木挽町のあだ討ち の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
ある雪の夜、芝居小屋のそば、衆人環視のなかで成し遂げられた仇討ち。 その後、仇討ちをなした青年の縁者という武士が、目撃者である芝居小屋の関係者に詳細を聞きたいと現れるが、果たして真相は… 徐々に明らかになる仇討ちの背景に、切なさと不可解さが増してくるが、その反面、最後の種明かしで顛末が明らかになったときの、義理人情へのカタルシスがたまらない。それで「あだ討ち」かと。 芝居小屋の関係者たちのバックボーンが伏線になっていて、それぞれ役割を与えられることで、一気に物語が膨らんだ。 一気読みです。
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だいぶ序盤で真相に近いところの予想はつくのだけれど、それが明かされるまでのひとつひとつのお話がどれも全部良くて、思わずほろりとしてしまった。読後感もよく、人に勧めやすい。大変よかった。
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面白かったものの、途中からストーリーがわかってしまった。最初とっつきにくく、難しいが、読み進めるとあっという間に読める。
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星4.5 直木賞 木挽町で起きた仇討ちについて、芝居小屋に関係する人たちを訪ね聞き歩いたある武士。それぞれが仇討ちについてや、自分の来し方についてなど語るのだが、それを読んでいるだけで、当時の悪所に関わる色々なことを知れて、退屈しない。難しそうと長い間積読していたが、読み始めた...
星4.5 直木賞 木挽町で起きた仇討ちについて、芝居小屋に関係する人たちを訪ね聞き歩いたある武士。それぞれが仇討ちについてや、自分の来し方についてなど語るのだが、それを読んでいるだけで、当時の悪所に関わる色々なことを知れて、退屈しない。難しそうと長い間積読していたが、読み始めたらあっという間に読めた。 生い立ちや身分によって、話し方も変わったりするのだが、幼少の頃より時代劇を見て育ったという作者ならでは。 最後に種明かしがあるのだが、なるほどと腑に落ちた。
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仇討ちや芝居についての学びがたくさんありました。読み始めは読みづらいかも…?って思ってたけど、案外すらすら読み進められて面白かったです!
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最初の語りからあっという間に江戸の街に連れて行かれ、そうかそうかと皆の話を聴きながら、江戸をブラブラしてるうちに、トトトーンと最後まで。最高なトリップでした。
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・菊之助をほっとけない周りの人からの話し。徐々に間接的に菊之助と聞き手と作兵衛の有り姿や想いが描かれていく。 ・「幸村を討て」を彷彿とさせる。 ・と思いきや、最後には全てが炙り出される。数々の市井の人たちは目撃者ではなく、自分たちのやり方を通した主体だった。 伊納清左衛門 菊之助 作兵衛 一八 木戸芸者 与三郎 指南役立師 ほたる 衣装部屋 久蔵 小道具 与根 金治 筋書戯作者 葛葉 妙 金治許嫁
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先が読めてしまって、、、期待が大きかったから、ちょっと残念やった。作り込まれた感じがあって、このピースはここにはまるんやろうなあと、読んでて個人的には盛り上がらなかった。菊之助もみんなが助けるほどの魅力を感じなかったな。
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あだ討ちをテーマにしている小説でした。 私が不勉強な人間で、知らない単語が複数あったのですが、Googleで単語の意味を調べて小説を読み終えることが出来ました。 とても勉強になりました。 人それぞれ大事にしている生き方や、この人の助けになりたいという想いが素敵でした。 登場人...
あだ討ちをテーマにしている小説でした。 私が不勉強な人間で、知らない単語が複数あったのですが、Googleで単語の意味を調べて小説を読み終えることが出来ました。 とても勉強になりました。 人それぞれ大事にしている生き方や、この人の助けになりたいという想いが素敵でした。 登場人物は全員曲者で、全員好きです。
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木挽町で行われた仇討ちを巡る話。 木挽町にある芝居小屋の関係者に、ある武士が実際に仇討ちを見聞きしたことを丁寧に聞きまわる。小屋の人々の話には矛盾はなく、仇討ちを果たした武士菊之助を芝居小屋の皆は好意的に語る。そして聞きまわるうちに、次第に仇討ちの詳細が明らかになってくる。それぞ...
木挽町で行われた仇討ちを巡る話。 木挽町にある芝居小屋の関係者に、ある武士が実際に仇討ちを見聞きしたことを丁寧に聞きまわる。小屋の人々の話には矛盾はなく、仇討ちを果たした武士菊之助を芝居小屋の皆は好意的に語る。そして聞きまわるうちに、次第に仇討ちの詳細が明らかになってくる。それぞれの人が芝居小屋にたどり着くまでの生きざまも、人情味のあふれる人物像として描かれている。 明らかになってくる語り口は鮮やかで、核心に迫っていくうちにその世界にはまり込んでいってしまう。そして、最後に仇討ちを果たした菊之助から語られたことは衝撃である。 時代劇を舞台に、謎解きの面白さを感じさせてくれる秀逸な作品であった。
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