文にあたる の商品レビュー
1編4〜5ページのエッセイがたくさん収録されています。厚みのわりにサラッと読めました。 いやぁ、本当に、校正(校閲)という仕事がよくわかる、読みやすい。 特にみんなに読んでほしいのは校正というものがそもそもなぜ必要なのか? ということについての著書の考えが綴られる「すべての本に」...
1編4〜5ページのエッセイがたくさん収録されています。厚みのわりにサラッと読めました。 いやぁ、本当に、校正(校閲)という仕事がよくわかる、読みやすい。 特にみんなに読んでほしいのは校正というものがそもそもなぜ必要なのか? ということについての著書の考えが綴られる「すべての本に」の項。 これには本当に共感。 時間がなくて拾い読みする方には、ぜひこの項は優先的に読んでいただきたい。 正直、本の後半になってくるとやや重複的な内容も出てくるので、まあとにかく本の厚みに怯まず前半だけ、というつもりでもまずは読み始めてほしい。 そして、校正(校閲)に関して語り尽くす内容でありながら、この本、一カ所明らかな誤りがあります。え? わざと? それとも…重版で直します?
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内容にぴったりな装丁、帯で鉛筆が置かれるデザインも好い。 言葉の受け手としても、本に対してちょっと背筋が伸びる心地。
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『校正者である著者の日々。本との向き合い方、仕事して取り組むこと、調べるということ、など真摯な姿勢がうかがい知れる。 本の引用から始まる数ページの章立てと、端正な文章も相まってキュッと締まった感じのする本でした。読後本がより一層愛おしくなります。
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校正の極意はもとより、働くことの意義と意味を考えさせられる。下手なビジネス書よりずっと勇気をもらえる。
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これまでの積み重ねによって獲得した本の信頼を失わないための校正 本の力を信じている人がその力を守るためにゲラに真摯に誠実に向き合う
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本づくりの裏方、校正というお仕事にスポットをあてた一冊。読書好き必見。 校正という仕事、誤字、脱字のほかファクトチェックなど仕事の内容は実に奥深い。国語辞典を何冊もみたり図書館へ駆け込んだり。インターネットの普及は校正の仕事にかなり影響を与えているが結局のところ人の力を介してい...
本づくりの裏方、校正というお仕事にスポットをあてた一冊。読書好き必見。 校正という仕事、誤字、脱字のほかファクトチェックなど仕事の内容は実に奥深い。国語辞典を何冊もみたり図書館へ駆け込んだり。インターネットの普及は校正の仕事にかなり影響を与えているが結局のところ人の力を介している所がなんとも凄い。 どんな本にも製作者たちの努力が詰まっている。これからは心してホンを読んでいきたい。
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数年前に牟田都子さんに密着したテレビを観たことがあり、なんて真摯に仕事をする人なんだと感動して、名前を覚えていました。この本の中でも、丁寧に校正という仕事について触れていて、すごいひとだなぁと改めて思いました。
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読んでいて「何だか一つ一つの言葉が自分にとって響くなぁ」と理由もわからず読み進めていて、終盤著者が校正の仕事に就くまで紆余曲折があったことを知ると、過去の自分と重ねて見えてしまう所があり、「そういう人が書く言葉だから自分に共振して響いていたのか」ととても腑に落ちました。 著者が...
読んでいて「何だか一つ一つの言葉が自分にとって響くなぁ」と理由もわからず読み進めていて、終盤著者が校正の仕事に就くまで紆余曲折があったことを知ると、過去の自分と重ねて見えてしまう所があり、「そういう人が書く言葉だから自分に共振して響いていたのか」ととても腑に落ちました。 著者が30歳にして初めて校正の仕事に就いた時、 「なんでもしますという思いはあるのに、何もできない日々が続きました。」とあり、 「天職と出会いさえすればこの漠然とした不安、寄る辺のなさは消えるのではないかと思っていた。」 という所は、同じように20代後半それまでと全く違う世界の仕事に転職した時、自分が嫌というほど痛感したことと重なりました。 本書には「残る本」という章が最後の方にありますが、自分にとってはこの本書も「残ってほしい」一冊です。
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日経新聞 2022年10月22日 書評欄 あとがきのあと 烏兎の庭 第七部 1.10.23 http://www5e.biglobe.ne.jp/~utouto/uto07/diary/d2301.html#0110
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著者の名前と顔、それに手掛けた作品が一致したのは校正者の日常に密着したテレビ番組を見たのがきっかけ。その中で牟田さんが担当されたとは知らずに読んだのに印象に残っていた本が何冊も有り、それからは牟田さんが手掛けているらしき本はジャケ買い的に読むことにしているのだけど、それがことごと...
著者の名前と顔、それに手掛けた作品が一致したのは校正者の日常に密着したテレビ番組を見たのがきっかけ。その中で牟田さんが担当されたとは知らずに読んだのに印象に残っていた本が何冊も有り、それからは牟田さんが手掛けているらしき本はジャケ買い的に読むことにしているのだけど、それがことごとく大当たりなので私までが誇らしいような気分になる。本書では校正の舞台裏を覗く楽しみと同時に、あらゆる仕事に通じる大切な心構えが丁寧に、且つ押し付けがましくない絶妙な熱量でさらりと紹介されていて、本全体から著者の真っ直ぐなお人柄が伝わってきた。
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