目に遭ってる人達が実際にいると考えるとかなりしんどい。 主人公の家族が全員酷すぎる ミリオンダラーベイビー思い出した 本当ああいう時って精神的な視界が狭まって自分の中の選択肢が減って目の前が暗くなる感じになるんだろうな そりゃ死にたくなるさ 男も女も一緒かもしれないけど、昔からの男女の歴史を見てみると、基本女性は強いと思うんだけど、弱っている時に一見頼り甲斐がある男性が現れると縋ってしまう女性は一定数いるんだろうなと思った。 わかってるんだけど抜け出せないんだろうな。 かがみの孤城のようにアニメ映画にしたらいいんじゃないかと思った。

Posted byブクログ

2023/07/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

文庫化されるのを待ってた すぐに手に取り(しかもサイン本!) あっという間に読み終えた 想像以上に重くて悲しいところも多かった 私はどうしてもアンさんのことを思って やり切れない気持ちになってしまう キナコと愛の2年後はどうなるだろう 誰かの幸せを本気で願うことについて 考えさせられた

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2023/07/03

文庫になったので読んでみた。 とても良かった! キナコの過去が明らかになるにつれて、引き込まれていった。

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2023/07/03

2023.7.2 (日) 読了 人は独りでは生きていけない。 自分もずっとそう思っていた。 誰しもが伝えたいけど伝えられないことってあるんじゃないか。「助けて」って声に出して言いたいけど言えないことってあるんじゃないか。未熟者の自分だけれど大切な人のそんな52ヘルツの声を聴ける...

2023.7.2 (日) 読了 人は独りでは生きていけない。 自分もずっとそう思っていた。 誰しもが伝えたいけど伝えられないことってあるんじゃないか。「助けて」って声に出して言いたいけど言えないことってあるんじゃないか。未熟者の自分だけれど大切な人のそんな52ヘルツの声を聴けるような人になりたいと心から思う。 大分の街並みを舞台とした、辛く苦しくも愛に溢れた作品でした。

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