夜の道標 の商品レビュー
最後まで読み終えて、夜道を自転車で前を走り、道を曲がるときは腕で示す先生の白い服が印象的だった。先生についていけば安心だと思っている阿久津くんの思いに切なくなった。
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- ネタバレ
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面白かった。久しぶりに一気に読んだ。登場人物の背景や思考や必要最低限で、社会問題とミステリとのバランスがよかった。すごく歯切れがよい。ストーリーに違和感もないし、最後のまとめ方もうまいなあ。変に思想が入らないので、また読みたいというより人に勧めたくなる作品。
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犯人の動機は何だったのか、ずっと疑問に思い、終盤にそうだったのかと。つらいなあ。つらすぎる。激しく心が動かされた小説だった。
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あぁそう繋がるんだ… 正義って生きるって このゆがんだ世界の中で 道しるべがあったなら でも他人に委ねてしまうのは、ね 読み応えありました。 芦沢さんの別作品も読んでみたいです(*^^*)
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また凄い作品に出会ってしまった… テーマは重いし、しんどいし、読んでるの苦しくなるけど、救いがあるまでは止めれなくて、結局一気読みしてました。 すべての登場人物についてラストが描かれてるわけじゃないから、とても気になるけど、エピローグ2,3,と読みたい!思えるくらい良い。 面...
また凄い作品に出会ってしまった… テーマは重いし、しんどいし、読んでるの苦しくなるけど、救いがあるまでは止めれなくて、結局一気読みしてました。 すべての登場人物についてラストが描かれてるわけじゃないから、とても気になるけど、エピローグ2,3,と読みたい!思えるくらい良い。 面白かったー、というより、凄い!というのが読後第一の感情でした。
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阿久津の真っ直ぐな嘘のつけない、でも人との距離感が上手くできないことが痛ましい。優生保護法が平成まであった事がびっくりした。「欲しくはない、欲しかった」母はどんな気持ちで聞いたのか。法律はなくなったが、波留の家庭環境などの問題なども含め、良くなってくれるといいな。エピローグの2人...
阿久津の真っ直ぐな嘘のつけない、でも人との距離感が上手くできないことが痛ましい。優生保護法が平成まであった事がびっくりした。「欲しくはない、欲しかった」母はどんな気持ちで聞いたのか。法律はなくなったが、波留の家庭環境などの問題なども含め、良くなってくれるといいな。エピローグの2人の少年に希望を見る。
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※ 読む前に想像していた内容と全然違う物語に、 戸惑いながら読み進めました。 序盤から中盤にかけて一つの問題に視点を 絞ったストーリーかと思いましたが、 中盤から後半にかけて俄かに別の問題が 浮かび上がり、その後の展開を予想しつつも 想像通りに進んで欲しいという思いと、 どうか...
※ 読む前に想像していた内容と全然違う物語に、 戸惑いながら読み進めました。 序盤から中盤にかけて一つの問題に視点を 絞ったストーリーかと思いましたが、 中盤から後半にかけて俄かに別の問題が 浮かび上がり、その後の展開を予想しつつも 想像通りに進んで欲しいという思いと、 どうか想像を丸ごと覆して欲しいという 思いを抱えつつ祈るように読切りました。 読後、『流浪の月』を読んだ後のような 脱力感とやるせなさを思い出し、 同時に『正欲』を読んだ時のような 何が正しいのかわからなくなる混乱と 息苦しくなるほどの戸惑いが蘇りました。 購入し手元に持ちたいと感じた一冊です。
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ミステリーと言うより社会の歪みの書き分け方がとても哀しく素晴らしかった。殺人犯と半地下に匿う女性。その殺人犯に食べ物をもらって命を繋げる少年。少年に当たり屋を強いる父親と、少年に憧れる同級生。組織から干された刑事。様々な視点から描かれているので奥深かった。
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殺人犯を匿う女性と匿われる殺人犯、貧困家庭で虐待をされているバスケットの才能あふれる少年。どういう風に絡んでくるんでしょうか。是非とも読んだ人といろいろ語り合いたい本です。 貧困、ネグレクト、犯罪への加担。そして世紀の悪法が絡んできます。重要な要素なのでそこには触れませんが、本...
殺人犯を匿う女性と匿われる殺人犯、貧困家庭で虐待をされているバスケットの才能あふれる少年。どういう風に絡んでくるんでしょうか。是非とも読んだ人といろいろ語り合いたい本です。 貧困、ネグレクト、犯罪への加担。そして世紀の悪法が絡んできます。重要な要素なのでそこには触れませんが、本当にやりきれない話です。 それにしても芹沢さん少年書くの上手いですね。
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個人指導塾の教師殺害事件の被疑者として指名手配された男を自宅の地下に匿う女、父親から虐待され地下室の男から食べ物をもらう少年とその友達、上司に逆らったことで干されながらも捜査を続ける刑事、それぞれの目線で描かれる群像劇でありながら、ミステリとしては思いもよらない展開を見せる。 ...
個人指導塾の教師殺害事件の被疑者として指名手配された男を自宅の地下に匿う女、父親から虐待され地下室の男から食べ物をもらう少年とその友達、上司に逆らったことで干されながらも捜査を続ける刑事、それぞれの目線で描かれる群像劇でありながら、ミステリとしては思いもよらない展開を見せる。 児童虐待、歪な組織のパワハラ、圧倒的な孤独……、バラバラだったピースが嵌って事件の絵が見えてきた時、あまりにも哀しい事実が見えてくる。 優生保護法を人権蹂躙の悪法と糾弾するのは容易い。だけど、今現在でも強制ではないとはいえ似たようなことが障害者施設で起きている現実を見るにつけ知的障害者や彼らを取り巻く環境に内在する問題は根深いのだと思う。 殺人犯の阿久津はある意味法の被害者として描かれているけれど、結局、心神喪失で責任能力なしの判決がなされ、法により救われるのだろう。そして殺された者は殺され損。 様々なことを考えることになった作品。今までに読んだ芦沢作品の中では一番です。
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