仕掛島 の商品レビュー
東川篤哉の長篇ミステリ作品『仕掛島』を読みました。 『館島』に続き、東川篤哉の作品です。 -----story------------- デビュー20周年記念刊行 嵐によって隔絶された瀬戸内の孤島 巨大な球形展望室を有する異形の館 遺言に従って集められた一族の面々 東川篤哉長編...
東川篤哉の長篇ミステリ作品『仕掛島』を読みました。 『館島』に続き、東川篤哉の作品です。 -----story------------- デビュー20周年記念刊行 嵐によって隔絶された瀬戸内の孤島 巨大な球形展望室を有する異形の館 遺言に従って集められた一族の面々 東川篤哉長編史上、最大最長最新傑作! 岡山の名士が亡くなり、遺言に従って瀬戸内の離島に集められた一族の面々。 球形展望室を有する風変わりな別荘・御影荘で遺言状が読みあげられた翌朝、相続人の一人が死体となって発見される。 折しも嵐によって島は外界から孤絶する事態に。 幽霊の目撃、鬼面の怪人物の跳梁、そして二十年前の人間消失――続発する怪事の果てに、読者の眼前に驚天動地の真相が現出する! 本屋大賞作家が満を持して放つ、謎解きの興趣とユーモアあふれる本格推理長編。 ----------------------- 2022年(令和4年)に刊行された、ノンシリーズ物… 『館島』に登場した探偵・小早川沙樹と刑事・相馬隆行(なんと捜査一課長に出世)や、二人の息子・小早川(相馬)隆生が探偵として登場したり、舞台も同じ岡山県の瀬戸内海に浮かぶ架空の孤島だったりと、『館島』の30数年後を描いた続篇または姉妹作ともいえる作品です。 ■プロローグ ■第一章 館のある島 ■第二章 遺言状と赤鬼 ■第三章 死と暴風雨 ■第四章 閉ざされた館にて ■第五章 二十三年前の事件 ■第六章 消える人影 ■第七章 鬼ごっこの逆 ■第八章 崖の下の奇跡 ■第九章 小早川隆生の冒険 ■第十章 『御影荘』の秘密 ■第十一章 真犯人 ■第十二章 二十三年目の真相 ■終章 再会 ■エピローグ 球形展望室を有する風変わりな館で続発する怪事の果て、読者の眼前に驚愕の真相が現出する! 岡山の名士が遺した二通の遺言状… 一通目の遺言に従って、一族の面々は瀬戸内の孤島・斜島に集められた、、、 行方を晦ましていた怪しげな親族までもが別荘『御影荘』に招かれて奇妙な空気に包まれるなか、もう一通の遺言状は読みあげられた… 翌朝、相続人の一人が死体となって発見される。 折しも嵐によって島は外界から隔絶される事態に… 相続人探しの依頼を受けていた私立探偵・小早川隆生と遺言執行人の代理を務める弁護士・矢野沙耶香、ふたりは次から次へ奇怪な事件に巻き込まれていく、、、 鬼面の怪人物の跳梁、消える人影、そして一族が秘密にしていた23年前の悲劇―続発する怪事の果て、探偵たちの眼前に驚愕の真相が現出する! 本屋大賞作家が満を持して放つ、謎解きの興趣を隅々まで凝らした長編ミステリ。 嵐で陸と断絶した孤島が舞台となるクローズドサークル物に不可解な殺人事件や23年前の隠されていた殺人事件・犯人消失事件が絡み、事件の現場となり関係者が滞在するのは、何か仕掛けがありそうな球形展望室を有する風変わりな館 という、『館島』と同様に、本格ミステリ好きにとっては堪らない魅力的な舞台設定… イイですねー ワクワクしてきますね、、、 古き懐かしき探偵小説の意匠を凝らしつつ、登場人物たちのユーモア溢れるやりとりに彩られた独特の世界観が良いですねー 恐ろしさと愉しさがバランス良く同居した愉快な読み物に仕上がっていましたね。 館の仕掛けの壮大さは、好みの分かれるところですが、個人的には好きですね… 殺人の動機、崖で人物が消失した謎等はしっかりしており伏線回収含め、納得の展開、、、 プロローグに登場する3人の少年のことも、うまーく回収されており、心地よい読後感が味わえました… 登場人物の多くが岡山弁を喋るところも、個人的には懐かしくて良かったな。 400ページを超える大作でしたが、一気に読み終えちゃいましたね、、、 『館島』→『仕掛島』→『●●島』…… と、ぜひ、続篇を描いて欲しいなぁ。
Posted by
本格ミステリをコミカルに描く、東川篤哉ワールドです。 『館島』の続編というか世代交代したお話です。 2代目女弁護士と2代目の探偵が、23年前の隠された事件の真相と合わせて今回の殺人事件の謎を解きます。 ラストも明るく書いていますが、犯人が本当に可哀想です。
Posted by
全力でツッコみたいこと多々あるのに、ツッコんだら負けな気がして何も言えない。と、思わせる東川ワールドすごすぎる。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
嵐の孤島。 やめればいいのに手を出してしまう魅力的な設定。 遺言状を披露する条件の意味に納得。 そして、この大がかりな仕掛け。見てみたい。 それにしても、「犯人」が哀れすぎる。
Posted by
壮大で奇妙奇天烈な舞台設定だが、そこで起こり続けてきたことは、名家の体面と歪んだ家族愛のしがらみだった。頼りなさそうなことこの上ない探偵が意外にも的を射た着眼と推理力を見せたのが、ある意味ギャップがあって興味を惹かれる。
Posted by
「嵐の孤島」「館」「遺言状」「相続を巡る資産家一族の争い」などのガジェットを用いた超王道の展開でありながら、キャラの立った探偵役とワトソン役の軽妙なやり取りを織り交ぜたシリアスとユーモラスのバランスが絶妙。馬鹿馬鹿しいトリックも健在ですし、堂々と仕掛けがあることを書いているところ...
「嵐の孤島」「館」「遺言状」「相続を巡る資産家一族の争い」などのガジェットを用いた超王道の展開でありながら、キャラの立った探偵役とワトソン役の軽妙なやり取りを織り交ぜたシリアスとユーモラスのバランスが絶妙。馬鹿馬鹿しいトリックも健在ですし、堂々と仕掛けがあることを書いているところも清々しくて好印象です。 ただ、死体を動かした理由などいつくか疑問点が解消されなかったのが唯一残念なところです。
Posted by
出た!待ってました!東川篤哉、必殺の脱力系ギャグミステリー! 最近、カープファンだの馬だのが主人公の、どっちかというとミステリーよりもギャグの方が比重が高いのが多かったから、久し振りに本格特上東川篤哉が味わえました。 これは『館島』で活躍した面々の、次の世代の人達が活躍する物語。...
出た!待ってました!東川篤哉、必殺の脱力系ギャグミステリー! 最近、カープファンだの馬だのが主人公の、どっちかというとミステリーよりもギャグの方が比重が高いのが多かったから、久し振りに本格特上東川篤哉が味わえました。 これは『館島』で活躍した面々の、次の世代の人達が活躍する物語。相変わらず設定も何もかもはちゃめちゃだけど、こういうのが読みたかったんだよな。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
あの「謎ディ」東川篤哉氏の本格ミステリか!と思ったのですが、やはりユーモア色が強い作品でした。 (読んでいないのですが、「館島」の続編?) ただ、タイトル、トリックはまさに本格ミステリで、タイトルにある通り、島(館?)の仕掛けは面白いです。 トリックに関して言えば、行方不明者にも家族がいるので、成立するかは謎ですが。 福田雄一監督で映像化してほしい作品です。
Posted by
分厚い本で無事読破できるか心配だったが、とても読みやすくあっさり読了した。 ・絶海の孤島の洋館で起きる殺人事件 ※すぐに助けが来ない ・探偵業の人物が居合わせる ・多少の因縁がある老若男女が集う オーソドックスなミステリーの設定が全て揃い過ぎて半笑いしました。無理のないトリッ...
分厚い本で無事読破できるか心配だったが、とても読みやすくあっさり読了した。 ・絶海の孤島の洋館で起きる殺人事件 ※すぐに助けが来ない ・探偵業の人物が居合わせる ・多少の因縁がある老若男女が集う オーソドックスなミステリーの設定が全て揃い過ぎて半笑いしました。無理のないトリック、不自然過ぎない意外性もありとても楽しめました。同作者の別作品も見たいです。
Posted by
岡山の名士が遺した遺言状に従って、別荘のある瀬戸内の孤島、斜島に集められた親族一同。そこで明かされた本筋の遺言状には不穏な内容が記されており、次の日の朝に相続人の一人が殺される。島が台風で隔絶された中、遺言執行人の代理を務める弁護士の矢野沙耶香と相続人の一人を島に連れてきた探偵の...
岡山の名士が遺した遺言状に従って、別荘のある瀬戸内の孤島、斜島に集められた親族一同。そこで明かされた本筋の遺言状には不穏な内容が記されており、次の日の朝に相続人の一人が殺される。島が台風で隔絶された中、遺言執行人の代理を務める弁護士の矢野沙耶香と相続人の一人を島に連れてきた探偵の小早川隆生が現代と23年前に島で起きた事件の解決に挑む。謎の赤鬼が出たり人間消失があったりと話の筋だけ見たら横溝だけど、東川さんだから登場人物のやり取りはボケツッコミ満載で読み口は軽い。別荘の構造が特殊だしタイトルから何かあるな、とは想像出来るけどそこまでするか!ここは脱帽。色々しっかり仕込んであるけど読み口のせいかいまいちちぐはぐで仕掛けが浮いてしまっている印象を持ってしまい残念。
Posted by