仕掛島 の商品レビュー
面白く書かれたお話ではあったものの、この手のミステリーにありがちな突飛で机上の空論的な種明かしに少し鼻白んでしまった。島田荘司以来のこの流れはなんとかならんのか。まあ、タイトルからしていかにもそういう作品な予感はありましたが。 数多くの悪ふざけな会話も、楽しい反面、場をわきまえな...
面白く書かれたお話ではあったものの、この手のミステリーにありがちな突飛で机上の空論的な種明かしに少し鼻白んでしまった。島田荘司以来のこの流れはなんとかならんのか。まあ、タイトルからしていかにもそういう作品な予感はありましたが。 数多くの悪ふざけな会話も、楽しい反面、場をわきまえなさすぎで少々癇に触る場面もあった。これが魅力でもあり推進力にもなっているのも確かなので、効果的ではあるのだけれど。 この作品には満足できなかったけれど、文章や描写や会話の機転は上手いので、他の作品を読んでみたくはなった。
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大仕掛けのミステリーで最後までストーリーは楽しめた 主人公の台詞殆どにツッコミが入り、話の腰が折れるため、読み辛く苛々する それが好きな方には面白い作品 ツッコミで半分くらいの頁をとっているんじゃないかと思いました
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「館島」との兄弟作品?だが、直接的な関係はないので、読んでいなくても全く影響はない。 瀬戸内海に浮かぶ島に集まった人々が台風で身動き取れなくなり…というお馴染みの「絶海の孤島」もの。 様々な伏線がありそれらもしっかり回収されるので、ミステリとしてはよく出来ている(仕掛けが現実的か...
「館島」との兄弟作品?だが、直接的な関係はないので、読んでいなくても全く影響はない。 瀬戸内海に浮かぶ島に集まった人々が台風で身動き取れなくなり…というお馴染みの「絶海の孤島」もの。 様々な伏線がありそれらもしっかり回収されるので、ミステリとしてはよく出来ている(仕掛けが現実的かどうかは別として…)。 ただ、前作(というかこの作者の他作品)と同じくコメディ仕立てだが、それがいちいち鬱陶しい。ユーモアではなく、ダジャレやツッコミが多いためキャラが薄っぺらになるし、無駄なセリフも増えて肝心のサスペンス感にも水をさしており残念。 これがこの作者の持ち味といえばそうなので、こういったトーンが好きな人には2倍楽しめるかもしれない。
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ちゃんと面白かった。 ご都合主義は否めないけど、そんなことよりちゃんと登場人物のウィットさとか、ストーリーとかクローズドでお決まりの堅さも無くちゃんと面白かったんだよな。 これタイトルがいかにも堅そうなのは良いタイトルだけど勿体ない。
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ギミックを仕掛けた短編集を得意とする作者が東京創元社から刊行する長編、しかも書名が「仕掛島」となれば読むしかない。 台風で孤立する孤島の屋敷で起こる殺人というと連続殺人を想像するが、連続ではない。 が、23年前の事件との関連や、屋敷の見立て、書名となった仕掛け、プロローグの怪...
ギミックを仕掛けた短編集を得意とする作者が東京創元社から刊行する長編、しかも書名が「仕掛島」となれば読むしかない。 台風で孤立する孤島の屋敷で起こる殺人というと連続殺人を想像するが、連続ではない。 が、23年前の事件との関連や、屋敷の見立て、書名となった仕掛け、プロローグの怪異のトリック、本筋と全く関係ないギャグなど、長編でも変わらぬ作者らしさを味わえる。
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この著者の作品は読んだ事がなく、この本の前に同じような内容の本を読んでいただけに、あまり期待してなかった 他の人の書評でコナンにありそうなストーリーとありましたが、まさに同感です 最初のプロローグが見事回収されていたのに拍手
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東川篤哉さんといえば「謎解きはディナーのあとで」のイメージがあるのですが、表紙と本の題名を見ると本格的な推理小説をイメージ。読んでみるとプロローグはお笑いもなくばっちり。読み進めていくと私立探偵と助手的役割をする弁護士の沙耶香のボケと突っ込み的な漫才の掛け合い。謎もトリックもどち...
東川篤哉さんといえば「謎解きはディナーのあとで」のイメージがあるのですが、表紙と本の題名を見ると本格的な推理小説をイメージ。読んでみるとプロローグはお笑いもなくばっちり。読み進めていくと私立探偵と助手的役割をする弁護士の沙耶香のボケと突っ込み的な漫才の掛け合い。謎もトリックもどちらかと言えば大掛かりな現実ではありえないようなもので金田一少年や名探偵コナンならありそうな話。ただし一族に秘められた謎と秘密、そして悲劇は読みごたえのある長編ミステリー。コミカルと本格の中間的な感じの作品でした。
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クローズドサークル系本格派ミステリー風なんだけど、探偵と助手の掛合が漫才風で力抜けまくりの本でした。孤島に遺言状公開のため集まった関係者と探偵と弁護士と坊主。23年前の事件と今回の孤島での殺人は繋がるのか! 久しぶりに昔っぽいミステリーをサクサクっと読みたい人にオススメ。会話が軽...
クローズドサークル系本格派ミステリー風なんだけど、探偵と助手の掛合が漫才風で力抜けまくりの本でした。孤島に遺言状公開のため集まった関係者と探偵と弁護士と坊主。23年前の事件と今回の孤島での殺人は繋がるのか! 久しぶりに昔っぽいミステリーをサクサクっと読みたい人にオススメ。会話が軽くて読みやすいです。探偵も出来るんだかダメなんだか分かりにくいキャラです。個人的には孤島のあり得ない豪邸とか、なんで岡山?とか、その割にはショボい遺産額とか、なんか突っ込み多くて、コナンっぽくて楽しかったです。
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展開は予想できる部分と出来なかった部分があり最後に一気に回収されていくところやトリックの描写の仕方や、言葉遣いが印象的で、主人公と探偵の軽快な会話が面白かった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
このメイントリックに似た仕掛けのメタミステリを昔読んだのを思い出した。最近の東川さんの作品は読んでいるときに「長い」と感じてしまう点が毎度残念。カバーイラストの斜島がかなりの急斜面に見えて、御影荘が建てられるのか若干心配に思う。
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