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ライオンのおやつ の商品レビュー

4.3

582件のお客様レビュー

  1. 5つ

    280

  2. 4つ

    192

  3. 3つ

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2024/11/19

ホスピスというテーマからは想像できないほど、優しく美しい作品だった。 人間にとって死は「終わり」で、死ぬまでの間にたくさんの経験をして、いかに色濃く生きるかをどうしても考えてしまうけれど、ライオンの家に来たことで、雫にとって死が終わりではなく、自分の人生の一部となったように思え...

ホスピスというテーマからは想像できないほど、優しく美しい作品だった。 人間にとって死は「終わり」で、死ぬまでの間にたくさんの経験をして、いかに色濃く生きるかをどうしても考えてしまうけれど、ライオンの家に来たことで、雫にとって死が終わりではなく、自分の人生の一部となったように思えた。 自分が死ぬことを、愛おしむように。 生きてきた自分を、愛おしむように。 たくさんの優しさと、穏やかな時間の描写があまりにも素敵なので、ただ悲しいストーリーではなく、あたたかい気持ちで読むことができた。 終盤では、このセリフ、このシーン、というきっかけがあるわけでもないのに、気づいた時にはいつのまにか涙が流れていた。 もし私が、死を予感して過ごす時間を持つことになったとしたら、その時にはこの本をまた読みたい。

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2023/02/16

良かったです。余韻もあり、何故か情景が 目に浮かびました。初めての小川糸さん 他も読みたくなりました!! 心温まりもあり、 生と死について考えさせられる1冊。 ずっといい子でいた主人公が 最後だけでも我慢することも一切のしがらみから 解放されて幸せな最後を迎えられて良かった。

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2023/02/15

レモンやお菓子の匂いがふわ〜っと香ってきて 暖かくて穏やかな気持ちになるとても心地よい本だった、 その人が好きだったものやしたこと、匂いは そこにいなくなったとしても生き続けるのだなぁと改めて思った。

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2023/02/14

読みながら、何度も涙が出てきそうになりました。 心の葛藤や変化が特別なことではなく、当たり前のことであるからこそ、共感できました。

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2023/02/14

2023.2.14(火) 読了 3冊目 死と向き合ったからこそ、はじめて当たり前の平凡な日常が幸せに思えるし、当たり前にできることに喜びを覚える。できたら毎日そう感じながら生きていきたい。 生きてるうちにできることって本当にたくさんある。 死ぬことを考えることで生きることの大...

2023.2.14(火) 読了 3冊目 死と向き合ったからこそ、はじめて当たり前の平凡な日常が幸せに思えるし、当たり前にできることに喜びを覚える。できたら毎日そう感じながら生きていきたい。 生きてるうちにできることって本当にたくさんある。 死ぬことを考えることで生きることの大切さを感じれる素敵な小説でした。

Posted byブクログ

2023/02/16

「生きる」を表現するときに「食べ物」が絡むこと多いよね。確かにその逆はまだ読んだことがないな。なにかものを食べながら「死」を意識する話は。 その、生を踏まえての話ではなくて、真っ直ぐに死にたくなる方向の話ってことだけど。 「食べる」って行為はやっぱり生きる意思なんだな。...

「生きる」を表現するときに「食べ物」が絡むこと多いよね。確かにその逆はまだ読んだことがないな。なにかものを食べながら「死」を意識する話は。 その、生を踏まえての話ではなくて、真っ直ぐに死にたくなる方向の話ってことだけど。 「食べる」って行為はやっぱり生きる意思なんだな。 扱っているのが生と死の話だけに、リアルを求めすぎてしまったら、『こんな芝居めいたセリフは口にしないでしょうよ』って箇所もあったけれども、全体を通しての死生観が非常にスピリチュアルで不思議な読後感を残す。

Posted byブクログ

2023/02/12

エンドオブライフを読んだ時の、死の受容の5段階の話を思い出した。主人公の雫はこの5段階をさまよいながらライオンの家で最終的な受容のフェーズまで辿り着いていた印象。 --- 1.否認と孤立 自分の命が長くないことに衝撃を受け、その事実を感情的に否認したり、その事実から逃避しようと...

エンドオブライフを読んだ時の、死の受容の5段階の話を思い出した。主人公の雫はこの5段階をさまよいながらライオンの家で最終的な受容のフェーズまで辿り着いていた印象。 --- 1.否認と孤立 自分の命が長くないことに衝撃を受け、その事実を感情的に否認したり、その事実から逃避しようとしている段階。周囲の認識や態度にギャップが生じるため、孤立しがちになる。 2.怒り 死ぬという事実は認識したが、一方で、「ではなぜ、自分がこのような境遇になってしまうのか」といった思いが強く、周囲に反発したり、怒りがこみあげてきたりする。 3.取り引き 死をもう少し先延ばしできないか、あるいは、奇跡が起こって死を回避できないかと考えて、神仏にすがったり、善行を行ったりする。 4.抑うつ 死を避けられないことが分かり、あきらめや悲観、むなしさ、憂うつ、絶望といった気持ちが支配して、落ち込む。 5.受容 死を、誰にでも訪れる自然なものとして受け入れるようになる。これまでの価値観や視野とは異なる次元があることを理解し、心静かに暮らす。 --- おやつがあることで人生は豊かになるし、最終盤になってようやく全てのありがたみに気づくのなら今のうちから少しずつでも感謝できる人でありたい。 ただ、人は(自分は)そんなに賢くできてないから、定期的に生死観を題材にした物語を読むべきだと感じた。外部からというか、刺激を入れて自戒していきたい。 【印象に残った文章】 ・ワイン作りをするようになってから、自分の思い通りになることなんてほとんどないんだなって気付かされたというか。腹を立てて怒ったところで、相手を傷つけるだけだし、自分も疲れるし、いいことないよね。(p89) ・牛より乳を出し、乳より酪を出し、酪より生蘇を出し、生蘇より熟蘇を出し、熟蘇より醍醐を出す、醍醐は五番目の最後の味。仏教における最高真理の意味もあり、醍醐味という言葉もここから生まれました(p125) ・私は自分で、自らの死を受け入れたつもりになっていた。でも、そうじゃなかった。そう思うことの方が自分にとっては都合がいいから受け入れようときていたのだ。死を受け入れる、ということは自分が死にたくない、という感情も含めて正直に認めることだった。(p170) ・面白いことに、生きたい、まだ死にたくないという気持ちを素直に認めてあげたら、心が軽くなった。(p172) ・おやつは、体には必要ないものかもしれませんが、おやつがあることで人生が豊かになるのは事実です。おやつは、心の栄養、人生へのご褒美だと思っています。(p269)

Posted byブクログ

2023/02/12

人の死に向き合った小説。悲壮感がなく、死ぬことは単に別の次元にいくだけと主人公の母が教えてくれる。ただし肉体が生きている今この時を大切に少しでも周りの人を笑顔にすることが幸せにつながると気づかせてくれる。

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2023/02/12

重いテーマなのに重くも暗くもなりすぎず。 さらっと流れていくように進んでいくから読みやすいって人の方が多いかもしれないけど、 私は段落が少なすぎてかなり読みづらく、読み進めるのが結構大変でした。 物語は良かったです。

Posted byブクログ

2023/02/12

死が怖く無くなる本ってどんな本? って気になって読んだら、本当にそうだった。夢中になってすぐに読み進められました。私もここへ行くたい。。生きてる間、5感をたくさん働かせて、感じて、生きようと思った!世界観、大好きです

Posted byブクログ