夜空に浮かぶ欠けた月たち の商品レビュー
それぞれのこころに抱えているものを、1人ひとり整理していく物語。仕事や人間関係や失った悲しみなど、それぞれの人生を、その人なりに、苦しんだり、悩んだり、悲しんだりしながら落としどころに納めて幸せになっていくのが、ほんわかしました。
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連作短編集。各章、心がくじけてしまった人達、それぞれのエピソードが綴られる。窪美澄節というか、らしい感じの作品であった。喫茶店・純と椎木メンタルクリニックを中心に繰り広げられる、群像劇。 相変わらず読みやすい作家さんです。 悪くはなかったのですが、特に響きもなかった。
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辛かった。 まるで自分を見ているみたいで。 リアルすぎたのかな。 そろそろ病院に行こうかなと思っていたタイミングだったから余計に重ねすぎてしまったのかもしれない。 今のタイミングじゃなかったのかもしれない。 「避難所みたいな人や場所はいくつか作っておくといいよ」 本当、これ。 こ...
辛かった。 まるで自分を見ているみたいで。 リアルすぎたのかな。 そろそろ病院に行こうかなと思っていたタイミングだったから余計に重ねすぎてしまったのかもしれない。 今のタイミングじゃなかったのかもしれない。 「避難所みたいな人や場所はいくつか作っておくといいよ」 本当、これ。 これが出来ないから自分を追い詰めすぎちゃうんだよね。 分かってる。分かってはいる。 でもいるって思ってるだけで救われる事も沢山ある。 でも、この本に出てきた人たち皆最後にはちゃんと光が見えていたから私もそこまで引きずり込まれずに済んだ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
【あらすじ】 東京の片隅、小さな二階建ての一軒家。庭に季節のハーブが植えられているここは、精神科医の夫・旬とカウンセラーの妻・さおりが営む「椎木(しいのき)メンタルクリニック」。キラキラした同級生に馴染めず学校に行けなくなってしまった女子大生、忘れっぽくて約束や締め切りを守れず苦しむサラリーマン、いつも重たい恋愛しかできない女性会社員、不妊治療を経て授かった娘をかわいいと思えない母親……。夫妻はさまざまな悩みを持つ患者にそっと寄り添い、支えていく。だが、夫妻にもある悲しい過去があって……。 【個人的な感想】 誰しも完璧な人はいないし、落ち込むことや上手くいかないことは沢山ある。けれど、それも絶対いつか終わりは来る。と思わせてくれる作品。 完璧であろうとしなくていい。心が疲れてしまうのは恥ずかしいことではない。
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「キャンベルのスープ缶」 真面目すぎるが故に。 新生活で慣れない土地に住んでいるだけでも心細いだろうに、色々と余計な事を考えてしまったら疲れてしまうよな。 「パイプを持つ少年」 ダメ人間だと卑下し。 何故出来ないのか分からないまま暮らしていたからこそ、どんどん状態は酷くなる一方...
「キャンベルのスープ缶」 真面目すぎるが故に。 新生活で慣れない土地に住んでいるだけでも心細いだろうに、色々と余計な事を考えてしまったら疲れてしまうよな。 「パイプを持つ少年」 ダメ人間だと卑下し。 何故出来ないのか分からないまま暮らしていたからこそ、どんどん状態は酷くなる一方で解決策もなかったのだろうな。 「アリスの眠り」 自分の価値を求めて。 誰かに依存していなければ生きていけない時点で、既に自立出来ていない状態なのだと気付く事は出来ないのだろうな。 「エデンの園のエヴァ」 再び発症してしまい。 心配するよりも先に偏見だけで会話をしようともせず、回復傾向にあった心に傷を付けていくなんて怒りたくなるだろ。 「夜のカフェテラス」 産まれて消えていく。 そういう運命だったとしか言いようがなくとも、一度抱いた命が散っていく様子を見るなんて親として苦しいだろうな。 「ゆりかご」 限界だと飛び出した。 突然言われても受け入れる事が出来ないかもしれないが、少しでも話を聞いてから今後を決めていたら違ったのかもな。
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最初のお話から号泣。みんな生きてるだけで偉いよ。三つ目のお話くらいから急に現実感が凄くてなんだか読めないでいる。続きはもう少し時間置いて読もうと思う。
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泣いた(৹ᵒ̴̶̷᷄﹏ᵒ̴̶̷᷅৹) とにかく泣いた(´;ω;`)ウゥゥ 私も心が疲れてるのかな? メンタルクリニックに通う人達の連作短編集です。 サクサク読める文体だし、どれもがどこかで聞いたようなお話なので、初めは軽い気持ちでページを捲っていました。 でも、それぞれの人たちが...
泣いた(৹ᵒ̴̶̷᷄﹏ᵒ̴̶̷᷅৹) とにかく泣いた(´;ω;`)ウゥゥ 私も心が疲れてるのかな? メンタルクリニックに通う人達の連作短編集です。 サクサク読める文体だし、どれもがどこかで聞いたようなお話なので、初めは軽い気持ちでページを捲っていました。 でも、それぞれの人たちが、メンタルクリニックで話を聞いてもらうだけで涙がボロボロ零れてしまうのを読んでいると、もうこちらも涙が止まらなくなってしまって(இωஇ`。) 登場人物は皆、自分をダメ人間と思っていて、こんな自分は価値がないと思っているのです。他人に認められないのは辛いけど、自分自身を受け入れられないのはもっと辛いですよね。 そんなことよくある話、大袈裟に考え過ぎだよなんて、人にも、そして自分自身にさえ軽く思ってしまうことはあるけれど、それではいけないな、と強く感じました。 同じ経験をしても感じ方は人それぞれ。強い人もいれば弱い人もいる。そして弱いことが悪いことじゃない!ということを優しく教えてくれたお話でした。 ……やっぱりちょっと今、私自身疲れてるんだろうなぁ。いいタイミングで読めて良かった(о´∀`о)
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初読みの作家さん。勝手にもっと尖った作品を描く方と思っていたので、こんなに優しい内容だったのにびっくり。ここにユーモアがプラスされれば、青山美智子さんの作品かと思うほど。 お話としては心の病気になったキッカケとどう再生していくか。みんなある心療内科に通いながらゆっくり治していく。...
初読みの作家さん。勝手にもっと尖った作品を描く方と思っていたので、こんなに優しい内容だったのにびっくり。ここにユーモアがプラスされれば、青山美智子さんの作品かと思うほど。 お話としては心の病気になったキッカケとどう再生していくか。みんなある心療内科に通いながらゆっくり治していく。 自分の気持ちが弱い時に読むと引っ張られてしまいそうではあるけど、キッカケは小さい事の積み重ねで、それが一気に溢れて心が壊れてしまうと治すには長く丁寧な治療や考え方を少しずつ変えていったり、気の長い作業になることがよく分かる。 まずは自分の逃げ場を作り、後は減点方式の考え方を改めて、加点方式にすること。いっぱいいっぱいの時は今の自分はこれができただけで、満点!と思えるぐらいがいいんだな。
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うつになってしまった人たちの話。 私もうつになって本を読み始めて いろいろと読んだけど、 メンタルケア系のものは 過剰と言っていいほど避けてきた。 本一冊でうつが治るなら苦労しない って思いながら。 この本を読んで、こんなに うつの話だとは思わなくて… でも、読んでよかった。 ...
うつになってしまった人たちの話。 私もうつになって本を読み始めて いろいろと読んだけど、 メンタルケア系のものは 過剰と言っていいほど避けてきた。 本一冊でうつが治るなら苦労しない って思いながら。 この本を読んで、こんなに うつの話だとは思わなくて… でも、読んでよかった。 自分がどんな風にまわりから見えていたのか 客観的に知ることができた。 “自分を補って味方になってくれる人が いれば半分は治っている“ 私はありがたいことにそんな存在がいた。 だから、私はうつになった時から 半分は治っていたのだ。 だから今もこんなに元気でいられる。 まだ治療途中だけど希望が本当に見えてる。 あの人たちのためにも早く元気に そして元通りになったらいいなと思う。 こんな本が読めてよかった。
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東京の片隅、小さな二階建ての一軒家。庭に季節のハーブが植えられているここは、精神科医の夫・旬とカウンセラーの妻・さおりが営む「椎木(しいのき)メンタルクリニック」。キラキラした同級生に馴染めず学校に行けなくなってしまった女子大生、忘れっぽくて約束や締め切りを守れず苦しむサラリーマ...
東京の片隅、小さな二階建ての一軒家。庭に季節のハーブが植えられているここは、精神科医の夫・旬とカウンセラーの妻・さおりが営む「椎木(しいのき)メンタルクリニック」。キラキラした同級生に馴染めず学校に行けなくなってしまった女子大生、忘れっぽくて約束や締め切りを守れず苦しむサラリーマン、いつも重たい恋愛しかできない女性会社員、不妊治療を経て授かった娘をかわいいと思えない母親……。夫妻はさまざまな悩みを持つ患者にそっと寄り添い、支えていく。だが、夫妻にもある悲しい過去があって…… 懸命に生きていれば心の風邪はある。 メンタルクリニックはこの本にあるように前向きに生きるための優しい施設であるべき。楽して保護を貰うための証明書を発行する機関ではない!
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