かんむり の商品レビュー
「骨を彩る」が凄く良かったので残念。コロナ禍10年後の描写は、想像力が膨らんだ。そもそもタイトルの「かんむり」とは?
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綾瀬まるの作品を読むのは3作目。短編を多く書いている著者というイメージだったが、長編で最新作ということで、読んでみたいと思い手に取った。 1人息子を持つ夫婦の学生時代から晩年までの物語。夫婦の会話やライトな性描写がメインに描かれているのでさらりと読める。…のだが、描きたいことが複...
綾瀬まるの作品を読むのは3作目。短編を多く書いている著者というイメージだったが、長編で最新作ということで、読んでみたいと思い手に取った。 1人息子を持つ夫婦の学生時代から晩年までの物語。夫婦の会話やライトな性描写がメインに描かれているのでさらりと読める。…のだが、描きたいことが複数、薄く散りばめられていてあまり印象に残らない作品だった。若い時の2人と歳を重ねてからの2人の関係がその時々で違うよね、ということは分かるが、性描写が果たしてこんなに必要だったのか疑問。 女性が仕事をセーブして子育てに専念するという状況に対して何の疑問も抱かないこの夫婦にイライラした。愛する人と結婚したからそれでも良いとか言って流されている主人公(妻)に何も共感できない。 その後、夫のリストラと自分の仕事の転機が重なり妻が仕事のチャンスを逃し、妻はそれを恨むのだが、自分の選択を誰かのせいにするなと思った。
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同級生の二人が出会い結婚し子供ができて共働きで子育てし夫のリストラ,転居,子供の旅立ち,老後と夫の死.「愛は素晴らしくて,でもとても難しくて重たい」そんな愛の始まりから終わりまでを描いた光の物語.
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恋人時代を経て、妻、母、 それぞれの目線で一組の夫婦の一生を 丹念で細やかに描かれていて もう、これはたまりませんよっ! この本自体が「かんむり」だと思う。 光と虎治、この愛おしい二人の人生を 一緒に体験でき、幸せな時間を過ごせました。
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Amazonの紹介より 「私たちはどうしようもなく、別々の体を生きている」 夫婦。血を分けた子を持ち、同じ墓に入る二人の他人。 かつては愛と体を交わし、多くの言葉を重ねたのに、今はーー。 夫が何を考え、どんな指をしているのかさえわからない。 「私のかんむりはどこにあるのか」 ...
Amazonの紹介より 「私たちはどうしようもなく、別々の体を生きている」 夫婦。血を分けた子を持ち、同じ墓に入る二人の他人。 かつては愛と体を交わし、多くの言葉を重ねたのに、今はーー。 夫が何を考え、どんな指をしているのかさえわからない。 「私のかんむりはどこにあるのか」 ある夫婦の出会いから別れまでを描いた作品で、しっとりとした雰囲気があって、改めて「幸せ」においての難しさを感じました。 ふと振り返ってみると、他人で出会って、恋人から夫婦。そして家族へと変わっていく中で、愛を持続することの大変さを感じました。そう思うと、長年連れ添っている親って凄いなとしみじみ思いました。 子供が成長する節々で、その後の夫婦が描かれているのですが、もしかして離婚!?とか思う描写もあって、ヒヤヒヤしました。恋人でしか見られない一面、夫婦でしか見られない一面など、年齢を重ねるにつれて、価値観も変わっていく中で、よく我慢していられるなと思うばかりでした。 時折、性描写が描かれるのですが、一歩間違えれば官能小説⁉︎と思うくらい、赤裸々に描かれていて、正直ここまで必要かなとも思ってしまいました。 その反面、リアルに描くという意味では、あってもおかしくないかなとも思いました。 何が起こるかわからない人生。後で振り返って後悔したところで、何が正解かわかりません。 その選択が間違っていたのか?良かったのか? 自分も色々選択を間違えたんじゃないか?と何回も思ってしまった経験がありますが、あまり振り返りすぎず、進むがままに人生を送っていきたいなと思いました。
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光と虎治は、中学の同級生として知り合い、その後結婚、新という名の息子も産まれ、子が自立し、別れるまでを描いている。 彩瀬まるさんの本は何冊か読んでいるけれど、今までにないトーンの一冊でした。性描写も多く、時系列も小刻みに行ったり来たりするので、少し鬱々となりながら読みました。...
光と虎治は、中学の同級生として知り合い、その後結婚、新という名の息子も産まれ、子が自立し、別れるまでを描いている。 彩瀬まるさんの本は何冊か読んでいるけれど、今までにないトーンの一冊でした。性描写も多く、時系列も小刻みに行ったり来たりするので、少し鬱々となりながら読みました。 登場人物の誰も好きになれないながらも、夫婦が年齢や状況でその関係性を変えていく様が興味深く、そして感慨深かった。 私には夫がいないので、あまり自分とは結びつかなったけれど、それでも、夫や妻という他人と一生添い遂げることの、しんどい面と素敵な面を感じとりました。 心に色々とお互い負の感情も溜め込んで、心を開けない部分も持ちながらずっと一緒にいるって、私にはハードすぎて耐えられないかも。でも、恋愛云々でなく生活となれば、諦めが心の多くを占め、それなりに続けていけるものなんだろうか?…想像するしかないので、よくわからない。 心に残った文 ○大人として生きていくのは、誰だって苦しいよ。新はまだ、誰かのせいだって思える年齢なんだ。でもそれも永遠じゃない。 一番好きだった場面。 ○お母さんと新は保育園の帰りにしりとりをする。「アイス」「すいか」「かっぱ」パ・パ…とお母さんが考えていると、「ママ、パイナップルって言ってもいいよ」「ありがとう。じゃぁパイナップル」 「パイナップルって言ってもいいよ」って可愛すぎます。新君にキュンキュンになっていたのに、成長して淡々と親を責める言葉を投げつけるようになったのはショックだった。現実はそんなものなのだろうか…。私にも息子がいるけれど、こんな時が来るのなら何を励みに育てていけばいいのかわからなくなりました。 それでも夫婦愛は美しく尊く、やはり添い遂げたいと思える人は、きっと結婚生活が上手くいくんでしょうね。私には厳しいかな。色々と考えさせられる、ずっしりと心に重くのしかかる一冊でした。
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50代の自分と重ねて今までの時間とこれからの時間を考えながら読めました。 86年生まれの著者がこんなに繊細に表現できるなんて凄い!
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虎治一家の徒然日記?SEX描写ばかりが浮いて…うーむ。「権威を感じさせるものと一体にいないと不安でたまらない人」いるいる。「久しぶりに自由だなあ、どこに行っても何をやってもいいんだなあって、浮かれています」早く、そんな身分になりたい!
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同級生夫婦の虎治と光の出会い~晩年の物語。 年齢による肉体と精神の変化、それぞれの考え方などが、重なったりすれ違ったり…。 すごく大きな出来事が起こるわけではないんだけど、人生ってドラマだなと思わせられる。 ままならないことも受け入れながら、「かんむり」がみつけられるといいなと思...
同級生夫婦の虎治と光の出会い~晩年の物語。 年齢による肉体と精神の変化、それぞれの考え方などが、重なったりすれ違ったり…。 すごく大きな出来事が起こるわけではないんだけど、人生ってドラマだなと思わせられる。 ままならないことも受け入れながら、「かんむり」がみつけられるといいなと思った。
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結婚生活の継続って、本当に「忍耐?」とか「思いやり?」とか「歩み寄り?」みたいなことが不可欠なんだと思う。それはどちらかではなくて妻も夫も双方でないとね。あまりにジャンルが違ってこんなところで引き合いに出すの申し訳ない気持ちもあるけど、「ぼぎわんがくる」でも夫と妻の視点で全く別の...
結婚生活の継続って、本当に「忍耐?」とか「思いやり?」とか「歩み寄り?」みたいなことが不可欠なんだと思う。それはどちらかではなくて妻も夫も双方でないとね。あまりにジャンルが違ってこんなところで引き合いに出すの申し訳ない気持ちもあるけど、「ぼぎわんがくる」でも夫と妻の視点で全く別の物語みたいになってしまっていたのを読んだ後でのこの本だったので色々考えさせられた。虎治みたいにかなり譲歩してくれてる人でもえ?っていうことがたくさんありますよね。夫婦って、結婚って、そして一人で生きていくのだって本当に難しい。
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