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子どもを呪う言葉・救う言葉 の商品レビュー

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98件のお客様レビュー

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2024/06/02

一万人を超える犯罪者・非行少年を心理分析してきた犯罪心理学者による子育て本。心当たりのある事例が多くて、めちゃくちゃ参考になった。 ・子供にとっては客観的現実より主観的現実=本人がどう捉えたか、が大事。客観的には些細な出来事でも、本人には大きなショックだった、はよくある。 ・...

一万人を超える犯罪者・非行少年を心理分析してきた犯罪心理学者による子育て本。心当たりのある事例が多くて、めちゃくちゃ参考になった。 ・子供にとっては客観的現実より主観的現実=本人がどう捉えたか、が大事。客観的には些細な出来事でも、本人には大きなショックだった、はよくある。 ・少年院に入った子の保護者に対するアンケートでは、子育ての問題として「夫婦の子育て方針が一致していなかった」が高い比率で選択された。また最も多いのは「子供に口うるさかった」。こちらは母親の7割が回答。 ・顔を見るのも嫌なほどストレスを爆発させるのは、心理的距離が近すぎるから。バランスの良い距離感を探る。 ・嘘をついてはいけない、ではなく、嘘でしたごめんなさい、と言える=間違えた時の修正が大切。嘘だったと言えたらその勇気を褒める。 ・プリゾニゼーシヨン(刑務所化) 指示に従うことに慣れ、個性や積極性を失うこと。子供の気持ちを無視して親が指示し続けると、子供は自分で考えることをやめてしまう。 ・短所はひっくり返せば長所になる。 短所=長所、の言い換えが出来ると子育ては楽。 ダメ出ししたら忘れずフォロー。 ・事前予見能力は生まれながらではなく、発達の中で身につけるもの。早くしなさい、だけではなくその理由も説明が必要。 ・意欲=やる気は内側から出るもので、他者が植え付けることはできないが、意欲を促す動機づけは可能。 ・学習性無力感 行動しても結果が出ないことを何度も経験するうちに諦めてしまう。プリゾニゼーシヨンと違い、学習性無力感は自由な環境でこそ起こる。陥らないためには、プロセス(やってみようと思ったこと、行動したこと)を褒める。 ・アンダーマイニング効果 内発的に動機づけられた行為に対して、外発的な動機づけを行うことでやる気が下がる現象。例えば自分からお手伝いしたいと言い出した子供にお小遣いをあげると、次からは報酬が無いとお手伝いしなくなる。 意欲を持っていること自体を褒めると、意欲が高まる。 ・レジリエンス(逆境や困難を乗り越える力)を育むには、失敗して落ち込み、そこから回復することを繰り返す。「きっと良くなる」と希望を感じさせる声がけが必要。 ・競争の結果がどうであれ存在自体は尊重されるんだという価値付けが大切。親は子供に期待はしても「負けたら終わり」と思わせないことが大切。 ・私は悪くない、という合理化の心理は,罪悪感があるからこそ。心を守るために合理化する。言い訳するな、と叱るのではなく、まずは主張を認める(「そういう理由があったから仕方なかったと思ってるんだね」)。一旦合理化して心を守らないと先に進めない。まずは言い訳を聞く。とことん言い訳すると自分で矛盾に気づく。それが大切。 ・反省(悪い点を改める)ではなく内省(自分を客観的に振り返り分析する)を促す。ごめんなさいと言わせるだけでは無意味。自分の心に向き合い本人に気づかせる。どうして⚪︎⚪︎したの?その時どう思ったの?など。

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2024/04/07

当たり前のように使っていた言葉が子供を苦しめている可能性があることを認識させてもらった本。言葉には気をつけつつ、信頼している気持ちをはっきりと伝えていきたい。

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2024/04/04

子育てだけでなく人材育成においても意識したほうがいい └小さな変化を観察する └反省でなく内省を促す

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2024/03/31

言ってしまっているなぁ、と思う言葉ばかりでした。。 特に「気を付けて」「早くして」。 逆算して考えたり、この先どうなるかを考えたり学んだりする機会を奪ってるんだと気づかされました。 言いたいけれど、そこをぐっと我慢することも大切だと思いました。

Posted byブクログ

2024/03/22

ワイドショーや「脱力タイムズ」でおなじみの犯罪心理学者の出口保行さんが少年鑑別所や刑務所でなどで心理分析をした経験から書いていらっしゃいます。読む前は、厳しい内容なのかな、と想像していたけれど、意外なほど優しく諭してくれる本で、私にもできる!と思える内容ばかりでした。 私が意識...

ワイドショーや「脱力タイムズ」でおなじみの犯罪心理学者の出口保行さんが少年鑑別所や刑務所でなどで心理分析をした経験から書いていらっしゃいます。読む前は、厳しい内容なのかな、と想像していたけれど、意外なほど優しく諭してくれる本で、私にもできる!と思える内容ばかりでした。 私が意識しようと思った内容は… ・「みんなと仲良く」は、言ってみればきれいごと。合わない人に合わせる必要はない。ただし、差別をしてはいけない。心理的距離のとり方を学ばせる。 ・愛のあるダメ出しをした後にフォローすると効果的。 ・「早くしなさい」と言わずに、逆算して考える習慣づけを意識する。 ・「頑張って」の言葉で意欲を持たせることはできない。「よく頑張ったね」「頑張っているね」などプロセスを褒め、意欲を持っていること自体を褒める。ご褒美を渡すときは、親自身も嬉しいことを伝える。 小学校高学年から中学生のお子さんを持つ方にピッタリです。 この本に2年ぐらい前に出会いたかったな。

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2024/03/16

男の子(幼児)を育てる親としてどのように接するか、参考にするために読んだ。ただ、読みながら「自分は子ども時代もっと親にこうしてほしかったのかも」という考えも浮かんできて、いろいろ考えさせられた。 一つ挙げるとすれば、自分は人より見た目が劣っているという考えを必要以上に植え付けられ...

男の子(幼児)を育てる親としてどのように接するか、参考にするために読んだ。ただ、読みながら「自分は子ども時代もっと親にこうしてほしかったのかも」という考えも浮かんできて、いろいろ考えさせられた。 一つ挙げるとすれば、自分は人より見た目が劣っているという考えを必要以上に植え付けられて、そこからくる自信の無さが要所要所で悪影響を与えていたような気がしないでもない。 そもそも完璧な親なんていないという考えなので、自分の親は良くしてくれたと感謝してることは揺るぎないけど。 自分の子育てを時々立ち止まって顧みることは大事だなと感じた。 さほどボリューミーではないので、もう一度くらいは読むつもり。

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2024/03/14

実際にあったケースを創作した6つの話。 これが出てくることでとてもすらすら読めた。 20歳の私は、自分が読んで感じたことをうまく言語化は出来ないけど、いつか自分に子供ができた時に心の片隅に置いておきたいような内容だった

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2024/03/12

本書をよく読めば「この言葉が悪い」というのではなく、「親の価値観をこの言葉で押し付けていた親が問題」というケースが多いということが分かる。タイトルどおりひとつの言葉にすべての原因があるのでは無い。 最後の章では出口先生自身の子育ての話等が聞けて、前向きになれる終わり方でよかった。...

本書をよく読めば「この言葉が悪い」というのではなく、「親の価値観をこの言葉で押し付けていた親が問題」というケースが多いということが分かる。タイトルどおりひとつの言葉にすべての原因があるのでは無い。 最後の章では出口先生自身の子育ての話等が聞けて、前向きになれる終わり方でよかった。 以下メモ ・子育ては確証バイアス(自分に都合よい情報ばかり集めてしまう)が働きやすい ・夫婦で子育ての方針が違うのなら一致しなくても話し合う、子を板挟みにしない ・子育て方針を変える時は子にしっかりと説明をしてから変える。説明がないと戸惑ってしまう。 ・内観療法と内省 ・結果ではなくプロセスを褒める ・意欲を持っていること自体を褒める ・第三者から子を褒められたことに謙遜したあとはフォローをする ・犯罪者はコスパで考えない ・子どもは思ってる事の1%も口に出せないから観察をすることが必要 ・子どもが助けてと言った時は既に事態の深刻さは回復が難しいところまできている ・家庭内ブランディング、家族の理想を共有する

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2024/03/08

すごく口コミが良かったので楽しみに手に取った一冊。期待が大きかったからか,内容はオーソドックスで、そしてダメになることばかり書いているのと表紙も暗いので‥気分が鬱になるような本でした。私にとってはもう読むことはないかな?という一冊でした。

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2024/03/02

著者が犯罪心理学者だからといって他の心理学者が書いた子育て論と何か大きく違うということはない。ということはかえって信憑性があるということになるのではないだろうか。障害のある子を育てていると必要な支援と過保護、過干渉との境はなかなか難しいと感じるけれど、日頃の言動をいま一度振り返っ...

著者が犯罪心理学者だからといって他の心理学者が書いた子育て論と何か大きく違うということはない。ということはかえって信憑性があるということになるのではないだろうか。障害のある子を育てていると必要な支援と過保護、過干渉との境はなかなか難しいと感じるけれど、日頃の言動をいま一度振り返ってみようと思った。

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