黄色い家 の商品レビュー
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ただ生暖かく苦しい内容。登場人物が変わり果ててく姿に読んでて目を瞑りたくなった。この世界のどこかでこんなことが起こっているかもしれないと考えるともっと私周りに感謝しないと、、 見捨てて、見捨てられて。見捨てたという責任を負いたくないから見捨てられたと思えば気持ちが楽になる。この家、金を守らないとで「れもん」を建て直すことに違和感を持った時の花に苦しくなった。 こんな体験したこともないのにああわかる、、となってしまう作者さんに尊敬。 記憶を変えて花たちはやり直せたかもしれないけどきみこさんがあまりにも不憫。最初本当にきみこさんが悪いと思って読んでいたが違く、蘭、桃子、花が被害者として記憶を塗り直し無かったことにした行動が恐ろしくそれしかできなかった環境が苦しかった。 最後の終わり方もつかの間の眠りに落ちた。で終わりこの後誰と何があったのか、夢なのか現実なのか花は水とか飲んでなかったけど寝たまま死んでしまったのだろうか。余韻が残る終わり方だった。
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全ての登場人物が、自分とは関わらないような人のようだが、実は全く同じ人生を歩んでも不思議ではなく、はらはらしながらどうなってしまうのか、この道を進むと一体どういう終着点があるのか必死で読み進めてしまった。
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十七歳という年齢で犯罪に手を染めていく少女たち。 社会的な信用を一切無しに生きていくことは、漠然とした不安となってつきまとう。 この現実から抜け出すため、生きていくためにはこれしかないと危うい生活を続けていく彼女たちの不穏さに、読む手が止まらなかった。 今の生活から抜け出すこと...
十七歳という年齢で犯罪に手を染めていく少女たち。 社会的な信用を一切無しに生きていくことは、漠然とした不安となってつきまとう。 この現実から抜け出すため、生きていくためにはこれしかないと危うい生活を続けていく彼女たちの不穏さに、読む手が止まらなかった。 今の生活から抜け出すこと。 お金を手に入れること。 これからの不安より楽しみに目を向けていられた時代。 守ってもらえているという安心感。 自分を勇気づけてくれる特別な色、特別な人。 そんな人と夢のような暮らしを楽しみながら生きている自分。 生きている実感を得られる唯一の場所が犯罪に染まった場所だとしたら、人は手を染めてしまうものなのだろうか。 自分はかかわらないと思っていても、もしかしたらほんの小さな躓きから未来は変わっていってしまうものなのかもしれないと考えさせられるクライムサスペンス。
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一気読み 何に執着していたのか。金が目的なのか。いつのまにかとんでもないところに行ってしまってる可能性もあるんだな。記憶の改ざんも恐ろしい。 真面目に生きようと思えた。
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母親に世話をしてもらえなかった15歳の花が母の知人の黄美子という女性に出会い、同居をはじめ、そこからの数年の話。 花が「援交ってださいの?」「苦労するのはいいことなんですか?」「暴対ってよくないんですか?」とすぐに質問するところがとても好きだった。 少しずつ変わっていく花の、少し...
母親に世話をしてもらえなかった15歳の花が母の知人の黄美子という女性に出会い、同居をはじめ、そこからの数年の話。 花が「援交ってださいの?」「苦労するのはいいことなんですか?」「暴対ってよくないんですか?」とすぐに質問するところがとても好きだった。 少しずつ変わっていく花の、少しも変わらないところが丁寧に描かれている。説明はないのに、花がなぜそうなって、何を思っていたのか、何を思わなかったのかがわかるようになってる。不安と絶望と希望の繰り返しで長編だけれど一気に読めた。性描写がないことも助かる。 途中でラースフォントリアー監督の映画「奇跡の海」を奇跡だから感動系かもという理由で見始めるシーンがあった。彼女たちは何も知らなくて危くて私が一生関わらない人たちなのだけれどなぜか心理は理解できるように描かれてるのもすごい。 絶望しかない花にも心に救いがあったのかもしれない。とても切ない。読んでよかった。
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それぞれの生まれた環境によって持っている悩みも違うし、苦労することも違うんだろうなと感じた。自分の思っていることや目的が絶対に他の人にとっていいものとは限らないし、その人のためになるのかはわからない。ただ、自分の置かれた環境でできる限りのことをやり切ることが大切だと感じた。
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おもろ!て一気に読んだ。 人は場所を移りながら人生を変えていく。目的を持ち、意思を持って環境を変えることもあるだろうし、濁流に流されるようにいつの間にか変わってしまうこともある。場所を移る時狭く身を寄せて暮らす仲間を見捨てることもある。「見捨てた」のか「見捨てられた」のか。もう悲しすぎて前を向けなくなるから、徐々に徐々に見捨てられたと思い込むことにしてるのではないだろうか。。。 懲りずにまた「一緒に行こう」という花に、会いに来れば会ってやると言った黄美子は最初から花に強くしなやかな大人になってと願っていたのかな
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正しくはないけど、間違っているわけじゃない ただ、皆との生活を守りたい。っていう責任感と優しさが徐々に狂いはじめていくのがこわかったし切なかった それにしても600ページがあっという間でした
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ももこみたいな他責思考な人嫌いだなあ。わたしはこういう人達に悩まされてきた 生まれた環境でしか人は咲けないのかと、暗い気持ちになった。真っ当な努力ができるのは、真っ当な人間の特権なのか。
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後半一気に読み進めました。 小説でしか知り得ない事が沢山あり、 またまた真っ当ではない道の 仕組みを垣間見た感じです。 そうではない人も多くいると思うけれど、 子供の頃の環境が、その先の人生を導いてしまう ことが何とも言えず、虚しいというかやるせないというか… 子供に罪はないの...
後半一気に読み進めました。 小説でしか知り得ない事が沢山あり、 またまた真っ当ではない道の 仕組みを垣間見た感じです。 そうではない人も多くいると思うけれど、 子供の頃の環境が、その先の人生を導いてしまう ことが何とも言えず、虚しいというかやるせないというか… 子供に罪はないのにね。 1人でも多くの人がお日様のあたる明るい道を 歩く事が出来る世の中であって欲しいと 願います。
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