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木挽町のあだ討ち の商品レビュー

4.3

412件のお客様レビュー

  1. 5つ

    198

  2. 4つ

    145

  3. 3つ

    45

  4. 2つ

    6

  5. 1つ

    1

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2023/07/24

時代物、読み始めからしばらく何だこれ、どう云う物語⁇と感じ もしかしてミステリーかもと思った ネタバレになるといけないから書かない とりあえず一気読みしたので面白かった

Posted byブクログ

2023/07/23

それぞれのナラティブ聞くだけでももう号泣だったのに、最後の畳み掛けで気が狂いそうなほど泣いた。それでいてこのスッキリ爽快とした読後感。良い読書時間だった。 「イクサガミ」といい、時代劇苦手と思ってただけで自分にも物凄く楽しめるものが全然あるじゃん…全般を避けてたのが勿体なかった

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2023/07/23

これが山本周五郎賞を取らなかったらどれが取るの?というくらい周五郎イズムに溢れた作品でした。そして同じ周五郎賞を取った伊坂幸太郎の作品風要素もありとても読み心地が良かったです。感動的な作品って感動のあまり泣くことが多いけど、本作は読み終わってガッツポーズをとりたくなるような良い読...

これが山本周五郎賞を取らなかったらどれが取るの?というくらい周五郎イズムに溢れた作品でした。そして同じ周五郎賞を取った伊坂幸太郎の作品風要素もありとても読み心地が良かったです。感動的な作品って感動のあまり泣くことが多いけど、本作は読み終わってガッツポーズをとりたくなるような良い読後感でした。なんでタイトルが「仇討ち」ではなく「あだ討ち」なのかもわかります。 今のところ今年読んだ小説の中で一番良かったです。本当にお薦めです。 山本周五郎以外は時代小説は苦手で読まず嫌いしていたけれども今後はもう少し積極的に読もうと思います。

Posted byブクログ

2023/07/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

いやぁ良かった! それぞれ一人ずつが語る形でそれ自体がとても良い短編、で章が進む形式も面白く、しかし何か少し違和感もありつつ、、のラストでお見事!! こういった時代小説などはあまり読まないので、なかなか知らなかったことも多く、この時代の事なども学びながら読めました。

Posted byブクログ

2023/07/21

ミステリーかと思ったら、同じ話と関係のない話を何度も聞かされた上に、あまり好みでないタイプの結末をドヤ顔で突きつけられてしまった。

Posted byブクログ

2023/07/20

第169回直木賞受賞作品。 木挽町芝居小屋の裏手で果たされた一件の仇討ち。巷間「木挽町の仇討」と呼ばれるこの一件の目撃者を探して芝居小屋を訪れた武士に委細を語って聞かせるのは木戸芸者、立師、女形、小道具職人の妻、戯作者の面々。 雪の夜、芝居小屋の裏手で何があったのか? この武士...

第169回直木賞受賞作品。 木挽町芝居小屋の裏手で果たされた一件の仇討ち。巷間「木挽町の仇討」と呼ばれるこの一件の目撃者を探して芝居小屋を訪れた武士に委細を語って聞かせるのは木戸芸者、立師、女形、小道具職人の妻、戯作者の面々。 雪の夜、芝居小屋の裏手で何があったのか? この武士は誰で、仇討ちを果たした菊之助との関係は? 時代物でありながらミステリ仕立て、さらには主人公が入れ替わる五幕の芝居を見ているかのような生き生きとした語り口調。そして最終幕で明らかになる真相とは。 面白かった〜。 まず、主人公である菊之助の人物像がたまらなくいい。生真面目で、元服前ながら武士の誇りを持ち、だけど優しさゆえに非情になりきれず仇討ちに一人悩む姿。芝居小屋の面々の人情を受け、人として成長していく過程がなんともいい。 そして、仇討ちの話と共に語られるそれぞれの語り手の来し方。ままならない人生をしなやかに受け止め、前を向いて生きるその姿が清々しい。 特に小道具職人の話は泣けて泣けて。 言ってみれば、仇討ちの謎は包装紙で、彼らの生き様と人情がこの作品の肝ですね。 そして、芸人の矜持を賭けた一世一代の大芝居! なんとも言えず爽やかで、温かいものに満たされる読後、まさに直木賞受賞も納得の作品でした。

Posted byブクログ

2023/07/19

最後まで読んだ後にタイトルのあだ討ちが平仮名になっている理由に気づく。 時代小説なのにミステリだと感じることができて気持ちいい読後感だった。 芝居小屋の立つ木挽き町の裏通りで、菊之助が父親の仇討ちを成し遂げる。 その二年後、ある若侍が木挽き町の仇討の顛末を聞きにくることから物語...

最後まで読んだ後にタイトルのあだ討ちが平仮名になっている理由に気づく。 時代小説なのにミステリだと感じることができて気持ちいい読後感だった。 芝居小屋の立つ木挽き町の裏通りで、菊之助が父親の仇討ちを成し遂げる。 その二年後、ある若侍が木挽き町の仇討の顛末を聞きにくることから物語は始まる。 芝居小屋に関わる人たちの身の上話が続いていき、これが仇討に関係あるのか?と思わせるのだがこの語りがまるで芝居を見てるように上手くて引き込まれてしまう。 なぜ菊之助に関わったのか?というのも人柄だけではないだろう。 終幕では完全に騙された…というかお見事としか言いようがない。 〈己の想いを貫くことの難しさも、道理のままに行かぬ割り切れなさも、この世には数多ある。それを嘲笑うのではなく、ただ愧じるのでもなく、しなやかに受け止め生きる人々がいる。そのことが私の背を推し、己の心に従う力を与えてくれた。〉 菊之助のこのことばに木挽き町の人たちとの出会いがとても影響を受け、仇討の意味を考えたというのが深い。

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2023/07/18

歴史に不勉強なもので、江戸時代では仇討ちが幕府公認の制度だったことを本書で初めて知った。 木挽町の芝居小屋の近くで起きた、とある仇討ち事件の2年後、ある侍が顛末を知りたいと現場を訪れる。 現場にいた人びとを相手にしたインタビュー形式で物語は進み、仇討ちの真実が次第に明らかになっ...

歴史に不勉強なもので、江戸時代では仇討ちが幕府公認の制度だったことを本書で初めて知った。 木挽町の芝居小屋の近くで起きた、とある仇討ち事件の2年後、ある侍が顛末を知りたいと現場を訪れる。 現場にいた人びとを相手にしたインタビュー形式で物語は進み、仇討ちの真実が次第に明らかになっていくという、表向きはシンプルなお話である。 事件の真相を第三者の語りから類推するという趣向はミステリーではままある。しかし本作で特徴的なのは、仇討ち自体の話もあるにはあるのだけれどオマケ程度であり、一見仇討ちに関係無さそうな語り手自身の身の上話、特に彼ら彼女ら自身が芝居小屋に救われた話が語りの中心になっている点だ。 語り手自身の物語が仇討ちを成し遂げた若衆とどのように繋がっていくのかがポイントで、読み進めると若衆の人となりが徐々に浮かび上がっていくのであるが、その過程は実に味があり、楽しめた。本作の一番の読みどころであると思う。 そしてこの仇討ちの真相、終盤にかけて見え方が大きく反転するところも素晴らしい。もしかするとミステリー好きであれば途中で読めちゃう展開なのかもしれないけど、私自身はこの程度でも十分満足できた。 山本周五郎賞受賞も納得の出来で、『女人入眼』の時はちょっと厳しく書いちゃったけど、本作に関しては何の文句もなし。いいものを読ませていただきました。

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2023/07/16

とても良かった。仇討ちが行われたときの様子を、近くの芝居小屋の人達に聞いて回るのだが、そのことだけでなく、話してくれる人自身のことも語ってもらう。皆いろんな事情、苦労した経験があるからこそ、仇討ちのために国を出てきた菊之助を放っておけない。「人を見下す野郎だって、いずれ焼かれて骨...

とても良かった。仇討ちが行われたときの様子を、近くの芝居小屋の人達に聞いて回るのだが、そのことだけでなく、話してくれる人自身のことも語ってもらう。皆いろんな事情、苦労した経験があるからこそ、仇討ちのために国を出てきた菊之助を放っておけない。「人を見下す野郎だって、いずれ焼かれて骨になる」。今の世の中でも人のことをとやかく言う人はいる。そんなもん、ほっとけ!世の中捨てたもんじゃない、いい人もいっぱいいるんだと思わせてくれる素晴らしい小説。

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2023/07/15

江戸時代、木挽町で行われたあだ討ち。 そのあだ討ちを成功させた菊之助。それから2年後 菊之助の縁者が木挽町に来て、あだ討ちの話や話をしてくれている芝居小屋の方々の半生を聴いて回っているお話。 その話を聴きに来た菊之助の縁者の人。何の言葉も声も聞こえてこないんだけど、そこに居るのは...

江戸時代、木挽町で行われたあだ討ち。 そのあだ討ちを成功させた菊之助。それから2年後 菊之助の縁者が木挽町に来て、あだ討ちの話や話をしてくれている芝居小屋の方々の半生を聴いて回っているお話。 その話を聴きに来た菊之助の縁者の人。何の言葉も声も聞こえてこないんだけど、そこに居るのは分かる。マイクが向けられていなくて声が聞こえないだけみたいな。最初は誰なの聴いてる人?って気になってたけど、あだ討ちが本当に行われたのか、確かめに来た人なんでしよ?と思うことにした。 個性的な素敵な人達の話。 んー、一言で言うと「いいお話、いい本に会えた。めっちゃ良かった」 読み終わって、速攻また最初っから読み始めた。 もう1回読みたくて。図書館で借りてきたので、すぐ読まないとって言うのもあるけど。 本って目は文字を見てるだけだけど、頭の中では映像が見えていて、映画見終わった気分でもある。 マイクを向けられてなかった、菊之助の縁者の人、 最後の最後で声が聞こえた。 おぉ!ってちょっと感動。

Posted byブクログ