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踏切の幽霊 の商品レビュー

3.8

273件のお客様レビュー

  1. 5つ

    52

  2. 4つ

    105

  3. 3つ

    91

  4. 2つ

    8

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2024/05/10

死者の存在を全く感じないし、亡くなってしまったら無になるのは当たり前でしょ、と思っていたけど、 でも、そうだなぁ、分からないよなと思いました。 主人公の、奥さんを愛する想いにただただ驚かされました。

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2024/05/06

う~ん小さい時頻繁使っていた路線 いつも特急に乗れば溶けないアイスをたべてた。 最後はパタパタと展開が早かったので読みやすかった

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2024/05/02

面白かった。 踏切に現れた幽霊の謎を追っていくということでホラー系のミステリかと思ったが、幽霊事件を追っていく流れは社会派ミステリに近い気がする。 そのあたりのブレンド具合が上手く話を盛り上げていると思う。 心霊現象などの神秘的な出来事が物語の緊張感を増幅していると思うし、事...

面白かった。 踏切に現れた幽霊の謎を追っていくということでホラー系のミステリかと思ったが、幽霊事件を追っていく流れは社会派ミステリに近い気がする。 そのあたりのブレンド具合が上手く話を盛り上げていると思う。 心霊現象などの神秘的な出来事が物語の緊張感を増幅していると思うし、事件を追っていくことで現実味のある地に足の着いたミステリになっていると感じた。 また、主人公の心の機微が伝わってきやすい文章で、とても読みやすかった。

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2024/04/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ミステリーだと思って読み進めていたら実は超常現象系で「えっ、そういうオチなの?!(ガッカリ)」みたいなことってありませんか? 個人的には超常現象系も好きなんですが、ミステリーだと思って読んでいたのに謎が回収されない時のやるせなさと言ったら・・ 本作も予備知識なしで読み始めた(正確にはブグ友さんの本棚にあるのを拝見して面白そうだったから「読みたい」したのに忘れてた)んですが、とても面白かったです、やるせなさなし。 「これは明らかにホラーやな」と気付かせる作者の筆力だったり、ホラーなりの理屈が通ってる展開の面白さだったりするのかなと思いました。 高野秀明さん初読みではなかったようなのですが、他作品を読んだのもだいぶ前ですっかり忘れているので、再度楽しめそうです。 好きな作者さんがまた増えました〜(*^^*)

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2024/04/25

2024/4/25 たびたび踏切に現れる幽霊。 その真相を追うことになった婦人誌の記者。 心霊物は好んで読まないんだけど、思いもよらぬ方向に話が進みすごく面白かった。 幽霊に取り憑かれて死ぬ、とかあって良いんじゃないかと思えた。

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2024/04/21

この方の人物描写、すごく良いなぁと思ってたら、私が大好きな「13階段」の作者さんでした。 主軸はサスペンスだけど、ホラー要素が哀しく融合して、、、 主人公にも幽霊の女性にもだいぶ感情をもっていかれました

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2024/04/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

あらすじ  1994年。妻を病で亡くし、新聞記者を辞め、婦人雑誌の契約社員として働く松田。怪談特集である踏切を取材する。たびたび人が立ちいるという。そこはかつて行きずりの犯行で女性が亡くなった場所であった。しかし、女性の本名は知れずじまいで、キャバクラに勤めていたことしかわからなかった。松田たちはキャバクラ、元同僚などを訪ね、女性がある政治家の愛人になり、その政治家の汚職事件が明らかになる頃に殺されたことを知る。その捜査の合間にも、不可思議な出来事が起こる。松田宅への無言電話、犯行に関わったとされる男性の死亡、実行犯男性は様子がおかしくなり死亡した。 《感想》ミステリーと怪談の融合。1994年という設定と、堅めの文章が時代掛かっている。もっと時代は古いが、松本清張みたいだ。主人公松田の取材は王道。記者時代の刑事や、マスコミ仲間などのツテを使ったり、身銭を切ってキャバクラに行ったり。1994年にはキャバクラはまだ目新しいビジネスだったらしい。倒産したホテルや、断片的にしかわからない施設の名前は、その道に詳しい人の記憶力に頼ったり、紙の資料で探すのも懐かしい刑事物みたい。王道のミステリーに怪談が重ねられているが、怖くはない。ひたすら寂しくて悲しい。生まれてからほとんど笑うことのなかった女性の悲しさが出ていて切なくなった。また、その彼女の痕跡をたどるのが、妻を亡くして空虚になっている松田というのがより寂しさを濃くしている。

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2024/04/03

始まりは下北沢の踏切で幽霊を 目撃する電車の運転手の話から 踏切で名前の分からない女性が 血塗れで踏切の前で亡くなっていた 事実が分かり、その辺りから 背中がゾクゾクする怖さが読んでいて 一気に感じ始めたが、女性誌のジャーナリスト が心霊事件を軽く取材をして行くと 亡くなった女の...

始まりは下北沢の踏切で幽霊を 目撃する電車の運転手の話から 踏切で名前の分からない女性が 血塗れで踏切の前で亡くなっていた 事実が分かり、その辺りから 背中がゾクゾクする怖さが読んでいて 一気に感じ始めたが、女性誌のジャーナリスト が心霊事件を軽く取材をして行くと 亡くなった女の名や何故殺され 瀕死の状態で踏切まで血を流しながら何故 歩いて居たのか謎が謎を呼び その女の人生や背景を知ると憤りと やるせ無い気持ちが滲んでくる。 怖さの裏には涙があった。

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2024/04/02

『秋文館』の女性誌「月刊女性の友」 ライターの松田 心霊ネタを取材することになる 下北沢駅三号踏切に黒のロングの女の幽霊がでる 少しずつ分かっていく幽霊の身元と死の真実 表紙から分かるように怖い 午前1時3分の女の呻き声 夜に1人でこの小説を読んでいて 怖くて夜に読むのをやめた...

『秋文館』の女性誌「月刊女性の友」 ライターの松田 心霊ネタを取材することになる 下北沢駅三号踏切に黒のロングの女の幽霊がでる 少しずつ分かっていく幽霊の身元と死の真実 表紙から分かるように怖い 午前1時3分の女の呻き声 夜に1人でこの小説を読んでいて 怖くて夜に読むのをやめた 怖いだけではなく 松田がどのように霊に接していくのか 死んだ妻への思い を知るとただのホラー小説だけではなく思う 松田の優しさに少し救われる

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2024/03/30

表紙からして怖そう…と思っていたら、泣けるミステリーでした。 こんなんもう、泣くしかないですって… 寝台列車の走る下北沢三号踏切。そこでは何故か1年の内に謎の緊急停止が相次いでいます。 運転士として10年以上も電車を動かして来たのに未だ一度も人身事故に遭遇していない沢木は、今夜...

表紙からして怖そう…と思っていたら、泣けるミステリーでした。 こんなんもう、泣くしかないですって… 寝台列車の走る下北沢三号踏切。そこでは何故か1年の内に謎の緊急停止が相次いでいます。 運転士として10年以上も電車を動かして来たのに未だ一度も人身事故に遭遇していない沢木は、今夜も数ミリ単位の停車の誤差を失くす目標を立てながら電車でGO!していました。(一回もプレイした事ないけど) しかし突然踏切に人の影、ついに来たかとマニュアルに沿って緊急停止するも、どう足掻いても間に合わない!「逃げてくれ!」祈りつつブレーキを引く沢木でしたが願いも虚しく… かなり丁寧な描写だったのでこの沢木が主人公だと思っていたら、真の主人公は元新聞記者の松田でした。 妻を亡くしてから生きる屍のようになっている松田は仕事への意欲も失い、現在は女性誌の記者として適当に仕事をしています。 街でも奥さんに似た人を見かけては、妻じゃないと落胆し、もっと良い暮らしをさせてやれば良かった、自分が接待で飲み食いしてる時も妻は狭いダイニングで1人で食事していた、ああすれば、こうすれば… ペットに対しても同じですが、人間は永遠に失った相手に対して後悔の念しか抱かない生き物なんでしょうね。ずっと自分を責める松田の姿に始まって数十ページで涙腺ダムの危機…。 もういっそ、このまま奥さんの幽霊を探し回る話でも良いから会わせてあげて…と思ってしまいましたがタイトルは『踏切の幽霊』。 幽霊さんは別に居るのです。 女性誌では心霊特集が季節問わず人気らしく、前任者が交通事故に合い後任が必要になり、松田が代わりに取材をする事に。 「前任者が交通事故」…。心霊話でよくある話。 松田も少し気になりますが断れないので、読者から投稿があった下北沢三号踏切で撮れた幽霊の写真と、幽霊が写った動画の検証をする事に。 ペアを組んだカメラマンの吉村に、この2つは人為的に作れるのかと尋ねた所、絶対に無理だとの返答。 このお話は1900年代のお話でまだポケベルが流通している時代です。 ここが上手く出来ていて、現代なら進化したPhotoshop等で真偽の見極めにくい幽霊写真は一発で出来てしまうんじゃないでしょうか。 試しに作ってみようと思い、わざわざ夜に踏切の写真と合成して上半身を作った所で怖くなって止めました。我ながらよく出来てたなぁ。 カメラには詳しくないので細かい所まで分かりませんが、吉村が絶対に無理だと言った根拠が、技術が発達した現代では通用しない気がしたのです。お詳しい方いらっしゃったら教えて頂きたい位です。 高野さんはどれを読んでもキャラが魅力的だし、情景の描写が上手いし読みやすいし、徹底して調べてらっしゃるのが伝わるし、あまり作品を出されていないのが本当に残念です。もっと色々な作品を読みたい! 怪談話ならではの松田の身に起こる怪異も怖かったのですが、それよりもどんどん踏切の幽霊に関しての謎が深まり読むのを止められませんでした。 気付けばキーワードの1時3分をとっくに越えていた始末。 そう、私は丑三つ時にお化け写真を作っていたのです…何やってんだ!! ホラー好きな私、悲しいホラーが笑えるホラーと同じ位に大好物でして、幽霊が踏切に居た理由が分かった時にはあまりにも深い悲しみに天を仰いでしまいました。(忘れていたお家芸) 更に本作は社会派でもある気がします。分かりやすいお話ではあるのですが、日本の縮図を見せつけられたようで重い溜息が出てしまいました…。 もう、これだからクズは… ホラーが苦手な方も、お好きな方も、全方位で楽しめる&感動できる作品だと思います。 読みやすさも抜群なので、気になられてる方は是非とも読んでみて下さい。 作った心霊写真、投稿してみましょうかね。(迷惑)

Posted byブクログ